ResoniteでTRPGのシナリオ専用ワールド(ワールドではない)を作る
このnoteはVRTRPG Advent Calendar 2023 11日の記事です
Resoniteには個人インベントリがあるので、インベントリから画像なり3Dモデルなりをその場で出せるのですが、それはそれとして
普段は見えないようにワールドに設置しておいて、特定のタイミングで見せるようなギミックを中心に、専用のワールド(実際はオブジェクト)を作ってみました
D&D用の3Dマップ
※以下はD&D「ぶっ飛び!ミニマムダンジョンズ(占拠された地下道)」のマップです。これから回る予定のある方は薄目で見といてください
ダンジョン内の扉を開けたりすると先のエリアが見えるようにしたかったので、GMにしか見えないオンオフスイッチをつけて、PLがエリアを進んだら手動でオンにするようにしました
3Dマップは主に、こちら(https://quaternius.com/index.html)のCC0モデルと、新規作成から作れる3Dオブジェクトを配置して作成しています
エリアのオンオフスイッチをつける
3Dモデルをエリアごとにスロットで分ける
トグルメニューの新規作成>オブジェクト>Legacy UI からCheckBoxを出してGM管理用スロット(ここに入れたものはGMにしか見えないようになる)に格納、どのスイッチかわかるようにテキストで名前を書いて同じ場所に置いておきます
エリアのスロットのActiveをCheckBoxに突っ込む
これでオンオフできるようになりました
スイッチをGMにしか見えないようにする
GM管理用スロットに"ValueUserOverride<bool>"コンポーネントをつけます
スロットのActiveをTargetに入れて、CreateOverrideOnWrite:にチェックを入れる
Activeのチェックがオフになっているので、オンにする
Item:という項目が追加され、自分のユーザー名が入っていればOK
自動で追加されない場合
_override(bag):のAddを押してItem:を追加する
トグルメニューから新規作成>エディター>ユーザーインスペクターを開く
自分のユーザーIDのインスペクターが開くので、「User <ユーザー名>(ID~)」の文字を掴んで、ValueUserOverride<bool>コンポーネントのItem:>User:のnullに入れる
これでスイッチがGMにしか見えないようにできました
Value:のチェックをオンオフするとPLからの見え方を確認できます
※このコンポーネントはGMがシャッターを押したカメラには写ってしまいます。集合写真などはPLにシャッターを押してもらうといいです。
その他
床にコマが置けるように&マスにスナップさせたかったので、床部分に「マップにコマを置くツール」を設置することにしました。
スナップ機能がついているので大きさとSnapPositionの数値を変更してマップにあわせます
おまけで灯りのオンオフ機能を追加して、扉も開閉できるようにしました。
ワールドではなくオブジェクトなのでこのままインベントリに保存しておけます
今回は、模型にコマを置いて遊びたかったので、小さめサイズですが、大きくすれば実際に歩いて探索することもできます
エモクロアのホラーシナリオ専用マップ
※以下はエモクロアTRPG「一人ノ降霊」のマップです。ネタバレになる部分にはモザイクをかけていますが、写真がいつくか載っているのでこれからResoniteで回る予定の方は、まだ見ないほうがいいかもです
(回りたい方は@ggg_ktyに言ってくれれば回します)
家の中を探索するタイプのシナリオなので、シナリオ付属のマップを下に敷いてResonite内で出せるBoxやQuadで壁や床を作りました
何度も回すと思っていなかったので、作りはかなり雑です
べるネさんのパブリックフォルダから、開けられるドアや座れる椅子など色々お借りしました。置くだけのものはCC0アセットサイトなどからお借りしたので、自分で作ったものは壁床天井、それと一部の扉だけです
シナリオ付属のイラスト素材はそのまま使いました(わかりやすく調べられるものだと思わせたかったため、名前付きの台座に載せています)
※セッション外で取り出すことはありませんが、有料の素材など再配布禁止の画像などにはプロテクトをつけています
キャラシとBCdiseのパネルを出す関係で、実際の部屋の大きさよりだいぶスペース広めにつくりました
D&Dのマップでも使用したGMにしか見えないボタンを各所に配置して、PLの行動や宣言で操作してギミックが発動するようにしています
これもワールド依存ではないので、まとめてインベントリに保存できます
最後に
以上は準備に時間がかかるのでそんなに頻繁にはできませんが、作りたい欲が出たときに作ってみると楽しいです
雑でもいいし、ミスがあってもその場で作り直せるし、なんとかなるのがResoniteのいいところです