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脚本を売り買いするという文化

「Green-light」というWEBサービスがローンチされました。

これは日本版「The Black List」とも言われていて、脚本家会員と映画製作者会員に分かれて、映像化されていない脚本のマッチングをする場とのこと。

脚本家会員は、月額1980円を払って3本の脚本をアップロードでき、プレミアム会員は月額2980円で6本の脚本をアップロードできる。

映画製作者側は会員になるために承認審査があるものの、脚本の閲覧などは無料でできて、その後、気に入ったものがあれば脚本家と連絡を取って映像化へ向けて好きに交渉してくださいというサービス。

アメリカでは「The Black List」というサービスが実績も残しているとのこと。そもそもアメリカは脚本を「売り買いする」という文化が根付いていて、膨大なデータベースに脚本が日々蓄積されていて、製作者はその中から気に入ったものを「買い」、それがプロの手によってリライトされていく、という形がスタンダードだったりします。

有名脚本家の場合は最初から名指しでオファーされることもあるでしょうけど、日本のように、「あの人だから次も任せよう」というような、人間関係に重きを置いた作り方ではありません。面白い作品ならたとえバスの運転手が書いた台本だって映画になるし、一度ヒットを飛ばした脚本家でも、新作が面白くなければ永久的に映画にはならない、という極めて作品主義的な(ある種健全な)考え方です。

なのでアメリカでは「The Black List」のようなサービスは成立するような気がするのですが、果たして日本ではどうでしょうか。脚本家から見た印象としてはいくつか分からない点というか、もっと知りたい点があります。

1.脚本家サイドの会費が高すぎる気がする。

映画製作者はタダで閲覧できて、良い物があればすくい取れる環境にあるのに、脚本家は3本の脚本を公開維持するために月額1980円払い続けなければなりません。買ってもらえるか分からないものに2000円を払い続けるのです。「脚本を買う」という文化がほとんど根付いていない日本において、この関係はややバランスに欠いたものに見えます。

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