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社会人として伸び悩んでいる人は採用に関わろう
伸び悩み方にも色々ある中で、前提以下のような方を対象にしています。
●対象としている方
・もっと会社を伸ばせる人材になりたい方
・人間力を高めたい方
●対象としていない方
・エンジニアリング等、専門性を伸ばしたい方
先日、社内ブログで以下の記事を書きました。
採用に一番大事な要素は夢である | Atrae members blog
この記事では採用の本質的な話を(長々と)書きましたが、打って変わって今回はそんな採用に関わるとこんなメリットがある!みたいな話をしようと思います。
一部上記ブログに目を通している前提で話をしている部分もあるため、ご了承ください。
また、関わろうと思ったら採用に関わることができる、その関われる範囲も広いという前提で書いています。
自分の領域(エンジニアならエンジニアなど)でしか関われないということも多いと思いますが、その場合は範囲を狭めて読み替えてもらえたらと思います。
何故人は伸び悩むのか?
結論からいうと、思考をするきっかけが無いからです。
例えば日々目の前の仕事に全力を出しているとしましょう。
私の場合エンジニアだったりするので、コードを書いたり新たな知識をインプットしたり…といったことを日々やっているイメージです。
すると自然と専門性が高まりますが、当然それは特定の状況において他の人には出せないバリューを発揮できるということを意味します。
もちろんそれ自体はとても素晴らしいことです。
ですがブラウザバックせずここまで読んで頂いている方は恐らくその能力の伸ばし方だけでは漠然とした不安を覚えている、伸び悩みを感じているという状況だと思います。
そういった不安や伸び悩み感があるのは恐らく専門性が高まることと所謂人間力のようなものが高まることがイコールではないからだと思います。
なぜイコールにはならないのか?
それは前者が偶有的なものであるのに対して、後者が本質的で脳みその使い方がまるで異なるからです。
例としてエンジニアを挙げると、作りたい機能があった場合に設計がすぐ頭に浮かび、そのまま実装できる速度も早く、バグもない…といった具合に能力が高まったとしても、エンジニアという職を離れるとその力を活かせる場面はほぼ無くなってしまうと思います。
また、今のエンジニアとしての能力を50年前に持っていたとしても、活躍できる場はほぼなかったことでしょう。
これはある意味専門性というものが偶有的で時代や環境によって発揮できるできないが変わる能力であることを意味しています。
※当然ながら、専門性を高めることを否定しているわけでは全くもってありません
それに対し人間力というのは恐らく下記のようなものを指すと思います。
・器が大きい
・人を巻き込むのが上手い
・コミュニケーションが気持ちいい
・思考力が高い
などなど…
こういった力は業種を問わず持っているに越したことはないですし、いつの時代でも必要ですし、なんなら私生活の場面でも活きる力だと思います。
これはこの能力が人間にとって本質的に必要とされる能力であることを意味しています。
偶有的な能力である専門性が伸びているにも関わらず漠然とした不安がある、伸び悩んでいる感があるというのはつまり、この本質的な能力を伸ばせておらず本当に人として成長していると言えるのか?というところに納得感がないから、というのも一つのパターンとしてあるのではないかと僕は思っています。
また偶有的か本質的かに関わらず、どちらの能力も伸ばすためにはきっかけと時間が必要です。
基本的に人が成長するためには知識をインプットするだけでなく自分で思考し自分の中で知識を生み出しそれが血肉となっていることが必要ですが、その「思考」をするためにはきっかけと時間が必要です。
つまり、エンジニアの場合技術的な能力を高めるところに100%時間を割いてしまうと、人間力を高めるためのきっかけを得ることができず、思考を始められない、時間をかけられないということになります。
となると、いつも100%特定の領域に特化した思考に偏ってしまう時間の使い方ではなく、所謂20%ルールのように、全く別のことに時間を割くこともどうやらそんなに悪ではなさそうです。
後半では、採用に関わることは能力を高めるきっかけになるよ、という話をします。
採用は人に夢を見させる力を高めてくれる
採用に(本気で)関わるとどうなるのか?を考えてみます。
まず採用に最も大事なことは夢だと思っています。
会社としてみんなで掲げている夢があり、求職者側のありたい姿がそこに重なっていて、互いを高め合えそうだから契約を結ぶ、それが一番採用のあるべき姿であると考えています。
この辺りの詳細は省きますので、ピンとこない場合は先日書いたブログを読んでいただければと思います。
そんな採用の質を高めるためには、まず会社にいる全員の夢を見る力を高めることが大事になってきます。
夢を持って会社に入ってきた人が「あれ?思っていたよりみんな夢に向かって仕事してないな、イキイキしてないな」となってしまうようではせっかく採用できても定着しないからです。
そもそも、その状態では離職率も高いでしょう。
となると、採用担当者はまず社外ではなく社内を見て、どうすれば社員がもっと夢に向かって仕事ができるか、というところに頭を使う必要がでてきます。
そのためには当然会社で掲げる夢というものを、なんとなく理解できているというレベルではなくその髄まで理解できている必要がありますし、それと個人のズレ、夢の大きさの違いというのも理解する必要があります。
そしてその差を埋めたり、今よりも更に強い夢に昇華させたりしていくことに挑戦するとなると、最初からその点の理解や能力が相当に高い場合を除き、しっかり考えしっかり努力しないと達成できないかと思います。
ここに、「人が夢を持ってイキイキとしている状態を作る、伸ばす」という、人間力といえる能力を高めるためのきっかけがあります。
採用は人に伝える力と人を巻き込む力を高めてくれる
採用担当者として社内の充実が図れたとして、次に考えるのは社外からの認知の拡大です。
当然ながら採用の質を高めるためには人々の認識にその会社が存在していて能力が高く同じ夢を見られる人からの応募が必要です。
今の時代は特に、漠然と思考停止で広告を打っていれば良いわけではなく、ちゃんと自分たちの採用ターゲットがどのような人で、どうやって情報を仕入れていて、どんな情報を投げれば興味を持ってもらえるのか、を考える必要があります。
自分たちの考えや想いを人に伝え理解してもらう、これは相当に難しいことです。
勝手知ったる仲ならまだしも、見ず知らずの人となるとその人の前提知識もわからないし人によってバラバラなわけですから、それを踏まえて伝わるものにするというのが難しいのは想像に難くないと思います。
ここに、「人に想いを伝える」という能力を高めるきっかけがあります。
またエンジニア、セールス等々、各領域ごとに認知の広げ方が異なるのであるとすると、採用担当だけで全てを賄うのは難しく、各現場の協力を得る必要があります。
みんな日々目の前の業務と向き合っているわけなので、その人達に採用の必要性を理解してもらい協力してもらうためには、これまた相当な努力が必要です。
ここに、「人を巻き込む」という能力を高めるきっかけがあります。
採用は自己理解を深める力を高めてくれる
最後に、採用に必ず出てくる要素、それが面接です。
面接は会社と求職者側が互いに相手を見極める場です。
ですがこれは、相手が自分自身というものを理解しているという前提の話です。
実際に面接をしていると、よくこういった場面に出会います。
「能力は申し分なく、一緒に働くイメージもできる。でも仕事を通して何を為したいのかを自分でも理解できてなさそうで、その深層心理にある為したいことと会社の方向性がズレていたら、うちで働いてもらってもそのうちしんどくなるだろうな…」
的な場面です。
このときに「でもまぁ能力はあるからいっか!イキイキできずに辞めちゃうかもしれないけど採用!」としてしまうのは、今の日本の社会構造上極めて無責任です。
ですのでベストな選択肢は、面接を通して相手の思考を促し、自分自身の理解を深めてもらうことです。
そして理解が進んだ先で会社と合うとなればベストですし、合わないとなったとしてもその個人の未来はきっと面接を受ける前と後とで変わっているでしょう。
そうやって人に自己理解を促すことで、その人の未来をより良いものにできるスタートラインに立たせることができます。
ここに、「人の自己理解を促し幸せな人生に向かえる状態にする」という能力を高めるきっかけがあります。
また面接を担当したことある方はわかると思いますが、相手も面接担当者である自分を通して会社、社員を理解しようとするので、質問に刺されることがあると思います。
これは分かりやすく自分にとって理解の甘かったことについて、考えるきっかけを与えてくれるものでしょう。
ここに、「自分自身の自己理解を深める」きっかけがあります。
採用に関わってから自分の現場に戻ると、見え方がまるで変わる
採用を通して人間力が高まる的な話をここまでしてきました。
それだけ聞くと「じゃぁやったほうがいいね」という話になりますが、そうはいかないのが現実です。
当然ながら適当に採用活動をやっていても能力は伸びないので、ある程度時間をかけてしっかり向き合う必要があります。
となるとハードルとなるのが、目の前の仕事を倒す時間を失ってまでやるメリットってあるの?という話です。
もちろん、短期的に見れば確実に本職にかける時間が減り、生み出すバリューも下がります。
ですが、採用を通して一旦未来に投資をした上で改めて本職に向き合うと、そこではチームメンバーをイキイキとさせる力や情報を伝える力、自己理解を通して成長を促す力などが高まった状態で100%の時間を使えます。
今一時的に20%くらいの時間を失う代わりに、将来発揮できる力は100%をゆうに越えたものになるはずで、トータルで見るとより大きなバリューを発揮できることになります。
そしてここまで「成長する」ということを主軸に語ってきましたが、当然採用を頑張ったことによってチーム全体の夢を見る力も高まっていたり、新たな仲間も増えたりしているはずです。
なのでそもそも、その20%の時間の投資によって得られているものはめちゃくちゃ大きいはずです。
これって採用じゃなくても言える話じゃん?的な話
今回の話で大事なのは実際に成長できるだけの思考を促すきっかけがあるかどうか?です。
恐らくここまで読んでこう思われた方もいらっしゃると思います。
「別に採用じゃなくてもやれることじゃん」
実際僕も採用じゃなくてもやれると思います。
教育でもいいでしょうし、立場が人を育てる的な意味で昇進というのもそうでしょう。
ですが、大事なのはきっかけなんです。
きっかけがなくて思考できない、行動できないから伸び悩みが生まれてしまうわけなので、自らきっかけが得られる状況を作り出してしまうことが大事なんです。
仕事に限らずやればできるけどやってないこと、というのは多々あると思います。
それではいつまで経っても「やればできる」から変われないので、きっかけを得られるところに自分から飛び込むことが大事だと思います。
今回は一例として採用に飛び込むとこんな良いことがあるよといった話をしましたが、他の領域でも挑戦してみたいことがあればそちらに飛び込むので良いと思います。
また、人にやらされるのではなく自分からやりにいくのも大事です。
成長に思考が必要という話は今回深ぼってはいませんが、思考のきっかけは人から与えられることより自分で生み出すことのほうが圧倒的に機会が多いので、自らやる意志があればあるほど、思考量が増え成長に繋がります。
なので、この記事を読んだ方が自分の意志で採用に関わるようになったり、採用でないとしても「やろうと思っててやってなかったこと」に飛び込むだとか、そういったきっかけを得られていれば幸いです。