恋文


まあよくいえば''特性''とやらのおかげでいつも頭の中は雑音と思考と不安で埋め尽くされていて、静かになってくれなくて、もう18年生きているのだから少しは慣れたけれど、それでも生きづらさを感じてしまう。

自分が救われて欲しくて、どうしようもなくやるせなくなったりする。

たまに自分の今までの嫌な記憶と言われた言葉とがフラッシュバックして、息が出来なくて蹲ってしまうときがある。

1人で耐えて生きてきた、誰からも理解されなかったし、簡単に分かるなんて言われたくなかった。

スマホを買ってもらって、私は音楽を聴くようになった。
音楽を聴いている時、頭の中のノイズが少し静かになって、音楽が支配してくれる。

ランダム再生に設定してこの曲いいなと思ったらプレイリストに入れる。を繰り返して、私の楽園を作っていた。

ある日耳に入ってきたその音楽は、すぐさま私を虜にした。ありえないくらい好みで、音楽が好きで、歌詞が好きで、声が好きだった。

一耳惚れ、とかかもしれない。
この人のこの詩的で美しい言葉が好きだと、
この人が創る音楽が好きだと、虜になった。

曲からアーティストに飛んで、毎日毎日その人の音楽ばかり聴くようになった。

この人の歌を直接聴きたくて、調べてみたら今度福岡にツアーで来てくれるらしいことを知った。
福岡なら高速バスで2時間で行ける。
スタンディング?2階席?よく分からないけれどとにかくその人の声を直接聴きたくてどちらも申し込んだ。
2階席が当たり、ホッとした。会える、聴ける。

当日、心臓がバクバクして止まらなかった。

私の大好きな曲を沢山歌ってくれた

途中、「音楽は止まりません」、と言ってくれたことが嬉しかった。止まらないでほしい、ずっと私はあなたに救われている。

2階席から1階席の人達が見えて、この人たちもこの人の音楽に救われていたり、心の拠り所にしているのだろうなと思った。やはりこの人はすごい。

拳をあげて、手を叩いて、一緒に歌って、

気がつけば泣いていた。

箱庭の灯 というツアータイトルだった。

なぜその名前になったかを語ってくれた。また泣いた。
私も私の箱庭で、私を救いたい。そして誰か、同じように苦しい人たちが救われていたら嬉しい。
帰りのバスの中、セットリストの順に聴きながら、ずっと携帯のメモに書き連ねていた私の言葉たちを羽ばたかせるために(今はもう小鳥アイコンじゃなくなっちゃったけど)アカウントを作って、長い文をタラタラと書くためのnoteを作った。

いつか貴方に届きますように、私を救ってくれてありがとう。好きなものを大切にしようと思わせてくれてありがとう、貴方のおかげで、私の作ったものなんか…って気持ちに打ち勝てました。

これからもきっと、貴方が作る音楽が好きです。

僕にとっての奇跡です。

また、会えますように。


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