
秘密をかかえたまま
人生相談、高橋源一郎さんが言う。
「わたしにも絶対に他人には言えないことがあります。それをかかえたまま死んでゆくでしょう。そんな秘密を誰もが持っているのかもしれません。そして、家族や親友や恋人だからこそ言えないこともあります」
そのとおり。
「かえたまま」ではしんどい。だれかに言ってみたい、行きずりの人にでも。言えば楽になるかもしれない。だけど、占い師の前に立ったことはない。
日記には本当のことを書かない。だって、いつか、だれかが読むかもしれないから。
noteはどうか。読んでもらうことを前提に書いているから、本当の秘密を書くはずもない。
じゃあ、「かかえたまま」時が過ぎるのか。
トシヨリは自分勝手に解釈して事実を曲げるから(「すごいトシヨリBOOK」池内紀)、かかえた秘密もそのうち秘密じゃなくなるかもしれない。そのときにはnoteに書いてしまうかもしれない。
そんな日が来るのだろうか。