草彅健太(くさなぎけんた)

言葉は通貨。 私は言葉の商人。 お好きな言葉を、お手にとって。

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最近の記事

夢について考える力は、あなたを「いじめ」から解放する。

■なりたい自分を想像する、は結構大変。自己実現や願望達成のテクニックとして「なりたい自分を想像してみる」という方法がある。目標とする自分と今の自分を比べてみて、足りない部分や出来ている部分を確認する。比較検討をした上で、行動を起こして……ここから先はPDCAサイクルで検索したほうが早いだろう。 たしかにこれは有効な方法なのだが、私が書きたいことはそれ以前の話である。つまり、そもそも「なりたい自分が想像できない」という場合だ。 仕事柄様々な人の話を聞くのだが「そもそも何かに

    • 【詩】知らなくていいこと

      ある親子が、 欲しい超能力について話していた 息子が 「他人の心が聞こえるようになるのはどう?」 と聞くと 母は 「いいんじゃないかな」 と答えた でも その答えを聞いた当の息子は 「うるさくて仕方ないと思うよ」 と返していた 彼の中で 答えは決まっていたのだろう 隠している声が聴こえたところで 彼にとって良いことは 一つもないのだろう 人はつい、何もかもを知りたくなる その好奇心は、 文明を、 文化を、 今という時代を、作り上げた

      • 【詩】恨みの炎

        傷をつけられました 一生の重荷となる傷でした 傷は炎となりました 炎は人を傷つけました 炎は私を傷つけました 誰も私を助けてくれませんでした 恨んでいます 恨んで恨んで恨んで 恨んでいます 誰も彼もを 恨んでいます 救ってくれなかった人を 私を見てくれなかった人を その全てを 恨んでいます 気づけば 気づかないうちに 体中が恨みの炎に 包まれていました ある日 恨むことが出来ない人に出会いました その人だけは 恨んではいけないと思い

        • 「たかり」をやめれば、夢は叶う。

          ■正当な対価、正当な報酬フリーランスで仕事をしていると、常に頭の中で対価の計算が行われるようになる。自分が費やした時間と労力が、そのまま普段の生活に跳ね返ってくるわけだから当然といえば当然だ。 たとえ金銭が発生しない出来事だったとしても「自分はここで何を得ようとしているのか?」「どんなコストを払ってどんなペイを受けたのか?」という感覚が常についてくる。それが意識できなければ、あっという間に行き詰まることになってしまうだろう。 こういう話をすると「そんな利害関係だけで生きて

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        • エッセイ・シコウノコトバ
          13本
        • 詩・オモウコトバ
          16本
        • 妄想テレビ
          2本
        • 小説・ツヅルコトバ
          1本

        記事

          辛いことから逃げろ、嫌なことと向き合え。

          ■自分の気持ちを分類する自分でわかっているつもりでも、意外と整理できていないということは誰しもある。その代表例と言ってもいいことが、辛いことと嫌なことの区別だ。 別にどちらをどう捉えても構わないのだが、私は次のように考えている。 辛いこととは、精神が追い詰められ、逃げようがない苦しさを味わうようなこと。 嫌なこととは、出来ればやりたくない、面倒臭さを感じるようなこと。 人によって差異はあるかもしれないが、私はこう捉えている。このような形で分類すれば、自分が今感じている

          辛いことから逃げろ、嫌なことと向き合え。

          弱さを振りかざすな、弱さを認めろ。

          私が好きな作家に、借金玉さんという人がいる。その方が書いたnoteの文章に、刺激を受けてこの記事を書いている。 弱さを認めることで豊かになれるという、とても素敵な文章だ。是非一読してほしい。 さて、これから書く文章はあくまで私が感じ考えたことであり、借金玉さんの考えとは全くの無関係である。その点を承知の上で、お読みいただきたい。 ■弱さを持たない人などいない一般的な話として、弱いという言葉から受ける印象は「かわいそう」とか「守ってあげたい」などが多いのではないだろうか。

          弱さを振りかざすな、弱さを認めろ。

          誰かと比べたその瞬間、あなたの価値は堕ちていく。

          ■他人に自分を認めさせるか、自分で自分を認めるか昨日からずっとデスクトップPCと向き合ってる。エラーが多く、なかなかに手間どっている。無理をさせてきたな、と感じる。 考えてみると、自分の道具に対して無茶な使い方をしてきたのは、自分を大切にしてこなかったからだ。自分という優先順位を上げないと、人もモノも思い出も、何も大切にできない。 自己中心的行動と、自分を大切にする行動は、似て非なるものだ。 自己中心的行動には、その目的に「他の誰かに愛されたい」という願望がある。一見す

          誰かと比べたその瞬間、あなたの価値は堕ちていく。

          【妄想テレビ案】クイズ!ブラックヒストリー

          <企画意図> 昨今増加傾向にある「大御所タレントやグラビアアイドルによる暴露番組」は、そのステレオタイプ化が進み「またこの手の内容か」と飽きられてしまう可能性がある。 そこで、どんな暴露話なら興味が持たれるのかをタレント自身に判断してもらい、より魅力のある暴露番組に育てていく。 またクイズ形式にすることで、正解よりも面白そうな答えが出ることにより、今の暴露番組に求められているハードルがどの程度のものなのかを推し量ることも出来る。 <企画内容> 5~6人の出演者(ヒストリアン

          【妄想テレビ案】クイズ!ブラックヒストリー

          穢された言葉、穢された自分。

          あなたの言葉は、あなたを穢しているかもしれない。 ■穢れとはなにか穢れという概念については、誰もが知っていることだと思う。ただ、その意味を正確に理解しているだろうか。 広辞苑によれば、きたないことやよごれといった、不潔や不浄なことももちろん、神前に出るのをはばかるようなこと……一般的には喪に服していたり、女性の月経などを指して言われることが多い。 ここまでは、誰もがなんとなくわかると思う。だが、それ以外にもこんな意味がある。 それは、名誉を傷つけられることだ。 その

          穢された言葉、穢された自分。

          言葉を、取り戻せ。

          ■「言葉が奪われる」ということ自分の言葉を奪われると思考が出来なくなる。奪われたところに相手の言葉を置かれると、洗脳される。たとえ洗脳に気づいたとしても、一度置かれた言葉はそのままだ。相手の言葉を取り外し、自分の言葉を置き直さない限り、洗脳は解けない。 私達の周りには、人の言葉を平気で奪う人間がいる。時間を、労力を、精神を。何食わぬ顔で奪う人間がいる。一見すると、ただワガママなだけに見えるそいつは、悪魔にも劣る非道極まりない存在だ。自分が持て囃されることを当たり前にし、そう

          その「可愛い」は、本当に「可愛い」ですか?

          ■「可愛いものを見ると、呼吸が深くなる。」Twitterで毎日何気なく決めている「今日のラッキー概念」ではありますが、毎回結構考えて作っています。 わざと短い文面にしたり、極端に長くしたり。どういう言葉が皆さんに刺さるのか、自分が最近感じていることや、どうでもいいことも含めて、少しでも見つけた人にポジティブな影響があればなあ、と思いながら毎日作っています。 さて、1/22の今日のラッキー概念…「可愛いものを見ると、呼吸が深くなる。」については、実は私にとって重要なターニング

          その「可愛い」は、本当に「可愛い」ですか?

          【詩】言霊

          言葉が好きだ 言葉を使わなければ生きていけない 詩を読むのも小説を書くのもアナウンスをするのも演技をするのも みんな言葉を使う。だから、みんな好きだ ヒトが人になったとき、言葉が生まれた。 言葉は心を伝えるために存在する 自分を表現するために使われる 身振り手振りだけじゃ心を伝えきれないから だからみんな言葉を使う。相手に心を伝えたいから。 俺もそうだった いろんな人といろんな話をしたい。そう思ううちにしゃべること自

          【詩】兄の口から示された未来

          やっとわかった。 「お兄ちゃんが愛されてたんだ。 僕が愛されていたわけじゃなかった。」 そう思っていたから、 復讐したかったんだ。 復讐の意味もわからないまま、 自分を傷つけて、 頑張ってるけどうまくいかないフリをすることで、 どうしたって失敗する人生を歩みたかったんだ。 そうすることが、 愛してくれなかった復讐になるから。 もういいよね。 だってもう、気づいちゃったよね。 復讐しても満たされないことも。 誰にもどうしようもなかったことも。 父と

          【詩】兄の口から示された未来

          「収入について質問する」の話。

          Twitterで話題になっていたお話。 この場合問題なのって、お互いの同意に基づいていないからなんですよね。 なぜ自分がしたくないことを、相手なら出来ると考えるに至ったのか。 この根本にある部分って、お金に対する意識であったりとか、 あるいは職業に対する意識(差別ではなく)の違いなんだろうなと。 もっと根源的なことを言えば、 私は私であって他人ではない、という当たり前の部分です。 私だって、この友達を安易に批判できるほど、自分の価値観に自信が持てません。何を聞いていいの

          「収入について質問する」の話。

          【詩】傷と罰

          ああ、これは罰なのだ 傷つけたことをわかるための 自分の気持ちが暴れまわった その罰がキズなのだ キズはなぜできあがるのか 自分が何も気にしないからだ 何も気にしないことで 誰かを傷つけているから 深く傷を負ったときは 誰かを傷つけていることを知る 知り尽くしてもなお治せないキズを 僕らはどうしてまだ治せると思うのだろう そのキズと付き合っていくことこそが 許されるための 治すための 唯一の方法なのに どうして また傷をつけることでしか キ

          【詩】かがみのせかいのいりぐち

          鏡面世界の入り口は 或る夏の日の物語 なかなか彼を構ってくれなくなったお母さんに嫌気が差して 彼は少し家出することにしたのです 家出先はお風呂場の中 ふと足を滑らせて浴槽に飛び込んだ彼は 左右全てあべこべの 不思議な世界に迷い込んでいたのです お風呂場を飛び出した彼の目の前には やはり左右あべこべの部屋が広がっていて しかしどこを探してもお母さんはいませんでした でもそのかわりに 初めて出会うはずなのに なぜだか会った気がする そんなお姉さんが一人佇んでいたのです

          【詩】かがみのせかいのいりぐち