梅花堂越山 さんの「越山もち(こっさんもち)」(福岡県柳川市)~今週のいとお菓子 Vol.04~
こんにちは。お菓子大好きMDの角田です。
このnoteは、大好きなお菓子の備忘録として不定期(可能な限り週次でw)にアップしていきます。
今回のお菓子はこちら。
梅花堂越山 さんの「越山もち(こっさんもち)」
今回のお菓子は、お取引先のとある方から、よくお土産でいただく大好きな餅菓子です!白あんと、求肥のもちもち感がたまらなくおいしいんです★
こちらもエンドレスリピートな、素敵な和菓子ですよー!
160年の歴史がある、福岡県柳川市の名物「越山もち(こっさんもち)」は、何やら歴史的なストーリーが見え隠れしているとのこと!
お菓子のご紹介もしたいですが、先日お店にも取材に伺わせていただいたので、伺ったお話も合わせてご紹介していきます!柳川で古くから愛されている銘菓「越山もち」。早速いってみましょう!
求肥と白あんのもちもちに心躍らされる
あぁ、この求肥と白あんのもちもち感。たまりません★
ずっと、食べていたくなるもちもち感。エンドレスもちもちです。
決して甘すぎずすっきりと上品な甘さのしっとりとした白あんが、適度なもちもちに仕上げられた求肥にくるまれ、仕上げには和三盆糖の優しい甘さが口の中に広がります。
サイズも、まさに一口サイズ。一口食べれば、まず最初に、和三盆糖の優しい甘さが広がり、それを追いかけるように求肥のもちもちがきて、最後に中の白あん上品な甘さが追いかけてきます。
優しくふわっと、もちもち・しっとり・上品、が見事に調和された、柳川を代表する銘菓です。
白あんと餅練りのベストバランス
このお菓子も製造は白あんを求肥で包餡するいたってシンプルな作り方なのですが、そこには長年の経験と技術が必要とのこと。
まずは求肥。白玉粉と餅粉をまぜて蒸しあげて練り上げていくことがスタート。単純に求肥と思うなかれ、日本特有の気温と湿度の変化に合わせて、適度な柔らかさに保つためには、長年の経年と技術で、水分量の調節が必要。柔らかすぎれば餅がだれて食味が落ち、硬すぎれば越山もちの上品な柔らかさが実現しない。
次に白あん。国産の白いんげん豆を使ってつくる白あんは、時代の移り変わりによって、その甘さを変えている。決して甘すぎず、しっとりと上品な甘さに仕上げている。
最後に、和三盆糖。和三盆糖もすぐにまぶすのではなく、包餡された餅を一晩寝かせ、水分量の均一化を図った後に、四国産の和三盆糖を振りかける。
ひとつ一つ、丁寧に昔ながらの製造法を守りつつも、時代に合わせて甘さの調整を行い、手間暇をかけて作られる、まさに柳川を代表する銘菓。
いつ食べてもこの上品な越山もちを提供するために、その裏側ではたゆまぬ和菓子職人の努力が見え隠れしてますね★
課題は消費期限(1週間~10日)だけど!?
そんな越山もちの一番の課題は、消費期限。
通常、常温で1週間~10日とのことですが、お土産や贈り物でいただいても一度に食べきれない場合は、ぜひ「冷凍保管」を!とのこと。
ジップロックに入れて冷凍した後に、常温解凍することで、いつでもおいしく越山もちを食べていただけるとのこと。確かに、一度にたくさんは食べれない(むしろ、何日にもわたって楽しみたい和菓子です★)ので、この冷凍保管は、ぜひともやってほしいお菓子の保管方法ですね!
※お菓子の種類によっては、冷凍保管ができないものがあります。
柳川藩・立花家の御用菓子「越山もち」
この銘菓「越山もち」、その生い立ちは、柳川藩立花家。
越山もちをつくる梅花堂越山さんは、江戸末期文久元年(1861年)に、立花藩御用菓子司として創業。そして藩主の立花家に命名されたお菓子として「越山もち」が誕生したとのこと。以降、水郷都市・柳川の名物銘菓として、160年以上の歴史を紡いできている地域に根付いたお菓子です。
やはり、殿様がいる地域には、殿様が愛した銘菓があり、その銘菓を現代にも受け継ぐために技術・製法をアップデートしながら取り組む職人の確かな情熱があるのだなと、改めて感じました!
だからこそ、和菓子探訪は面白いし、日本人であるからこそもっと和菓子に触れてほしいなと思う、出会いでした★
時代の変化に合わせた進化と変化と変わらないもの
そんな160年以上の歴史がある梅花堂越山さん。取材時に伺ったお話の中で印象深かったのは、「時代の変化に合わせた進化と変化」とおっしゃっていたこと。
柳川は、水の都ともいわれる水郷都市。深堀と呼ばれる水路が町の中を縦横無尽に走り、立花家が納める城下町として発展してきたため、昔ながらの伝統的な行事が多い。2月の下旬から始まるさげもん祭り(女の子の節句)には上生菓子が、こいのぼりの時期には出世鯉をあしらった上生菓子、節句以外でも、イチゴの季節にはいちご大福が、桜の時期には桜餅(焼皮に桜餡を包むのが梅花堂越山流)、通年で串団子(中にもち、外に餡が柳川流)などなど、城下町かつ寺社仏閣が多いこの地域だからこそ、昔から生活の中に「変わらないもの」として和菓子が溶け込んでいる。
また、変わらないものを重んじてはいるが、時代の変化に合わせて、進化と変化を繰り返している。串団子の入数を少し減らして、年配の方でも食べきりやすい商品を開発したり、長物(羊羹など)の柵の長さを半分にして食べやすいサイズを開発したり、和菓子の技術を活用して洋風のお菓子作りを進めていったり、店頭に来られるお客様の反応を見ながら、常に進化と変化を繰り返しているそうです。
実はもう一つご紹介したい和菓子があります!
梅花堂越山さんが作られる銘菓で、実はもう一つご紹介したい和菓子がこちら「からたち」。こちらも柚子の風味がかなりおいしいお菓子。こちらもじっくりご紹介したいので、別記事でご紹介しますね★
梅花堂越山 さんとは?
「越山もち」を作られているのは、福岡県柳川市にある創業160年以上の立花藩御用菓子司「梅花堂越山」さん。
お店先には、伝統の和菓子もあれば、洋風のお菓子、そして歴史に紐づいた上生菓子まで、柳川の歴史を感じつつ、時代の変化をとらえたキラリと光るお菓子たちがたくさんあります!
お店の中のお菓子、全部食べたくなる、素敵なお店です☆
梅花堂越山
所在地 〒832-0023 福岡県柳川市京町12
電話番号 0944-72-2197
営業時間 8:30~19:00
定休日 1月1日
気になった方はこちら
公式ホームページはこちら
公式通販サイトはこちら
※ご要望があれば、冷凍配送も承れるとのことですので、九州地域以外からのご購入は、ぜひ冷凍配送を希望してみてください!
ふるさと納税でも
大好きな柳川の、とても素敵な和菓子屋さんに出会えた、良い機会となりました!
ということでまた次回☆