幻想に眩ませられた地域活性化
「かつてのあの活気を取り戻そう!」みたいなスローガンで、あの頃の古き良き時代を再び取り戻そうと「かつての活気」を経験した大人達が「地域活性化」の名の元、税金を投入したりなんだりかんだりと躍起になっているのが今の地域活性化なんだと思います。
「かつての活気」というものは意図的に作り上げられたものではなく、色んな条件の元に自然発生したものであり、そして、自然に廃れて現在に至るのです。
それを今度は意図的に再現しようとしているのであれば、地域活性化というキーワードに踊らされて幻想に目を眩ませられているだけのように思います。
かつての活気の中で生きてきた大人達が過去を取り戻そうとすればするほど、しかも行政が主導だったり必死になればなるほど、そんな過去の活気を知らない若者たちは余計にシラケて外に飛び出していくんじゃないでしょうか。
地域活性化という曖昧なキーワードに踊らされることなく、現状を把握しその先の未来をどう描いていくのかが一番重要なこと。
昔と今では、流通や情報を得るツールが全く異なります。商店街が閑散としているのはなぜか、農業の担い手がいないのはなぜか、過去のやり方に倣ったところでかつての活気を取り戻せる訳がありません。
地方を元気にするのであれば、今を生きる人たちが豊かで楽しく暮らせる場所、コミュニティを創ることだと思います。
まだ残されている伝統や文化があるのならそれを受け継ぐことや、その地域でしか生産できないものをニーズにマッチングさせて産業を作り出すことなど、今までにも地域活性化のスローガンの元やってきたかも知れませんが、少し捉え方や視点を変えて、どうしたら豊かで楽しくできるのかを考え、若者を中心にどう未来に繋がっていくのかを想像して取り組むことが一番大切だと思います。
そして、その豊かさや楽しさを発信して人々を惹き付け、単なる移住者ではなく、仲間を増やそうという気持ちでアプローチする。
何も大きな目標を掲げなくてもいいのです。
誰に、どんな、というしっかりしたターゲットを絞り、そこへ情報発信をしてコミュニケーションを深めていくというアプローチをひとつのコンテンツとして深めていけば、
幻想に惑わされない本当の地域活性化を実現させられるのではないでしょうか。
「地方創生」というキーワードもよく目にするようになりましたが、きっと、「地方で魅力的なコミュニティやコンテンツを創ること」と捉えれば取り組みやすいんじゃないかなと思います。
これからの時代をこれからの人達が豊かで楽しく生きていくために、やりたいことをや(ながら情報発信していくことが「かつての活気」よりも魅力的な活気として地域を活性化させていくのではないでしょうか。
(考えてること半分も言えてないけど)おわり
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