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よそ者の居心地

近所に古民家レストランができました。
新しく造成された住宅地ではなく古くからの集落なので、昔からの蔵のある家や立派な門構えの家がところどころに点在している地域です。
いわゆる過疎地域でもあるのだけど、昨今の移住ブームでたまに県外からの移住者がやって来ることもあります。

長年ここで暮らす人たちの間では「こんなところに若い人がレストランを開いた」「なんでこんな何もない田舎に」と、珍しい話題として噂されています。
みんな気になりつつ、特に年配の方たちにとっては得体の知れない感じで遠巻きに情報を求めているようです。
そして「あなたたち、今度行ってきたらどう?」と白羽の矢が立ったのは、私と、集落に住むもう一人の女性。

私は今のところに住んで10年は軽く超えます。
田舎の不便さはあっても、のどかな空気と美しい山々の風景は魅力的で、それなりに快適に暮らしています。
そしてもう一人の女性は、「信州の山が好き」という漠然とした私よりも、もっと具体的な目的を持ってこの場所を選んで移住しています。
暮らし始めてもう5年以上経っているようです。
アクティブな人は若く見えがちなのかな、いつだったか年齢を聞いたら同世代でビックリしました。私もビックリされました(笑)。

お互い存在は知りつつも日中は働いているのであまりゆっくり交流したことがなくて、じゃあ今度ご一緒してみましょうかとなっています。

ご近所さんたちは穏やかな人が多くて、「よそから来た人」の私たちにも親切です。お野菜もらったり、さり気なく防犯の気遣いをしてくれたり。
一方で、程よい距離感に居心地良くも、いつまで経っても「よそから来た人」なのはどうなんだろうってふと考えることもあります。

そんな話を、同じくよそから来て今後も当分暮らし続ける人と、話してみたいなと思うのです。
もし可能なら、レストランを開いた人にも。

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ケイ
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