自分アンティーク
私には、古いものをずっと大切に使っている友人が周りにいます。その友人たちのモノとの付き合い方が私はとっても好き。
先日久しぶりに会った友人は、ミッキーマウスのフェイスの時計をしていました。確か彼女が高校生の頃からしているもので、ミッキーマウスの手が時計の針になっているものです。もう金メッキもだいぶはがれてしまったその時計を、バンドの部分を革から金のバングルタイプのものに替えて(彫金ができる叔母さんが、その時計のために特別に作ってくれたそう)大事そうに身に着けていました。「もうボロボロでしょ?」って言っていたけど、それがとっても可愛くて、昔からミッキーが大好きな彼女のキャラクターにもとてもよく似合っていました。彼女はきっと、それをおばあさんになってもするんだろうなぁ、と、なんだか私まで幸せな気持ちになったのでした。ブランド物でもないだろうし、値段をつけようとしたらつかないかもしれない。でもこれってすごく素敵な「自分アンティーク」だなって思ったのでした。
私にも、「自分アンティーク」がいくつかあります。その中の一つは高校入学時に両親が送ってくれたブレスレット。ベビー用のIDブレスレットとして売られていたもののチェーンを大人用に替えてもらい、名前を彫ってもらったもの。この間久しぶりに着けたくなって、でもサイズがかなり大きかったのでチェーンの長さをつめてもらおうと思い立ち、そのブランドのショップに持っていきました。対応してくださった店員さんが長くそのショップで働いている方で、私のブレスレットを見て「30年位前のものですね」と言われました。30年…!キャーなんだか恥ずかしい…でも、チェーンの長さを調整してもらい、きれいに磨かれて新品同様になって帰ってきたブレスレットはやっぱり可愛い。また最近スタメン入りを果たしています。
長い年月自分のそばにあるモノって、なんだかホッとする存在です。それがあることで、自分のベーシックに戻れるというか。時計やジュエリーだけではなく、家具なんかもそう。いろんな場所に引っ越しても、まだよそよそしい部屋に昔から慣れ親しんだ家具が入っただけでほっとする。そういうモノって、自分の精神衛生上も本当に大事です。これからも、今持っているお気に入りのモノたちを大切に育てて、「自分アンティーク」を増やしていきたいなって思います。