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FRBの言うことには注意を払う③

2021年5月も後半、市場の動きが大分騒がしくなってきました。

雇用や物価については指標は流動的ではあるものの、5月28日にバイデン大統領は640兆円(6兆ドル)規模の予算教書を議会に提出し政府による米国の景気刺激は続くことが想定され、また不動産価格が高騰、クルーズ船の航行を米国疾病予防管理センター(CDC)が許可する等、いよいよ経済はフル稼働に向かっているようですので、アメリカの今年の成長は想定通り、GDPで6.6%程度の成長を達成するのかもしれません。これは素晴らしいことですね。

市場が心配しているのは、これに伴うインフレ率の上昇。それからFRBが金融緩和を縮小するテーパーリング、政策金利の引き上げといったところです。

インフレ率が上がり過ぎればFRBは政策金利を引き上げ、行き過ぎをけん制する必要があり、経済が巡航速度に戻ってきたならば現在毎月行っている債券800億円、住宅抵当債券400億円の買取による金融緩和は縮小することになります。その結果として金利が上がり、じゃぶじゃぶの資金が引き上げられるので、一時的に言えば株価にとってはマイナスです。

この様な状況で、次に注目のイベントは毎夏行われるジャクソンホール会議(今年は8月26-28日)でのFRBのメッセージの出し方です。先日のFRB副議長のコメントにもあるように、少なくともテーパーリングについて議論はなされると思いますので、8月は金融緩和の終わりが意識される波乱の一か月になるのではないかと思います。

一方、足元の5月6月を見ると、インフレ懸念がマックスになっているものの、2年・10年の見通しインフレ率をみると長期の10年の方が下がるという現象も起こっているようで、やはり市場の心配症が現実をっていると思います。(日経新聞より)

インフレ20210530

その心配症の懸念が実はそれ程でもなかったとなれば、一旦株価はグロースを中心に戻すでしょうし、ドルも一旦ドル安方向(現在ドル指数90.04)に戻るのではないかと思います。

その後はジャクソンホールでテーパーリングに関する見直しが入り、若干の金利上昇に伴うドル高、金融相場から業績相場に移行する株価の調整が8月から入ってくるのではないかと思います。

僕は7月まで一旦ポジションは調整、現金を持ち、ドル安が進む断面でドル資産を増やそうと思います。

さて、8月に掛けて予想は当たるでしょうか;)大きな流れは忘れずに投資していきたいものです。


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