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空港内の総合案内所の仕事
こんにちは。
今回の記事では今までに経験した仕事の中から、空港の総合案内所の仕事について書こうと思います!
実は数年間、地元の空港で案内所スタッフとして働いていたことがありました。
記事に書く内容は、あくまで私が働いていた空港での業務内容の一部です。
【空港の総合案内所とは】
皆さんが遠方へ旅行や出張に行く際に、利用する交通手段は何があるでしょうか?
陸路だと電車や新幹線、長距離バスなどが多く、空路だと飛行機があげられますね。
いくつかある中で飛行機に乗るためにはまず、空港に行く必要があります。
今回紹介する職業は、空港の中にある総合案内所のスタッフの仕事です。
空港内の総合案内所では、レストランやショップ、そのほか施設についての問い合わせ対応はもちろんのこと、空港から目的地へのアクセス方法について案内することもあります。
また施設内の案内所以外での業務として、館内アナウンスや電話での問い合わせ対応などもあります。
【具体的な仕事内容】
1 館内施設の案内
2 空港から目的地へのアクセス方法の案内
3 お身体が不自由な方の補助対応
4 忘れ物・迷子の対応
5 館内アナウンス
6 電話での問い合わせ対応
【1館内施設の案内】
国内には現在97か所の空港があり、その規模は大小さまざまです。
規模の大きな空港だと、空港内にいくつものショップや飲食店があるほか、飛行機に搭乗する前の手続きで利用する、国内線・国際線の各航空会社の手続きカウンターがいくつもあり、さらには利用する航空会社ごとに保安検査場の場所が分かれていることもあります。
仕事の出張などで空港の利用頻度が多い人は、空港内の移動に慣れている方もいますが、多くの人はたまにの旅行で利用する程度で、空港の利用頻度が少ない人がほとんどでしょう。
総合案内所には配布できる館内マップが準備されているほか、よりわかりやすく拡大した案内用のマップが用意されており、それを使用して道順や目印などを案内しています。
また各ショップ・飲食店やその他施設の場所だけでなく、例えば着替え用の簡易的なスペースがあるお手洗いの場所や、ベジタリアンメニューの提供があるレストランまで細かい情報が揃えられています。
これらの詳細な情報の収集や更新をすることも、案内所スタッフの仕事の1つです。
【2空港から目的地へのアクセス方法の案内】
空港へ到着後、各目的地へのアクセスはかなり複雑だったり、慣れない土地では迷ったりすることもしばしば。
総合案内所では空港から出ている交通機関の種類や行き先、目的地までの乗り継ぎ方法まで調べてくれます。
その後、切符が購入できる場所や乗り場まで案内があり、利用客たちはそれぞれの目的地へ出発していきます。
また天候不良や事故などで、交通機関に遅延や運休が発生している場合は、それも考慮して案内しています。
【3お身体が不自由な方の補助対応】
空港では各航空会社のカウンターで車いすやベビーカーの貸し出しを行っている様子を見たことがあるかもしれません。
総合案内所でも同じく車いすやベビーカーの貸し出しを行っている場所があり、そこで借りたものは、空港館内で使用することができ、また返却も簡単にできます。
空港によっては、保安検査場を通ったあとの制限区域内や飛行機内での使用の可否が分けられている場合もあるため、細かい決まりを考慮した上で、各利用客に合わせて貸し出し場所が案内されます。
また目や耳が不自由な方への手引き介助も行います。利用客と約束した時間、場所で待ち合わせをし、その人が利用する航空会社の手続きカウンターや交通機関の乗り場まで誘導しながら向かいます。
【4忘れ物・迷子の対応】
総合案内所には空港利用客が拾った忘れ物や落とし物を、担当先へ引き継ぐまでの一時的な預り所としての役割もあります。
【拾得物が届けられた場合】
多くの場合は防災センターなどの担当先へ連絡し、名前の記載があるものに関しては館内アナウンスで呼び出します。名前の記載がないものに関しては、担当先で保管する場合が多いでしょう。
【落とし主が自分の忘れ物がないか問い合わせるケース】
この場合も拾得物の担当先へ連絡し、特徴が一致するものが届いていないかを確認します。該当しそうなものがあれば落とし主を保管場所へ案内するか、担当先のスタッフが落とし主がいる案内所まで持ってくるというシステムでした。
また忘れ物だけでなく、迷子の対応も総合案内所の仕事の1つです。
【迷子になってしまった子供が総合案内所へ連れられた場合】
子供自身から自分の名前や家族の名前を教えてもらえた場合は、その名前で館内アナウンスをかけて家族の呼び出しを行います。名前が言えない場合には着衣や年齢などの特徴で館内アナウンスをかけて、心当たりがある家族はいないか呼びかけます。
【家族側が迷子になったわが子を探して総合案内所へ問い合わせるケース】
この場合、名前や特徴を聞き出して館内アナウンスで呼びかけると同時に、各総合案内所と必要に応じて警備員へ情報共有を行い、近辺の捜索を行います。
待ち合わせや同行者とはぐれた人が、呼び出しアナウンスの依頼に案内所へ訪れることもあります。
【5館内アナウンス】
忘れ物・迷子の対応の紹介の中で、何度か「館内アナウンス」をかけるシーンがありましたね。
そのほかに航空会社からのお客様呼び出しのアナウンス依頼を受けた際や、搭乗手続きに関する内容で館内アナウンスをかけることがあります。
また「スーツケースを持ち運ぶ際の持ち方」や「エスカレーター利用時の注意点」など、注意喚起の内容をアナウンスすることもあります。
【6電話での問い合わせ対応】
空港のHPサイトを検索すると、問い合わせ先としてインフォメーションにつながる電話番号が掲載されています。
よくある例として、この番号に電話をかけると、まず自動音声で利用客が問い合わせたい内容に近い番号を選択するように指示されます。
その選択内容によって利用する航空会社へ直接問い合わせた方が良い場合は、最後に航空会社の番号を選択するように指示される時と、そのまま総合案内へつながる場合に分けられることがほとんどです。
【実際に総合案内へつながった際に、問い合わせを受ける内容】
・空港の天候状況
・全体的な運航状況の確認
・お土産の取り扱い店舗について
・駐車場の利用方法や駐車料金の問い合わせ
・空港から目的地へのアクセスの確認など
空港内の総合案内所と同様でかなり幅広く対応します。
また空港内施設についてのご意見を電話で承ることもあり、そういった場合には該当する施設の担当先へご意見の共有をするところまでが総合案内所の仕事です。
【さいごに】
空港での仕事と聞くと、航空会社のカウンター業務に就くグランドスタッフをイメージする人が多いのではないでしょうか?
今回は空港全体を支える総合案内所の仕事についてご紹介しました。
ここで紹介した業務内容は、対お客様の部分を主に取り上げていますので、このほかにも案内資料の作成や情報収集・更新など裏側の業務がたくさんあります。
また国際線も扱う大きな空港だと、インバウンド客の対応をすることも多く、英語を中心に現在では中国語や韓国語など多言語を話せることが必要になってきます。
開館時間が長いため、就業時間がシフト制であることがほとんどで、各シフトの時間がかなり幅広く設定されることが多いです。
体力の面においても大変な職業ではありますが、その分利用客の役に立てた時はやりがいを感じられる仕事です。