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北極星を見比べる

理科のお手伝いをしている小学校の理科準備室で天体望遠鏡がホコリをかぶっていた。屋上に担ぎ上げて、この秋から「星空を見る会」を始めた。

1回目は子どもと家族が100人近く集まって大賑わい。月のクレーターと土星の輪をはじめて見たという人がほとんどだった。PTA会長が「家の望遠鏡は使わないから」と学校に寄付してくれた。2回目はそのお礼会、5-60人ほどだった。つぎは木星を見ようということになった。

中学校の時は天文部だった。それ以来、望遠鏡をさわったことがなかったので赤道義の使い方などすっかり忘れていた。えーっと、この極軸を北に向けて北極星の高度にあわせてと...。マニュアルを見ながらやっと終えたころにはもう薄暗い。

北極星を久しぶりに見た。

都会の夜空は明るいし、2等星だから目立たない。星空を見上げることはあっても北極星を探すことはなかったように思う。

中学校の時に見た北極星とはどうも様子が違うと感じた。

なんだか高い位置に見える。そりゃそうだ。中学校は関西だから、こことは2度くらい緯度がちがう。じゃあ、緯度が2度ちがうと北極星はどれだけ高く見えるのだろうか。

えーっと。北極星は地軸の真上にあるとして...図を書いて、北緯34度の地点を地球円に記し、その接線方向に線を引く。北極星ははるかかなたにあるから地球を点にみたて、接線を円の中心部に平行移動して...

そうだった、緯度そのものが北極星の地上から見える角度だった。思い出した。2度の角度は手を伸ばしたときの親指くらいだったよなあ。そんなものかなあ。もっと低い位置にあったように思ったけれど。

そうだ、北極星の位置を見比べよう。

関西もいいけど、極端な方がいい。北海道と鹿児島か沖縄にしようか。いや、アラスカとハワイっていのもいいなあ。北極星は動かないから行くまで待ってくれる。

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