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なんで高齢になってもベリーダンスやるのよ、と質問された話

30歳でベリーダンスを始めてから12年が経った。
私がベリーダンスをやっていることは25年来の親友も知っている。
彼女は私にとって、何を話してもずれることがなく、心を許しまくっている人なのであるが

「先日うちのスタジオの60歳の方がコンペで入賞したのーすごくない?」
と自分ごとのように自慢したことに彼女が
「ふーん。60代になってベリーダンスやっている人って、どういうモチベーションなの?美しくみられたいから?女を捨てたくないとか?」
と発言したのでびっくりしてしまった。

ベリーダンスは高年齢でも続けられるので、60代、70代のダンサーもいる珍しいジャンルでもある。

そして、彼女たちの多くはストイックに練習に励んでおり、コンペやショーに絶え間なく出場して技術を磨いている。

ダンスはスポーツで、競技で、表現行動である。
ベリーダンスにおいては、優雅に繊細に魅せることが表現力として評価されるので、確かに「女性らしく」「魅せる」要素はふんだんに詰まっているが、そうなるための努力は決して女性的でも優雅でもない。筋トレ、反復練習など雄々しいテストステロンがないと続けられない作業が基本になる。

身体的な美しさを魅せ性的視線を獲得することが主目的であれば、ベリーダンス以外の手法が推奨されるものであると思う。
(レッスンやショーにくるお客さんの大半は女性なので、基本異性との出会いもない。)

ちなみに10年以上続けても一向にダンスが上手くならない私であるが、宴会芸が得意で、ショーMCなどは滞りなくできるので、ダンス以外ではスタジオの需要を満たしていると自覚がある。つまり、チーム競技の要素もある。

「だから、スポーツなんだよね、女性性とかモテがどうこうはもっと枝葉の話」
と彼女に説明したが
「ふーん」と関心がないような返事だった。
別に彼女に理解を強要する必要はないのでそのままで良いやと思って話題を変えた。

その後彼女が社会人テニスサークルにハマっているという話を聞き
「やっぱさあ、テニスサークルとか入る人って、飲み会好き?チャラ男多い?出会いないの?」と私が聞くと

「いや・・スポーツが好きで集まってるし、みんな割とガチで練習しているし、そんなチャラいノリは少ないもんだよ」
と親友が呆れたように答え話題を変えたので
「ふーん(実際はどうなのかしら)」と返事して、数秒後、ハッとなった自分がいた。

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