K-DESIGN AWARD 審査リポート
審査員を務める韓国Kデザインアワードの審査を終えましたので、審査員の目線で審査のプロセスをリポートします。
審査は第一ステップである程度作品を絞り、第二ステップで更に受賞する作品を厳選します。
今回私が担当したのは第一ステップ。
↑審査画面はこのようなレイアウトになっています。
上段に動画、中段に静止画像、下段にコンセプトがあり、静止画像はクリックすると大きく見れるようになっています。
評価は「0・1・2・3」の三段階。
審査員は数百件の作品を審査しますので、審査員の目にとまるファーストインパクトが大事です。
評価「0」をつける作品は作品を開いた瞬間1秒で判断されてしまいます。静画像をクリックして大きくして見ることもありません。
評価「1」の作品は5秒といったところでしょうか。
評価「2・3」の作品でようやくコンセプトを読み、写真を1枚ずつクリックして見た上で評価「2」か「3」を判断します。
アワードによって評価のスコアの付け方は違いますが、共通して言えることは、ファーストインパクトでデザインの良さが伝わらないと、写真を1枚1枚じっくり見てもらえないし、コンセプト文を読まれることもない、ということです。
また、K-DESIGN AWARDでは住宅空間も商業空間も全て同じカテゴリーに分類されています。これは住宅作品にとって、場合によっては不利な面もあります。
↑こちらが応募された住宅作品
↑こちらが施設の作品
住宅空間と商業施設などの作品が同じフィールドで比較されるので、どうしても商業施設などの方が目を引きやすくなります。
しかし住宅作品であっても非常にインパクトのある作品もあります。
↑こちらも住宅作品ですが、他の派手な商業施設のデザインに比べてシンプルで美しいデザインが逆に目を引きました。ちなみに私の評価は「3」でした。また、動画も効果的でした。
Kデザインアワードでは、完成した作品だけでなく、進行中のプロジェクトなども応募できます。
↑こちらはCGパースでの応募
このようなCGによる作品も、実際に完成した作品も同じカテゴリーで審査されます。
また、学生の作品も応募できます。
↑こちらは学生の応募作品。
CG動画のクオリティも高く、学生作品の中ではもっとも高評価でした。
昨年に比べて応募作品のレベルがまた上がったように思います。
以上 K-DESIGN AWARD 審査リポートでした。
受賞者発表をお楽しみに。