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「よし、それじゃ利益を出すことに決めよう!」~元ソニー副社長 大曾根語録から~

初代ウォークマンの開発者であり、元ソニー副社長である大曾根幸三さんは
大変ユニークな方であり、その発言は大曾根語録として知られています。
今回は大曾根語録から面白いエピソードをお伝えします。

|大曾根語録とは


前回の記事ではこんなことをお伝えしました。

新規事業開発でまず初めにすべきことは
「絶対立ち上げるとまず決めること」と。

この考え方をするようになったきっかけは
私が敬愛する元ソニー副社長 大曾根幸三さんにあります。

大曾根さんは
私がソニーに入社して設計を3年経験し
念願だった商品企画に異動したときの
副社長兼部門トップでした。

初代ウォークマンの開発者として有名な方です。

スーパー企画マンとして知られ
「商品企画とは??」
を直々に教えて頂いたのが大曾根さんです。


私のセミナーではよく写真や名前を出しているので
ご記憶ある方も多いはず。
(何度も聞いている方、すみません)

大曾根さんの発言はたいへん面白く、
ソニーでは大曾根語録として有名です。

「急ぎの仕事は忙しいヤツに頼め
ソニー元副社長・大曾根幸三の成功金言53 」
石田修大著 角川SSC新書

と、書籍にもなっています。

|よし、それじゃ利益を出すことに決めよう!


今回の記事のテーマは、この本の前書きからの引用です。

事業の赤字対策をする会議で陰々滅々の議論が続いたとき、
大曾根氏は結論を出すように
「よし、それじゃ利益を出すことに決めよう」
と発言して参加者をびっくりさせた。
赤字の理由を探る後ろ向きの発言より、
常に前向きの発想を大事にする大曾根流のユーモアである。

「急ぎの仕事は忙しいヤツに頼め  ソニー元副社長・大曾根幸三の成功金言53 」
石田修大著 角川SSC新書


ほんとうにこんな方です。

ここではユーモアとなっていますが、
末端社員として大曾根さんの下にいた私からみると
大曾根さんは本気で言っているはずです。

そしてさらに言うと
大曾根さんは成功を確信していて
この事業はその後V字回復し、黒字化しているはずです。


私がいた記録メディア事業本部も赤字だったのですが
大曾根さんがその立て直しのため
副社長兼事業本部長として入られ
みごとにV字回復、黒字となりました。

(もしかするとこの発言は記録メディア事業本部での
会議なのかもしれませんね。)

|商品企画室の思い出


さて、大曾根さんはこの時、商品企画室をつくられて
私は一番若い末端社員として配属となったわけです。
1995年なので私は27歳でした。


まぁ、強烈な方でした。
私が人生初の商品企画会議で表紙を説明しただけで
大曾根さんに
「この企画はダメ」と一刀両断。
その後の説明すらさせていただけなかったという思い出(?)があります。

商品企画会議が通らないと、予定していた設計や製造など
すべての関連部署の予定も狂います。

私自身がそうとう落ち込んでいるのに
いろんな部署の偉い人から
「お前どうしてくれるんだ!!」
とお叱りの電話をたくさんいただいたのも思い出(?)です。

|困難は可能のうち  不可能は割り切れ!


そのときのことはまた別の機会に書くとして
大曾根さんの発言で面白いエピソードがあります。

ある会議で事業部長クラスの方が
「 先日大曾根さんに言われたxxxですが、かなり難しいです」
と報告。

そうすると大曾根さんは一言、
「 そうか、難しいのか。
難しいということは、難しいけどできるということ。
よし、がんばってやれ!」

そのまま大曾根さんはすっと立って会議室を出ていきます。

私も参加していたのですが
参加者みんなポカン、、と口が空いた状態。

大曾根さんの一言は決定事項です。
事業部長も
「先ほどの『難しい』はできないということです、、。」
なんて言えません。
もうやるしかありません。

ただ、大曾根さんはできると分かってるんですよね。

「困難は可能のうち  不可能は割り切れ!」

も有名な大曾根語録です。

こんな感じですべてが進んでいきました。

|おわりに


大曾根語録はとても面白く、かつためになりますよ。

ご興味ある方は、上記の本をぜひ読んでみてください。
中古で購入できます。

私も自分が直接聞いた
思い出に残っている大曾根語録を
時間を見つけて整理したいと思っています。

と書くと、大曾根さんに
「 整理すると今決めろ 」
と言われそうですね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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