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【楽曲解説】『パープルキャンディラブポーション』について
みなさんこんにちは。曲とかイラストとか全部自分でやる系のボカロP、はかめです。最近、曲から動画までを全部自分でやった曲を出せてないので、若干みなさんを騙している感があって小さくなっています。
さて、今回、第22回プロセカNEXTに応募した作品『パープルキャンディラブポーション / 初音ミク』が公式の生放送「プロセカ放送局」にて紹介いただけましたので、楽曲解説のnoteを書いていこうかなと思います。
↑聴きながら読んでくれるととっても嬉しいよ↑
1.世界観と歌詞
今回のプロセカNEXTのテーマが「チルい曲」ということで、「日常の延長線上の、身近な恋愛」というテーマを軸に歌詞を組み立てました。
具体的には、
1A「ダイヤモンドの指輪なんて高価なものはいらないけれど」
C「駆け引きなんて意味ないから ぐるぐる目移りしてもいいから」
などの箇所に、日常をゆるやかに「あなた」と一緒にいたいというメッセージ性を盛り込んでいます。
また、「はかめの音楽」という要素を失わないように、キャラクターとして強かな性格の女の子を意識しました。具体的には、
サビ「この酸味も甘味も全部全部 乗りこなせないならすぐに噛み砕いて」
C「機関銃みたいに愛して それができないなら自分を害して」
などのように、「わたしを愛してくれないなら、あなたはいらない」という僕の普段の楽曲の根底にあるテーマ性を盛り込んでいます。
2.メロディの組み立て
奇を衒わず、外連味も出さず、全編通して緩やかに階段型のメロディを意識しています。
普段はダイナミックなメロディや、普通さを避けるメロディ作りを意識していますが、「チル」というテーマにおいては聞き流せるくらいのメロディがいいのではないか、という推測でした。
課題に感じた点としては「普通にいい曲」を目指して作ったことがなかったので、とても新鮮な挑戦でした。聞き流せるくらい流れるように、かつ良いメロディを書く必要があるため、バランス感を探るのが大変難しかったです。
3.編曲について
自分らしさを出すにはここが一番頑張りどころかなと考えていたので、さまざまな仕掛けを入れてあります。
まずは、サンプルFXについて。チル楽曲を作る上では、音像がぼやけがちで遠く聴こえるので、アタック感の強いFXをサビでたくさん入れています(裏で鳴っている効果音のことです)。
楽器が鳴っている部分→サンプルだけ鳴る部分→楽器が鳴っている部分→サンプルだけ鳴る部分……
という静と動のサイクルを作ることで聴いている方が飽きないよう心がけました。
次に、ギターの音作りです。こちらも前述のとおり、ピアノ・シンセ等をリバーブ深く奥の方で鳴らしている関係で、前に出る音が欲しかったので、かなり歪んだ音作りを心がけました。特にギターソロなんかは歪んだ上でワウをかけており、攻撃的ともとれるサウンド作りを意識したので、ギャップを楽しんでいただけたらと思います。
4.まとめと今後の展望
今回残念ながら入賞とはいきませんでしたが、みなさんの応援もあってか公式生放送で取り上げていただけました。ありがとうございます。
今年の3月からプロセカNEXTに注力し始めたことで、今までの自分のテーゼだった「自分の音楽を押し付ける」ところから「テーマに合わせた楽曲を作る」へと急な方向転換をしたにも関わらず、ついてきてくださっている皆さんには本当に感謝しています。これからも、自分の音楽も出しながら、プロセカ収録も目指しながら、かつ面白いこともバンバンやっていくから、ついてきてくれよな!