3つの型で説得力のある文章を書く
樋口裕一さんの『たった400字で説得できる文章術』を読んだ。
この本では、説得力のある文章を書くためのテクニックが解説されている。
そのテクニックとは、3つの型を使って書くというものだ。
第一の型から第三の型まで順番に紹介したい。
結論から始める第一の型
「言いたいこと→その理由、根拠、課題の解決策など」の順番で書くパターン。
全体像 (遠景) から入り、詳細な説明 (近景) で締める。
言いたいことを先に書いてしまうので、話がぶれにくいのがメリット。
結論で締める第二の型
第一の型とは反対の順に書くパターン。
「状況説明 (言いたいことの理由となる出来事など) →言いたいこと」のように書く。
結論からズバッと言うと気まずいときに使うとよい。
たとえば上司に意見するとき、「その意見に私は反対です」といきなり言うと「なに?!」と思われる可能性がある。
しかし、「○○は××なんです。だから私は反対です」と伝えればわかってもらえる。
(まぁ上司によっては、これでも「俺の意見に従えないのか?」となる可能性はあるが)
四段で構成する第三の型
四段構成で話をまとめる。
具体的には以下の構成にする。
①問題提起
「私の考えは○○だ」と主張をハッキリ伝える。
②意見提示
主張に対する反対意見に触れ、譲歩する姿勢を見せる。反対意見のことだって、自分はしっかり考えているぞと見せることで説得力を上げられる。
「たしかに★反対意見★にもよい面はある。しかし★主張★のほうがよいと考えられる」のように、「たしかに……しかし……」のパターンで書ききってしまおう。
③展開
自分の主張が正しいことを説明して、読み手を納得させる。
文章に説得力があるかどうかは、このパートの書き方次第。
第一、第二の型を活用して書くとよい。
④結論
全体を整理してもう一度、自分の主張を伝える。
所感
第一、第二の型は納得できた。
「結局、何が言いたいの?」と言われないためには、最初なり最後なり自分の言いたいことをズバッと書く必要がある。
第三の型は想像していたのと違った。
②意見提示のパートは、「たしかに……しかし……」の型に落とし込めと言われている。反論を考慮することで深みのある文章にできるそうだが、反論への触れ方があまりにもサラッとしすぎていて逆に浅いように感じてしまった。
このパートはバッサリ削って、③展開を厚く書いた方が伝わる文章になると思う。
最後に
『たった400字で説得できる文章術』より、説得力ある文章を書くための3つの型を紹介させていただいた。
書籍ではこのほかに、実際に型を使って悪い例を修正した文章や説得力を倍増させるテクニック、困ったときのごまかし方なども解説されている。
気になる方はぜひ読んでいただきたい。