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日本教材学会に参加して①

母校の教育大で、学会が開かれるということで、参加してきました。ICTに関する分科会に参加したので、生成AIに関する研究発表を聞いてきました。その内容を備忘録的にまとめます。

午前

生成AI活用の可能性とリスク(大学の講義の中で、AI画像生成を使う)

・Midjourney(リアルな人を作るのに適している)
・にじジャーニー(アニメ漫画画像を作るのに適している)→Discord上で使用?
・Runway、という動画作成用のAI
を組み合わせて活用する。

・プロンプト:画像からイメージ、テキストから作る、生成方法を変更できる(アスペクト比など)
・Chat GPTで文章を作る→そのシナリオに基づいて画像を生成する→その画像をAIで動画(現在段階だと動く画像的になるか)にする、で一つのパッケージに。

画像生成AIで、これだけ色々な画像
AIと著作権について→侵害になりうるので、注意していかなければならないが未だ法整備が追いついていない。
使う生徒の

【まとめ】
・創造力の拡張にAIを活用。これはAI活用の基本であるのに加えて、使用する学年を選ばない。中学生段階、あるいは小学生段階でも「道具として」活用していくことができるのでは、と思いました。そのためにも、教師側がまず使うことがたいせつです。

「Adobe Firefly」を活用した情報Ⅰの授業実践事例

・2045年問題→AIが人間の知能を超えるシンギュラリティ
・教育現場で著作権的にクリアしていて使いやすいAIか。(ユーザーガイドラインで画像が出ないようになる)
・Adobe Express→無料利用可能、委員会・学校の申請で13歳未満でも使えるようになる。
・例:AIが農業を自動化し、食糧問題を解決した2045年の農村風景
 →その風景を実現する何か仕組みを生み出してください。のような授業展開(プログラミング)はありか。
・1割の高一生徒→画像生成AIを使ったことがある。

授業前半:短いプロンプトで欲しい画像が出てこない
→授業後半に向けて使い方を教える。

授業後半:少し長めのプロンプトで欲しい画像が出るようになっている
→それぞれの画像について、ディスカッションをすることができるようになる。

事後アンケートの結果から
→画像生成AIを活用することで、理解促進
→AIの進化に伴う倫理的な問題や未来の課題についても考える姿勢を育むことができた。

実際に画像が生成される様子。基本のUIは共通しているんだな、と思いました。

【まとめ】
 生徒が実際に触ってみることで、理解が促進される。逆にいうと、語りだけでは理解は進まないか。触らせるための教員の理解…その場はどのように提供していくのか…

Googleアプリで簡単デジタル教材作成

教える側の教師のICTスキルの向上が、情報活用能力の育成に不可欠。
一つのアプリケーションだけで、「それしか使えない教員」はどうなのか。子供にたくさんの選択肢を与えるのは、教師の役目。

○画像をデジタル化して、サイズを変更したスライドに貼り付けて共有
→生徒の作品の出来を見ることができる。
→印刷費用がかからない、手間も削減できる。
○ Google フォームで学習内容を確認するための小テストを作成する。

デジタルの活用の副次的効果→忘れ物対策になる。

【まとめ】
 即時フィードバックは学習効果を促進する。それを実現するICTの利活用。紙の遅延フィードバックに勝る効果。
 まだまだ、Googleの活用は根付いていない。

Google →直感では使えない。論理的に使う。はじめにGoogle Chatを伝え、使うことで抵抗感を減らす、頻度を上げることにしようする。

午後

生成AIと教材

AIを使った学習指導案の作成、ワークシートの作成演習
ラーニングスケルトンAI
学校現場に最適化しようとするAI活用市場の現場の大変さを感じさせられました。要はChat GPTのGPTsのような形で、あらかじめカスタムしたAIをいつでも使えるようにしましたよ、というサイトだと思います。

色々設定をわかりやすくいじることができそうです!

【以下、例示プロンプト】
あなたは英会話を教えるのが世界で最も得意な私の友人で、
日米バイリンガルとして振る舞ってください。
私の発言に対して、以下のフォーマットで1回に1つずつ回答します。
説明は書かないでください。まとめて会話内容を書かないでください。

#出力項目:
【修正】:
私の英文を、自然な英語に修正してください。lang:en
【修正の理由(日本語)】:
私の英文と、修正した英文の差分について、全てのミスや改善すべき言葉遣いを、それぞれ100文字以内で、日本語で箇条書きで指摘してください。lang:ja
【返答】:
友人としてのあなたの日常会話文です。英会話学習に使えるような、1回に1つの、会話のような文章のみを出力します。まずは、私の発言に相槌を打つ短文を1つ。そのあと、私への質問を返す短文を1つ。ただし、文章は私の元の英文と同じぐらいの長さで、長くても30単語以内で、短く簡潔に、私の英語能力に合わせて書いてください。lang:en

私の最初の会話は、"Hello."です。
毎回、以下の出力フォーマットを厳格に守って全てを必ず出力してください。

#出力フォーマット:
【修正】

【修正の理由(日本語)】

【返答】

【まとめ】
困ったら、AIに聞いてみましょう。

シンポジウム

学校現場での生成AIの活用(札幌中央小学校の例)
→知の電動アシスト付き自転車的な存在
→始めの生徒は、「AIは全知全能の神」と思っている。
→ハルシネーション、ファクトチェックの必要性

Chat GPTの進化と凄さ。
誤情報をチェックするための高度な読解力が必要である(読解力が低ければ、偽情報に騙されてしまう)

【総じた学び】
 自分の置いている環境の充実さ→受けている講座のどれをとってもレベルが高いし、話している内容が現場ベースでとてもレベルが高いことを痛感しました。AIに対する学びの機運は学校だけでなく大学でも高まっていて、一台ムーブメントとして乗っからなければいけないものだし、担当として波に乗せていかなければいけないということがわかりました。

辻先生の金言
・生徒が使う段階でなく、あくまで教員が使う段階。
・学校現場は、ICTが進んでいないとAIのフェーズには入れない。

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