ラクに吹きたい!③
これは「わたしの場合」の試行錯誤です。自分にとっての正解は人それぞれなので、結果ではなく過程を読んでもらえるとうれしいです。
位置、と言っているのはマウスピースに前歯が当たっているところという意味です。
ここ一年くらいマウスピースをくわえる深さについて色々試しています。
コハーンさんというクラリネット奏者の方のyoutubeで、前歯の当たる位置はマウスピースの先から1cmから1.5cmくらいの方がいいとおっしゃっていたのをみて、自分はどうなんだろうと気になったのがきっかけです。
わたしのマウスピース についている歯形の位置を見るとすごく浅い。かなり先端の方で吹いています。
で、思いきってものすごく深くしてみるとリードがすごく振動している。これは息が全然持たないぞ。でも音はいい方に変わったように聞こえる。いいかもしれない!
何日か、息は持たないけれどすごく深い位置で練習してみましたが、わたしの歯並びでは深すぎるのかもです。これは違うと見切りをつけ次に行くことにしました。
息は少しつらいけれど今までの浅い位置よりは深くにしてみました。リードの振動が止まらないような位置を探しつつやってみました。
ここでの位置の探り方に役立ったのが、ものすごく深くにした時の経験でした。その経験でリードが振動しているということがわかったことが大きかったですね。それまでもリードの振動を感じてはいたので、振動不足なんて考えは起きなかったんです。でも今までの吹き方では明らかに振動不足だと感じられるようになりました。
振り返ってみると「いい音」かどうかは考えなかったことはよかったんだと思います。もっとリードが振動できるようにしようとだけ考えました。
そのためのくわえる深さ。
リードがきちんと震えて、その振動をじゃましないようにすること優先です。息がもたないのは同じでした。リードとマウスピースの隙間がより開くので当たり前ですよね。慣れるのかな?
ロングトーンなど考えることがなるべく少ない基礎練習で慣れていくことに。
音を聞きつつリードが振動しているかを感じながら。
ここからまた再調整です。
もう少し深くするのか、浅くするのか。ここでもリードが震えているかを基準にして調整しました。
音が広がり過ぎず、詰まっているようでもなく、できれば倍音も豊かにが理想。
まだまだです。なんとなくこの辺だなというところはありますが、決め手にかけるというか、もっといいところがあるような気もするんです。
もしくは考えすぎ、気にしすぎの可能性もありますよね。こうなると危険なのでいったんすごく浅く吹いていたところからは「少し深く」にして他に気になっていたことを先にすることにしました。
他に気になっているということも、深さ問題に関係していると予想したからです。
今吹いているアルトクラリネットにはエンドピンといって、チェロなどについている床に置いて支えるための棒があります。そのエンドピンの調節でマウスピースの高さを決めてしまうので、手で持って演奏する楽器のように頭の動きに合わせて楽器を動かすということがやりにくいんです。
そのことで自分を固めていることに気づいてはいました。
実際、アルトクラリネットも手で持って吹くとすごく吹きやすいんですよね。これはどうしたものか。(なら手で持って吹けばいいじゃないと思った方!クラリネット全般、楽器の重さは親指一本で支えるように作られているので重すぎるんです。アルトクラリネットはそのためのエンドピンなんです。ストラップをかけることもできますがわたしは苦手です。)
エンドピンでマウスピースの位置が決まってしまうことで自分を固めていることに、ついにアプローチする時がきたと思い、アレクサンダーテクニークでよく使う3つの選択肢で練習しているところです。
(3つの選択肢はこちらを読んでみてください)
これはエンドピンを床に立てて吹いているとき、手で持って吹いている時とは違う何かをやっているということです。それが何かを観察することも同時にやっていきます。
マウスピース をくわえる位置について他にやってみたこともありました。
これもアルトクラリネットの話なんですが、下の歯がリードにあたるところは変えずに、前歯がマウスピースに当たるところだけ少し深くすることです。そうすると「頭が前に」をすんなりできるんです。これはわたし的にはすごく大きな発見でした。うれしい。
次はこの吹き方に慣れて、息の入れる方向や音域によって変わるリードに当たる下の歯の位置を確認することです。と思っていたら、今度は「前に」をやりすぎていることに気が付きました。
これは振り出しに戻らなくてはいけません。
さて、どこまで戻ろうか。
まずは手で持っている時とエンドピンを立てて吹く時の違いの観察からですね。
アルトクラリネットを手で持っている時のように吹きたい。
あ、鏡使おう。いったんここまで。