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日向ましゅは太陽神として、あなたとずうっといっしょ!にいる。絶対に。

ななしいんく所属のVTuberタレント・日向ましゅさんの歌ってみた動画が先日公開されました。

魅惑的で蠱惑的なカバーソングになっておりました。素敵。是非聴いてみてください。

で、このPVを見ているといろいろ違和感が出てきたんですよね。YouTubeのコメントだと引っかかりそうなので出来なかった深読み考察を、ここに書き連ねます。まあ妄想なので、興味ある方だけ読んでください。

◆原曲との違い

さて、この曲はキタニタツヤさんの楽曲をカバーしたものになります。当然ながらこれも素晴らしいので、ぜひぜひ。

ところで、原曲PVを見た上でもう一度ましゅさんバージョンを見返すと、全く印象が変わるんですよね(以降原曲PVネタバレ入ります)

原曲PVでは「他の女と結婚しようとした男を殺すことで、永遠に自分のものにする」=ずうっといっしょ!という解釈になると思うんです。だから血が流れているし、左手薬指は恐らく切られている(他の解釈もあると思いますが)。

ところが、ましゅさんのPVだと血は一切流れていません(単なる配慮だろうということは置いておいて)。

◆日向ましゅは「元・太陽神」

ここで改めて重要になるのは、ましゅさんは「太陽神」だということ。クビになってますけど。

だから血は流れない……というより「流す必要がない」。だって、現世だろうと常世だろうと、縛り続けることが出来るんですから。神として。

こうなってくると『ずうっといっしょ!』の意味が変わってきます。
人だったらDEAD ENDにするしかないけど、神様だからENDLESS。

「メンヘラ束縛女の哀れなラブストーリー」から、
「こじらせた女神が人間の男を贄として連れ去る神話」になるわけで。

◆PVに張り巡らされた「十字」

ということに気づいたら、このPVの違和感が浮かび上がってきたんです。

キーとなるのは「十字」

・窓の格子
・ドライヤーの排気口
・ドライヤーの電源コード(原曲では交差していない)
・ロープの交差(原曲では交差していない)
・ましゅさんの右手親指と左手薬指
・タイトルの「と」の字

ひとつやふたつならただの偶然でしょうが、ちょっとこれだけの数があると、流石に「おや?」と思わざるを得ませんよね(強引)。

神としての、あるいは死の象徴として、血ではなく十字をモチーフにするというのは、なかなかおもしろいですよね。

……と、ここまで解説しておいてなんですが、これが十字架だとするとおかしいと思う方もいるはず。なぜなら、十字架を死の象徴とする考えは、一神教であるキリスト教の概念です。いわゆる、キリストの磔刑ですね(さらっとしか調べてないので異説あれば教えて下さい)。

太陽神という絶対神以外の概念が存在する以上、別の宗教(少なくとも多神教)になるはずで、なぜわざわざ十字を使ったかの理由にならないんじゃないかな?となるわけです。

……ところが。

◆「太陽十字」は永遠に

実はヨーロッパにはキリスト教誕生以前から、太陽のシンボルとして『太陽十字』というものが存在しているんですよね。ましゅさんはもしかしたら、ヨーロッパに起源を持つ神様なのかもしれません。

ちなみに、アイルランドなどでは太陽十字がお墓に用いられており、太陽は「永遠」の象徴だそうです。

となると、このPVはつまり「太陽(日向ましゅ)の元で、ずうっといっしょ!」ということになるのでしょうか。

ちなみにその中でも、北欧神話の”ソール”という女神は、太陽を曳く馬車の御者をさせられていたそうですから、昼に期待しなくなるのも致し方ないかもしれませんし、死にたくて仕方ない(けれど死ねない)のも当然だったりするわけで。いやはや、深読みが捗りますね。

◆神様という「人ではない視座」

余談の上に余談ですが、ましゅさんの歌ってみたは深読みしたくなるチョイスでして(ひかちゃん先生とのコラボは一旦さておき)。トンデモワンダーズも原曲PVは「世界を巻き込んだ『ごめんなさい』の話」なんですけど、神様であるましゅさんが巻き込む世界って……という。

こういう空想妄想が大好きなんですが、ここ数年は書き連ねる時間も余裕もなかったので、たまーに書き始めたら生暖かい目で見てください。

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草彅健太(くさなぎけんた)
フリーランスで活動しております。ご支援いただくことで、私の活動の幅が広がり、より良い言葉をお届けできます。よろしくお願いいたします。