言葉がわからなくても海外の本を読む(後編)
前編では、海外からの本の購入に関してでした。後編は、本は手元にあるけれど、言葉がわからないから読めない……って方向けの内容です。
一応参考までに、これを書いているヤツの英語とドイツ語の能力はこんな感じです。
英語:専門分野の論文をGoogle翻訳にぶち込むのをいつも後輩に馬鹿にされる。一般的な大学生レベルあればいいなぁ……って感じです。
ドイツ語:大学で1年だけ履修していたけれど既に忘却の彼方。いま唯一話せる文章は「いっひ かん にひと どいちゅ しゅぷれっひぇん(私ハ ドイツ語ガ シャベレマセン)」のみ。(ちなみに、ドイツ語がわかる留学生にコレを言ったらかなりウケた)
基本的には、「読まずに本を手元に置いておいても得られる知識は0だけれど、どんな方法だろうとちょっとでも読めば0よりは沢山の知識が手に入る」というスタンスです。
機械翻訳を使って力業で訳していくスタイルなので、内容理解に関してはどんなに良くても7割がせいぜいってところです。
読まないよりはマシだから!
スキャン
まずは、本をスキャンして画像データとして取り込み。
裁断してスキャンするか、フラットベッドのスキャナーで破壊せずに取り込むか、ブックスキャナーを使うかはお好みで。
スキャナーがない場合、スマホのカメラやスキャナーアプリで撮影しても可。ただ、湾曲した部分は文字起こしの精度がかなり落ちる印象。なので、カメラで撮る場合はなるべく平らになるように撮った方がいいかも。
(私はフラッドベッドスキャナー使ってます)
文字起こし
機械翻訳を利用するにあたって、文字起こしが必要になる。
一文字一文字入力していては埒が明かないけれど、OCRソフトなんて便利なものは持っていない。
というわけで、ここはGoogleさんにお世話になりましょう。
Googleドキュメントを利用すると画像データから文字起こしができます。
スキャンした画像データを全てGoogleドライブに突っ込みます。
そんでもって、ファイルを右クリックして「アプリで開く」のなかから「Googleドキュメント」を選択。
ファイルをGoogleドキュメントで開くと、画像の下に文字起こしされたものが出てくるはず。あとはこれをコピペして翻訳に突っ込んだりすればオッケーです。
アプリ版Googleドライブで、Googleドキュメントで開く方法を知ってる方がいれば教えてください。デスクトップ版ではできるんだけど、アプリからのやり方がわからなくて……
翻訳
私の場合、翻訳にはGoogle翻訳とDeepL翻訳を併用して使っています。
あと時々みらい翻訳も。
使い勝手に関しては大体こんな感じです。
上限文字数
Google翻訳(5000字)=DeepL翻訳(5000字)>みらい翻訳(2000字)
翻訳速度
Google翻訳>DeepL翻訳>みらい翻訳
翻訳精度(文章の種類によってもかなり異なる)
DeepL翻訳>みらい翻訳>Google翻訳
それぞれの長所を生かしつつ使っていけば大体これで6~7割くらい意味が分かる気がする。
明らかに意味が違ってそうな単語は、辞書で異義を探せばもう少し意味が通るようになる。
英和辞書はオンラインでもかなり多様にあるので今回は紹介しませんが、独和に関してはあまりこれこれって感じの辞書がないんですよね。
なので私はLingueeを独英辞書として利用しています。このLinguee、DeepLと同じ会社に運営されてるっぽいです。
(おまけ1)電子化
せっかく文字起こしした本をどうせならスマホとかで開けるようにしたいよね!
メモ帳等に青空文庫形式で改ページやら見出しやら段落の処理やらを行い、そのtxtファイルをAozoraEpub3に読み込ませて、EPUB形式で保存すればスマホやタブレットで電子書籍と同じように開けるようになります。
検索をしたり、ハイライトを付けられたり、メモを残せたりできるようになるので結構便利です。
著作権の問題等もあるので、楽しむのは個人の範囲で。
(おまけ2)論文を読む
歴史上の人物、人によっては論文を書いているだろうし、また場合によっては論文の題材になっていたりもするので論文検索をすると本とはまた違った面白さを感じられる(気がする)
推しの相棒が医者で、論文を書いているので興味半分で探して読んでみた。
無料では全文が読めない論文も結構あるけど……。大学が購読契約を結んでおり、大学のネットワークから読めるってことも割とあるので大学生の皆さんはこれを利用しない手はないのでは。
とりあえず手っ取り早いのはGoogle Scholarあたり?
医療系内容であればPubMedあたりで調べるといい(推しの相棒は医者ってことで私はPubMedで論文を手に入れた)
文系分野の論文に関しては私は門外漢なのでちょっと詳しくはわからないです。その点はすんません。
海外の文献にあたることが出来ると、日本語だけで情報調べていた時の何倍もの情報が得られるので、言葉の壁に臆さずにぜひぜひチャレンジしてもらえたらなぁと思います。機械翻訳の精度はここ数年で飛躍的に向上しているんで!!!