Rogue Clone II クリアのための攻略Tips
まえがきにかえて
20年越しの打開
ついにRogue Clone IIをクリアすることができた。小学5年生、トルネコの大冒険を初めて見たときの衝撃がローグライクゲームとの出会い。20年前にRogueにも挑戦したが、そのときはクリアできなかった挫折を越えることができたので感慨深い。当時は26階のイェンダーの魔除けまでは手に入れたのだが、帰り道で涙を飲むことになり心が折れてしまっていた。
ネット情報の不足
(ストーリー系でない)ゲームを攻略するときは動画サイトやwikiを見るのが習慣化されてきているが、Rogueについてはネット上に情報が非常に少ない。そこで私のような中級者がクリアするためのTipsがあったら、そこそこ需要があるのではないかと考えた。
目的と方針
Rogue Clone IIにおいて26階まで行き無事にイェンダーの魔除けを持ち帰ることを目的とする。高得点や99階踏破は目指さない。また、他のバージョンのRogueとは仕様の違いがあると思われる。はっきり言ってこのゲームはアイテムの引きがそこそこ良くないとどうにもならない(少なくとも中級者には)。逆に言えば、アイテムの引きが良いときにチャンスを逃さずしっかりクリアするための技術は存在すると考えている。
筆者の力量
アスカ見参の白蛇島やトルネコ3の異世界(トルネコ)は打開したことがある。しかし裏白蛇はまだ打開できていない。ローグライク界隈だと中級者と呼ばれるくらいだと思う。それなりに長い期間プレイしているつもりだが、なかなか上達しないものである。
参考文献
各種データについてはこちらのサイトが詳しい。ローグライクゲームにおいて、データをカンニングすることは何も恥ずべきことではないと思っている。少なくとも私は見ないと無理。
動画で観たい方はこちらを参照。動画のうp主も言及しているが、かなりアイテム運が上振れしているので参考にはしにくいが、細かいテクニックは参考になる。
オリジナル版のローグの仕様についてはこちらが詳しい。steam版もこれに準じているのかもしれない。
重要アイテム
Rogueにはこれ1つで打開がほぼ確定するというような超強力なアイテムは無い。しかし、強いアイテムと弱いアイテムの格差は結構はっきりしているので、引きの良し悪しの振れ幅は大きい。重要な順番に説明していく。
食べ物が長持ちする指輪
これがあるだけで可能な稼ぎの量が倍になる。2つ装備できれば理屈上は無限に稼げるので、それがこのゲーム唯一の勝ち確パターンなのかもしれない。ただ私は一度それを実現したことがあるが、稼ぎが下手だったためクリアできなかった。
大きな剣
私は当初、剣や盾は大して重要でないと考えていたが、装備が貧弱だとどうしても中層以降で苦しくなり、アイテムを消費せざるを得ないジリ貧に陥ることが多かった。そのため装備も重要だと考えるようになった。しかし、剣は装備しても強さが鑑定されない。持ち物の種類がわかる巻き物を剣に使う余裕は普通ないので、大きな剣を拾って装備して、呪われていない(弓に持ち替えられる、つまりマイナス補正がない)ことを確認したら、それを信じてメイン武器として戦うしかないと思う。
鋼鉄のよろい(できれば+1以上)
このゲームはトルネコの大冒険や初期のシレンほどの盾ゲーではないが、防具も重要だ。これが弱いとやはりジリ貧になる。8以上の防御力が手に入れば御の字。
怪物を近寄せない巻き物
最強の状況打開アイテム。ドラゴンの炎以外は完全にシャットアウトできる。しかし、1枚は深層での稼ぎに使いたいので、中層で打開困難なモンスターハウスに出くわすと、使うか温存するか苦渋の選択を強いられる。
怪物を遅くする杖
杖は、1本で複数回使えるので効率が良く、マイナスの効果でなければどれも重要度が高い。その中でも、遅くする杖は後退するスペースさえあればD(ドラゴン)さえ倒せるので最も強い。混乱・ほかの怪物にする・眠らせる杖も決して弱くはないアイテムだが、確実性という点では一歩落ちる。
怪物を封じこめる巻き物
範囲内であればドラゴンすら無効化できるので、緊急回避用に1枚は持っておいて良い。テレポートする巻物も効果は似ているが、モンスター自体の無力化はできないので一歩落ちる。
身を隠す指輪&テレポートする指輪
深層での即降りや帰り道で役に立つ。ほかの指輪は、体力が回復する指輪がそこそこ便利で、強さが減らない指輪が対V(ヴァンパイア)で少し使えるといったくらい。指輪は、パラメータのマイナス効果もあるので役に立つものは基本的に少ない。
具体的な立ち回り
1〜2階
ひたすらアイテムを拾い集める。レベル2までは結構Hに負けて死ぬが、それは仕方ない。Hに弓矢を使うのはちょっともったいないと思う(よほど良い装備が拾えたならともかく)。基本的には経験値稼ぎはせず、一巡したらさっさと降りる。
序盤にやるべきことは、良い装備が出たら装備するのと杖の識別くらい。補正なしで初期装備と同等の、長い剣やうろこのよろいは装備するか微妙なところだが、それより強い装備なら装備する価値はある。杖はE、S、Hあたりに振れば大体鑑定できるが、ほかの怪物にする杖がまれに同じモンスターに変化させることがあるので、そのときは封印と区別がつかない。そう考えると厳密にはKに振ったほうが確実に識別できるのかも知れない。
2階以降で寝ているIには手を出さない。即死の可能性があるのに経験値5でアイテムも落とさないので、まったく割に合わない。レベル7になれば安全に倒せるが結局は経験値5なので痛しかゆし。点数に興味がなくクリア重視なら金塊は拾わないほうが良い。Mキーを押して移動するとアイテムに乗れるので入り口に金塊があっても拾わずに済む。このテクニックは近寄せない巻物を使った稼ぎでも必須。
3〜6階
Rに強さを減らされたくないのでなるべく弓矢で処理する。このゲームは通常攻撃の命中率が低く、接近されると毒をうけやすいので弓矢だけで倒すくらいの感覚で良いと思う。そうは言っても通路で出会い頭になることはあるので、そこは仕方ないと割り切る。3階を含めた3の倍数階には食料が必ず落ちているので忘れずに拾う。隠し部屋に落ちていることもある。
6階に進むあたりでアイテム欄がいっぱいになってくると思う。まずは未鑑定の薬を一気に飲んで鑑定したい。タイミングとしては、7階へ行く直前、レベル6まで上げて、全回復した状態で飲むのがベスト。体力が回復する薬で最大HPが増えるし、経験が増す薬でレベル7まで上がるので強敵のC(ケンタウロス)と戦いやすくなる。強さが減らされていなければ強さが増す薬で最大強さが増えるが、先に毒の薬を飲むこともあるので運次第の部分もある。
大きなマイナス効果の薬は幻覚を起こす薬と目が見えなくなる薬で、それらを飲んだ直後に回復する薬が飲めれば良いが、そうでない場合は長い通路を往復して回復を待つ。Cは6階にはまだいないので、死ぬことは少ないはず。
できればレベル6まで上げたいので6階で稼ぎたいが、食料を2つ(3階と6階だけで)しか拾えていない場合は稼ぐ余裕はないので進むしかない。ここまで金塊を1つも拾っていなければ、Lから金塊を盗まれずノーダメージで倒せる。経験値21なので結構おいしい。
順調に行けば6階終了時点で
メイン武器1
メイン鎧1
サブ鎧1
食料が1か2
飛び道具がいくつか(弓以外は呪われている恐れがあるので、解呪できていない飛び道具を装備してはいけない)
巻物がいくつか
杖が少し
未鑑定の指輪1〜2
といった構成になっていると思う。
7〜8階
とにかくCが強く、装備が初期装備に近いと最大HPからタイマンでも危ない。距離が離れていれば弓矢を打つことを考えるべき。出会い頭で当たった場合は杖を使うことも想定する。逆に言えば、装備が弱く杖も持っていない時にぶつかってしまうとかなり危険。
再びアイテム欄が埋まってくると思うので、今度は9階に行く前に未鑑定の巻物を読んでいく。鎧を守る巻物が読めれば、9階以降のAを無力化できるしサブ鎧が要らなくなる。そこまでマイナス効果の大きい巻物は存在しないので気軽に呼んでも問題ない。
持ち物の種類がわかる巻物は基本的に指輪に読む。有用な杖が手に入った場合はそちらに読んで回数を確認するのでも良い。
ちなみに、この辺りの中層でモンスターハウスに出くわしてしまった場合は、打開用アイテムが無くとも部屋の入り口で弱いモンスター(Lがベスト)と対峙する配置を作り、斜めのモンスターを飛び道具で倒していくと打開できることがある。
9〜12階
個人的には、この区域はサブ鎧で進むべきだと考えている。YもCとどっこいどっこいくらいの強さなため脅威となる敵はおらず、Aに鎧を錆びさせられるデメリットは後になって効いてくるので、メイン鎧が守られていない状態ならば装備したくない。巻物を読むときだけはメイン鎧に着替えて鎧を守ったり強化することを期待する。
10階から登場するNは必ずアイテムを落とすおいしい敵なので十分遠くから飛び道具で倒す。12階でFを倒してレベル8まで上げたいところだが、やはり食料次第な部分もある。
13〜16階
とにかく13階から登場するT(巨人)が強く、中層の難所。装備が整っていない場合はガチンコのタイマンは厳しい。まだAは出現するので守られていないメイン鎧は装備したくないが、仕方ないかもしれない。Tに対しては飛び道具を打つことが前提で、出会い頭で会ってしまうと、アイテムを使うか、通路を後退して回復するしかなくなる(挟まれたら大ピンチ)。
Wのレベル下げは脅威ではあるが、くらう確率は案外低い。2度やられてしまうと倒しても元よりレベルが1つ下がってしまうので、1度やられたらアイテムを使うくらいの対策で良い。
15階または16階でPが見えるようになるアイテムを使い、レベル10まで稼ぎをしたいところ。このフロアまでに、
メイン武器1
メイン鎧1
食料最低2つ(あるなら持てるだけ持つ)
飛び道具(持てるだけ)
有用な指輪があれば1〜2
体力がとても回復する薬1
遠くの怪物がわかる薬1
遠くのものがわかる薬1
怪物を近寄せない巻物1(あるなら持てるだけ)
魔法の地図の巻物1
緊急回避用の巻物2
有用な杖を持てるだけ
という構成になっていると望ましい。しかし上記のすべてが揃っているような恵まれた状況にはなりにくいので、他のアイテムで補っていくしかない。
17〜20階
この区域からは階段を見つけたら即降りしていく。Mに部屋で混乱させられないよう注意する。MやVに対して封印の杖が残っていれば他に使う相手もいないので使って良い。しかしMは封印したところでUと同じくらい強いので、油断できない。
21〜25階
即降りするしか無いのであまり書くことはない。どこかのタイミングで、敵を近寄せない巻物&遠くの怪物がわかる薬(もしあれば)で稼ぎを行いたい。深い階層の方がドラゴンの出現率が高いので望ましいのだろうが、通路でGJDの強敵に会ってしまったタイミングで近寄せない巻物を置いて稼ぐのでも良いと思う。うまいこと、経験が増す薬を持ち込めていればレベル15くらいまで上げられるので少し楽になる。
Dの炎だけは巻物で防げないので、HPが半分以下になってきたらドラゴンと反対方向に降りてしばらく回復する。
26階
遠くのものがわかる薬を飲んでイェンダーの魔除けへと一目散に向かう。魔除けを取ったら階段の上でShift+"<"。冗談でなく間違えて階段を下がってしまうことがある。
上り
満腹度が減らなくなるので指輪があれば装備し、階段を見つけたら即上がり(ローグライクであまり聞かない言い回しだが)していく。17階まで上がればMが出なくなるので一安心できると思う。
あとがき
最も困難を極める21階以降の記述が希薄になってしまったが、それはこの記事がクリアするための戦略(ストラテジー)を中心に記述することを目指しているからだ。21階以降の立ち回りについては戦術(タクティクス)、技能に依る部分が大きく、そこは個々人の経験で強化していくのが一番だと考えている。具体的には、状況や配置が多岐に渡るため、文章で伝えることは難しい。
Rogueは40年以上の歴史がある超古典ゲームであるが、深層での緊張感など現代のゲームでは得難い尖ったゲーム体験ができるのも事実であり、プレイする価値は充分にあると思う。
Win環境であれば気軽にプレイできるので、思い出補正ではないゲーム体験の面白さとしてRogueを楽しむ人が増えてくれることがあれば喜ばしい。