
のらりくらり作戦! ~ 上層部からの指示への対応の仕方 ~ #171
プロジェクトを進めていく課程では、
本社や上層部からいろいろな指示が降りてきます。
その指示が「的を得ている」あるいは「理にかなっている」のであれば
素直に従えばよいのですが、残念ながら全てがそのような指示であるとは
限りません。
今回はそういった場面でどうしたらよいかについてお伝えしたいと
思います。
|田村潤氏の著書にみる「本部からの指示」への対応方法
前回のnoteでは
元キリンビール株式会社副社長田村潤氏の著書
「負けグセ社員たちを「戦う集団」に変えるたった1つの方法」
を紹介しました。
様々なエピソードが書かれていますが
その中のひとつに
本部からの指示への対応方法があります。
対応方法として次の3つが挙げられています。
・棚上げする
・受け流す
・徹底してやる
・・・・・・組織とは上からの指示を実行することで成り立つものです。
(中略)本社の指示と異なることをやって失敗することは組織的には許されません。
ではどうすれば、現場が本社とうまくやっていくことができるのでしょうか。
そこで、わたしは、本社からの指示を次のように分けることにしました。
① 棚上げする
② 受け流す
③ 徹底してやる
このうち私にとって特に興味深かったのが、田村氏のいう
「棚上げする」「受け流す」という方法です。
「棚上げする」とは、言い換えれば「無視する」ことです。
(中略)
「受け流す」とは、要するに「適当にやっておく」ことです。
|プロジェクト推進に”足かせ”となる上層部からの指示
本部(上層部)からの指示を「棚上げする」「受け流す」という方法は、
新規事業や商品開発プロジェクトを推進する際にも参考にできます。
企画会議では、上層部や様々な部署から
数々のコメントや指示が降ってくることが多々あります。
その指示が「的を得ている」あるいは「理にかなっている」のであれば
素直に従えばよいのですが、
残念ながら全てがそのような指示であるとは限りません。
真剣にプロジェクトのことを考えてのコメントや建設的な意見もあれば、
中にはそのときの思いつきのようなコメントや現場を混乱させるような指示があることもあります。
また上層部それぞれの立場から、人によって指示が真逆だったりすることもあります。
そう言った場合、これらをすべて真に受けていては
プロジェクトが進まなくなってしまいます。
|のらりくらり作戦!
そこで効果的なのが、会社員時代、私たちが "のらりくらり作戦"
と呼んでいた方法です。
勿論、的を得た指示や理にかなったコメントをいただき、
その通り正しいと思うときは
その意見を受け入れて進めるべきです。
しかしそうでないときは、相手の意見を否定せず
「なるほど、そうですね」
と意見を一旦受け止めます。
その上で重要でない指示は、適度に対応するか対応したふりをします。
相手からチェックが入った場合は
「がんばってます!」
くらいに言っておけば大丈夫なことがほとんどです。
田村氏の述べている
・棚上げにする
・受け流す
という対応方法は、まさにこの “のらりくらり作戦" と同じです。
この作戦の大切なポイントは
相手を否定しないことです。
否定すると不要な議論を招き、
プロジェクト全体に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、すべての指示をのらりくらりと扱うのはNG。
あくまでもプロジェクトの前進と会社の利益を目的としていることを
忘れずに、適切に判断することが重要です。
|おわりに
実際、ある企業のマネージャーとの会話の中で
「社長や事業部長からいろいろな指示が降ってきて困る」
「さらに二人の言うことが違っていて困っている」
という話がありました。
私の体験談として、この “のらりくらり作戦" をご紹介したところ
「なるほど!」
と早速試してみるとのことで好評でした。
このような体験、共感される方も実際多いと思います。
皆さんも同じような状況に直面した際に
この方法を試してみてはいかがでしょうか。
結果を出せば、きっとうまくいくはずです。
様々な作戦を駆使してプロジェクトを前進させていきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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