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OB会はいいけれど、現役のじゃまをしてはいけない
会社を辞して2年たった。先だってOB会の案内状が届き、もちろん、参加の返事をした。いっしょに仕事をした人たちと語りあえるのは、よいものだ。OBとも、それに現役の人たちとも。
数年前までは、OB会には貧乏くじをひいた現役として参加していた。先輩、大先輩を前に「今あるのもみなさんのおかげです」という顔でとおし、時間が過ぎるのをひたすら耐えていた。思い出話に少しは同調もしたけれど。
今回は30人ほどのOB、OGと、20人弱の現役の人たちの集まりだった。お昼からの会は盛り上がって時間が過ぎ、終わりに今の社長が、
「会社に寄って現役の人たちにエールを送ってください」
と言う。
これが、いちばんいけない。
酒気帯びのOBが、もうすでに会社の人間ではないのにもかかわらず、職場に堂々と顔を出して
「どうや?元気でやっているか?」
「今の課長はだれ?」
「オレのいるときはなあ...」
「勘弁してよ」「早く帰ってよ」 というのが数年前のわたしの気持ちだった。
今の社長に案内されて、古巣の事業部門に立ち寄った。
「どうや?元気でやっているか?」
「彼はどこに転勤になったの?」
「あのプロジェクトはどうなった?」
なんと、同じことを言っているじゃないか。
あとから反省しきり。でも、そのときは懐かしさのあまりというか、興味本位しかないのだけれど、つい聞いてしまう。それに対して現役のみなさんがニコニコと応対してくれる、それをよいことに...。
OB会はOBだけて。現役の人の仕事をじゃましてはいけない。