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貧乏人は麦を食え
麦飯は、見た目が黒くてパサパサで美味しくないと思っていた。
「貧乏人は麦を食え」と言ったのは池田隼人蔵相(当時)だ。1950年、不況と米価高騰の折、「所得の少ない方は麦、所得の多い方はコメを食うというような経済原則に沿った方へ持っていきたい」と国会答弁して反発を買った。麦飯じゃなく白米をとだれもが思った。
今は、麦飯は旨いと思っている。
今の勤め先は近くの小学校、お昼は給食だ。はじめての給食のとき、ごはんを食べて「おいしいなあ」と思った。粘り気はないが、もっちりとして噛み応えがあり、ほのかに甘い。白米とはちがう、麦が入っているようだけどそんな感じはない。黒くなくパサパサでもない。
栄養士さんに聞いたら、「もち麦」だという。
今、「もち麦」が売れているそうだ。8月の売上高が前年比44%増、9月は30%増らしい。そんな新聞記事を見た。
でもね。記事にはこう書いてあった。「かさ増しのために白米に混ぜる家庭用もち麦の...」
かさ増し?
コメがスーパーの店頭にない時期だった。だから、もち麦でかさを増す。そう書かれると「もち麦」がかわいそうじゃないか。
その記者は食べたことがないのだろう。もち麦の麦飯は白米単独よりも旨いということを知らないのだろう。ぜひ食べて記事に追加してほしい。
「金持ちも麦飯を食え」と。