日本が劣る鑑賞教育
ヨハネスフェルメール。
オランダの画家
タイトル→手紙を書く女
彼の作品はおおよそ30ほど。
ほどってのは、
本物か不明なもの
盗難にあったもの
などによって、正確には分かってないからです。
さて、
今日言いたいのはフェルメールの知識ではありません。
鑑賞教育
子供にとっても、大人にとっても非常に大切です。
つまり、この写真を見て
何を思う?
って事です。
これに正解はない。
というか、正解があるはずがない。
だからこそ、自分がこの絵を見て
何を感じ、何を疑問にもち、何を注視するか
そんな事から、(物事をよく見る)という事を学ぶのです。
ヨーロッパでは、鑑賞教育は盛んでして
みんなが各々にどのように感じたのか?
何を疑問に思ったのか?
をみんなでディスカッションすることで
自分らしさを育んでいるのです
そして、さっきも言いましたが
物事をよく見る
という癖をつけているのです。
これは、社会に出て
どんな仕事をしていても大切なスキルと考えます。
細かいところにも気づき
疑問をもって
考えて
自分なりの答えをだす。
そして、相手がどのように考えたのかも聞いて
ディスカッションをするスキル。
これは非常に大切です。
日本。
昭和や平成の教育では
美術関係の教育を限られた時間で設けた為に
やっちゃいけない事をしました。
知識。という観点で学ばせてしまい
テストでは記憶を問いました。
最悪です。
作者の名前は? この作品の名前は?
何年の作品? 同世代では誰がいる?
正解!よく知ってます!
で?なに?
昨今はやっと、美術の学び方を見直されてきました。
つまり、
美術を知識と記憶で学ぶのっておかしくない?
って時代が気づいてきたのですよ。
さて。
このフェルメールの作品では女性の何気ないシーンが多いのが面白いと思いました。
そして、
これらを見て思ったんですが
やたらと手紙に関係する絵が多いのはなんでやろ?
ってのと
手紙を書く女。という作品はこっちを見ているのはなんで?
とかっていう疑問でした。
で、調べていくと面白い。
17世紀のオランダは急速に郵便制度が発達しました
しかも、オランダの女性は識字率が非常に高かったんです。
⚠今では読み書きできるのが当たり前と思う方もいるかもしれませんが、17世紀では読み書きができるという識字率が高い事はすごいことでした。⚠
郵便制度に加え、読み書きができるスペックの高い女性の中で
手紙というツールは大流行していた時代やったんです。
ちなみに日本は鎖国してたから
郵便制度はオランダより200年以上遅れました。
あと、なぜこちらを向いているのか?
どんな意味を込めたんやろ?
フェルメールは手紙というアイテムと
女性の何気ないシーンを描いているが
これに関しては、明らかに毛色が違う。
女性の顔を、横や下から見た様々なアングルで描きたくて、正面からも描きたかったのかもしれない。
それか、この人はフェルメールの愛しい人物であり
実は肖像画なのかもしれない
あえて、手紙を使い
タイトルも手紙を書く女にして
手紙に注意を向けさせたが、実は愛しい相手にだけは分かるように設計させたのかもしれない
そう考えるとロマンチックやな(^^)とかも思える。
で、色々と調べてると面白い事がわかってきます。
フェルメールの財産目録には
毛皮付きの黄色いガウンが記載されてるらしいのです!
絵で女性が着ているガウンです。
ガウンは妻のカタリーナのものであったそうです。
そういったことから、一説ですが
妻を描いたのではないか?
と言われていますが、もちろん正解はありません。
ただ、この女性が妻と考えられるもう一つの根拠があるんですw(°o°)w
この女性の背景にかけられている絵。
これには、ヴィオラ・ダ・ガンバという楽器が描かれている可能性があります。
この当時、楽器は愛の象徴の印やったので
妻のカタリーナへ向けた、ラブレターやったのかもしれないという仮説がたてられています
なんとも、ロマンチックですよねヾ(*’O’*)/
このARTのもつ美しさは
真偽が分からない
ということにもあります。
やからこそ、美しい。
人間の心理は、分からないからこそ美しい。
さて。
鑑賞教育の素晴らしさが少しでも伝われば幸いです。
鑑賞教育をして、疑問に思うことで
当時の歴史が勉強できますし
仮説と検証の癖もつきますし
物事を何度も注意して見る癖もつく
考える力もつけば
疑問に思う癖もつく
なんでもかんでも人に聞くんじゃなくて
自分で考える。自分で疑問に思う。自分で自分なりの答えをだす。
そんなことを鑑賞教育は教えてくれるんです。
これを、すっとばした日本の教育の弊害は
今日も続いています。
それでは、よい1日を(☉。☉)!