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人事のためのキャリアコンサル_005:採用歴20年、人事ジェネラリストに転向したい

「人事のためのキャリアコンサル」とは、"人事"プロフェッショナルの方々のキャリア支援を目的に、架空の人事経験者のプロフィールを元に、「もし私だったらこんなアドバイスをする」をまとめたコンテンツです。


キャリアサマリ

  • 44歳、女性

  • 日本語ネイティブ、英語ビジネス上級クラス

  • 複数社で一貫して採用業務に従事

    • 現職は外資系IT企業にてSenior Talent Acquisition Partner

    • 人材紹介会社からキャリアをスタートし、事業会社(アパレル/金融/IT等)にて採用業務を経験

  • 現年収1,200万円、希望年収1,200万円以上

課題

  • 今後のキャリアを考えた時に、ジェネラリストやHRBPにキャリアを転向したいが、その可能性はあるのか?

キャリアアドバイス

今後のキャリアを考えた時に、ジェネラリストやHRBPにキャリアを転向したいが、その可能性はあるのか?

採用プロフェッショナルの方からすれば当たり前のことですが、中途採用は「経験者採用」が前提なので、未経験領域の転職はそもそも難易度が高いです。

また、44歳(キャリア20年以上)ということは、ポテンシャルよりも実績・経験をより重視される上に、ライバルのほとんどは経験者です。

その上で、採用スペシャリストから、人事ジェネラリストにキャリアチェンジをするのであれば、例えば以下の手法が考えられます。(上から優先順位が高い順)

  1. コネクションを辿る/作る

    • 過去に一緒に働いたことがある経営層/事業責任者/人事責任者にアプローチする

    • 知人に幅広く相談をし、経営層/事業責任者/人事責任者を紹介してもらう

    • LinkedIn等で経営層/事業責任者/人事責任者に直接コンタクトを取る

  2. ニーズが高そうな求人にエントリーする

    • オープンしている人事ジェネラリストの求人の中で、採用経験を特に求めている求人を中心にエントリーする

    • オープンしている人事ジェネラリストの求人の中で、事業の成長が採用と強く関連している企業を中心にエントリーする

    • オープンしている採用スペシャリストの求人の中で、仕事内容の中に採用以外の内容が含まれている求人を中心にエントリーする

  3. より可能性を広げる

    • スカウト媒体/人材紹介会社に登録をして、スカウト/紹介を待つ

まず、「コネクションを辿る/作る」についてですが、どの職種での転職でも有効な手段ですが、未経験職種へのキャリアチェンジであれば、よりおすすめしたい手法です。

未経験職種の場合、選考官は、応募者が求人にマッチしているかどうかを履歴書・職務経歴書などの文字情報だけで判断するのは難しく、エントリーする側としても文字情報だけのアピールは難しいです。そもそも書類選考を通過する=企業と会うこと自体が難しいのが、未経験職種へのキャリアチェンジです。

一度仕事をしたことがある人であれば、過去の自分の仕事を見てもらっているので、評価をしてもらえてさえいれば、他の手法に比べると最も容易にキャリアチェンジをすることができます。知人からの紹介や直接コンタクトをする手法についても、単純に求人にエントリーするよりも、「会う」機会を増やすことに繋がります。未経験職種へのキャリアチェンジは、とにかく「会う」機会を増やすアクションを最優先にしましょう。

次に、「ニーズが高そうな求人にエントリーする」についてですが、上述の通り、履歴書・職務経歴書などの文字情報だけで勝負をするのであれば、少しでも企業側のニーズが高い可能性のある求人を探していくのが得策です。
例えば、労働集約型の事業を運営している会社は採用の優先度は高いですし、特にその中でも中規模の会社であれば、人事ジェネラリスト=採用に強みを持ったジェネラリストを意味する可能性が高いです。
とにかくエントリー数を増やすことも一つの策ではありますが、一つ一つの求人の採用要件を見た上で、いかに自分がそのポジションに最適であるかをカスタマイズする作業をしながら、エントリーをしていくことをおすすめします。

最後に、「より可能性を広げる」についてですが、スカウト/紹介を待つだけでは、キャリアチェンジを実現するのはかなり難しいでしょう。スカウトを送付する企業は、求人票のMUST/WANT要件でスクリーニングした上でスカウトを送付しますし、人材紹介会社からは求人にマッチする可能性の高い候補者から声がかかります。書類選考と比べると、より文字情報でジャッジされやすいのが、スカウトや人材紹介会社からの紹介です。

人材紹介をしている立場からすると、「すべてお任せください!」と言い切りたいところではありますが、この方のキャリアを考えるとすると、人材紹介会社一本に頼り切るのはおすすめできないのが正直なところです。

その上で、未経験職種でキャリアチェンジをする場合に、人材紹介会社を選ぶ観点としては、以下をチェックしてみることをおすすめします。

  • 対面/オンラインで話をした際に、自分の経験に対して深掘りして質問をされたか?また、その上で正しく理解をしてもらえていると感じられるか?

  • 対面/オンラインで話をした際に、「なぜキャリアチェンジをしたいのか?」について深掘りして質問をされたか?

  • 対面/オンラインで話をした際に、長期的なキャリアを鑑みてのフィードバックや、未経験職種のキャリアチェンジに対しての意見を行ってくれたか?

  • 求人を紹介される際に、経験領域の求人しか紹介されることが続いていないか?

  • レジュメを企業に送付する際に、どのように紹介をするかについて事前に相談があったか?(レジュメをそのまま送付するだけだったら介在価値がないため)

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