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紐を結べない
棒の両端に紐を結んでおもりを吊るし、真ん中に紐を結び、吊り上げてバランスをとる。小学校6年の「てこ」の授業。それぞれに竹ヒゴとタコ糸、画用紙をもって工作を始めた。
画用紙でおもりを作るのに、色とデザインをどうしようかと考える。これが決まれば、好きな形に切り抜くのは簡単だ。
次にタコ糸を3本、竹ひごに結びつける。これが最大の難関のようだった。
竹ひごに巻き付けた紐の両端をもって交差させ、ねじってひっぱればいい。それを2回。そう、「ふつうに」結べばそれでよい。
「蝶結び」や「まき結び」をする必要はない。ただ結べばいいだけなのに、できない子が2割ほどいた。
子どもたちは、ふだん紐を結ぶことはないのだろうか。靴は紐じゃなくマジックテープだろうか。キャンプに行ってもテントを張るのは専用の締め具がある。髪や服にリボンを結ぶ機会はあるだろうけど、男の子は少ないだろうなあ。
先日NHK朝のバラエティ番組で、プレゼントの包装紙や熨斗にリボンや紐の蝶結びをするというのがあった。ゲストは6年生ではない、大のおとなだけれど、きれいに結べない人がほとんどだった。
紐を結べない、そんな時代なのだ。