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新規事業・商品企画に有効!MVP(Minimum Viable Product)とは?#173

今回は新規事業や新商品・サービスの企画推進においてとても効果的な
「MVP」についてお伝えします。


|MVPとは


MVPとは
Minimum Viable Product(ミニマム・バイアブル・プロダクト)の略で
「最小限の価値を持つプロダクト(商品)」
を意味します。

とは言え、MVPにはきちっとした定義はなく、様々な解釈があります。

新規事業や新商品・サービスの企画推進でMVPという場合
基本的には、企画段階においての
口頭やプレゼンテーション資料ではなく、実際に価値が分かる最小限のもの
を指します。

企画者やプレゼンをする人にとってはその商品の概念が明確であっても
初めて知る、見る人々にとってはどういった商品なのか
想像力を働かせるのが難しい場合があります。

そういったときに有効なのがMVPです。

「企画段階で、できる限り相手に商品をイメージしてもらうために作る
最小限のもの」

それをMVPと言います。

|MVPの実例


いくつか実例をご紹介します。

■チラシ(のイメージ)

ある程度コンセプトが固まったら、
商品イメージのイラストにキャッチコピーや説明を載せた
チラシをつくりましょう。

パワーポイントなどの資料でなく、
実際に近いチラシのようなものの形にすることで
ヒアリングやディスカッションする際にコンセプトが分かりやすくなります。

私はソニーで企画をしていた時代に
「企画者はアイデアが思いついたらまずチラシを作れ!」
とよく言われていました。

詳細まで正確でなくて構いません。
書ける範囲でよいので、チラシの形にしてみることをおすすめします。

■ランディングページ(のイメージ)

オンラインショップでの販売形態を考えている場合などは
紙のチラシではなく、ランディングページの方がよい場合もあります。

ランディングページの方があってる場合は是非それをつくってみてください。

“ペライチ"などのようにライディングページを無料で作れるサービスも
たくさんあるので、活用してみるといいでしょう。

■大きさモック(木型)

形のある商品であれば、
大きさや形状がイメージできる木型や削り出しモック
もMVPとして有効です。

私の敬愛する大曽根幸三さんの“大曽根木型"もソニーでは有名でした。


実際に私も企画のプレゼンテーションの際には、パワーポイント資料だけでなく、
しばしば樹脂型を削り出して作った大きさモックを回覧しました。

すると参加者の皆さんが何度も持ち直して感触を確かめたり、
隣の人と対話したり、とプレゼンが盛り上がります。

その効果を大いに実感した経験があります。

例えば、100円ショップで手に入る固まる粘土を活用したり
そこそこ大きいものの場合には段ボールなどを用いたりと
大きさや形状をイメージできるものをつくるといいでしょう。

■ユーザーインターフェース モックアップ

ユーザーインターフェースがある商品やサービスの場合は
プロトタイプのユーザーインターフェースをつくってみるのも
効果があります。

実際に、聴診をAIで診断支援するサービスを企画していたときには
私がパワーポイントで描いた画をスマホに入れ込んでもらって
ドクターや医療機器メーカーなどに見せていました。
資料だけで説明するより断然ディスカッションが弾みました。

■動作モック、原理試作

動くものが作れる場合は、実際に動くものを作るのが有効です。
大きさモックやデザインモックでイメージを伝え、
動きは動作モックや原理試作で伝えてもいいでしょう。

■最小機能のプロトタイプやwebサイトプロトタイプ

ある程度企画が進んできた段階で、実際のものに近いプロトタイプも
MVPです。
まだ動かない部分があったとしても、最小限の機能だけでも見せることが
できれば、かなり有効です。

■MVPからリリースしていく

webサイトやサービス系商品の場合は
最小限の機能だけを持つ実際の商品・サービスでリリースしたり、
モニターに実際に使ってもらうことも有効ですし、よく行われる手段です。

そこからユーザーといっしょに機能を拡充していくことで、
リスクを最小に抑えながら開発していくことができます。

|MVP活用のポイント


いかがでしたでしょうか?
MVPに特に決まりはありません。

活用のポイントは以下の二つ。

1.企画の段階では、できるかぎり想像を手助けする
「見える」「触れる」実際のモノをつくること。

2.小さくスタートできる商品・サービスでは、
最小限機能の商品・サービスでスタートし、
リスクを抑えながら拡大していくこと。


できる限り早い段階で、MVP をつくりましょう。

MVPがあることで、相手だけでなく、
自分自身もチームメンバーもイメージが湧くはずです。

最後までお読みいただきありがとうございました。


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