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海外サッカーで学ぶ

もともと、うっちーこと内田篤人選手がシャルケ04というドイツ・ブンデスリーガのクラブに在籍していたことで興味を持った海外サッカー。今ではドイツ、スペインにまでサッカー観戦旅行をするほどサッカーにはまり、わたしの生活になくてはならない日常の一部となった。サッカーを観始めてかれこれ6,7年経つけれど、いまだに戦術はちんぷんかんぷん。だけど選手の"うまさ"というのは、なんとなくわかってきた。戦術を理解できればもっとおもしろくなるのだろうけど、一人でも"推し"の選手ができれば、その選手を追ってクラブチームや代表にも詳しくなれる。そして、その選手のルーツを知ると、学べることがたくさんある。

例えば、現在プレミアリーグのアーセナルに在籍しているメスト・エジル。わたしの最初の推し選手。トルコ人移民でドイツ代表。ドイツのゲルゼンキルヒェンで育ち、前述のシャルケ04でもプレーした。何分トルコ人は彼のことをあまりよく思っていない。トルコ人だけど、ドイツ国籍も持っているため、ドイツ代表を選んだ。それが良く思われていない。トルコ代表を選ばなかった彼にブーイングをする。同じトルコ人なのに…。エジルを知るまでそういった境遇にある人がいることを知らなかった。わたしの世界は狭く、人種や国籍のことなんて考えたこともなかった。


ドイツ代表のアウシュビッツ強制収容所訪問

当時EURO2012がウクライナとポーランドで開催されることになり、サッカーを好きになってから、初めての大きな大会だったためとてもわくわくしていた。しかし、エジルを追いかけてドイツ代表、愛称マンシャフト(Mannschaft)に傾倒していたわたしは、ネットニュースでドイツ代表の監督や数人の選手がアウシュビッツへ訪問したことを知る。

その時にドキッとした。なにがドキッとしたなんてうまく言えないけど、ああ、そうか、そうなんだよな、と思った。軽率に首を突っ込めない話だったが、アウシュビッツがポーランドにあるのは知っていたので、ここでEUROが開催されることはドイツ代表、ドイツ自身にとってスルーできないのだな、と理解した。部外者だから言えるのだが、わたしにとっては歴史を学び直す重要な訪問だった。

その後の大会で、マンシャフトは準決勝でイタリアのバロテッリになすすべなくやられ、3位で幕を閉じた。EURO2012はスペインが優勝し、後にわたしはスペイン代表にはまり、リーガ・エスパニョーラにはまり、エジルが在籍していたのでレアルマドリードを贔屓にし、バルセロナとのエル・クラシコの確執を知ることになる。

こうしてわたしはサッカーの沼にはまり、他の国の歴史を学んでいる。まさか海外にサッカー観戦に行くとは、思ってもいなかった。トルコ語、スペイン語、ドイツ語も少しだけ勉強して挨拶くらいはできるようになった。普通の日常に刺激をくれる。

息子が2歳なる来年、またスペインに行きたい。

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