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都市計画 備忘録

都市計画という言葉を聞いたことがない、という人はあまりいない。しかし、都市計画というものが何なのか、を説明できる人もあまりいない。
にも関わらず、人口は都市部に集中している。
自分が住んでいる都市部の制度を理解していないのに、それに縛られて(うまく言えば、導かれて)生活しているというのは、車のメカに詳しくないのに、毎日運転しているようなもの。
できれば、知っておいて損はないはず。

1.まずは自分が住んでいるところ

自分の住んでいるところは都市なのか、そうでないのか。まずは、都市計画区域なのか、区域外なのか、を調べてみると良いのでは。
ここで重要なのは、都市計画区域内だからといって、都市的に発展している、という意味ではないということ。逆に言えば、都市計画区域外だからといって、建物もお店も鉄道もない、ということではない。
じゃあ、一体その区域はどういう意味があるのか?

2.都市的土地利用

都市計画区域内か区域外かは、都市的な土地利用をしていくかどうかのエリアを決めているに過ぎない。

「都市的な土地利用」というのは、単純に言えば、
・商業地や工業地を作って、人もたくさん住んでもらう
・人が移動しやすいように道路も鉄道も整備する
・人がたくさん住んでいたらゴミが大量に発生するからゴミ処理場を作る
といったようなもの。

農業や森林や自然保全に対しての、「都市」ということが言える。

3.区域の線を探してみる

そんな区域の内か外に我々は住んでいるのだが、日常でそんな線を目にすることはない。しかし、車で郊外へ走っていくと、気付いた時には沿道に建物がなくなっている、ということはある。
それは、散歩していて見つかるものではない。
都会(都市と都会の違いについては、こちらを参照)に住んでいるのなら、電車に乗ることをお勧めする。電車の車窓から・・・
飛行機だとちょっと分かりづらいかもしれない。
この距離感。この感覚。
それが、都市計画区域の境界かもしれない。

4.都市は生きている

都市計画区域は、未来永劫の区域ではない。
なぜなら、今は都市ではなくても人がたくさん住めば、将来的に都市になるかもしれないし、今は都市でも、人口減少が進めば廃れていくかもしれないからだ。
遠い将来のことを考えて、都市の区域や中身をどうしようか、と考えることが都市計画の第一歩。

そして、都市計画はとにかく時間がかかる。
ゲームのようには、まちはできない。
人の一生よりも長いものかもしれない。

あくまで、都市計画は都市についての「計画」である。


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