若者の喫煙率が高くなる心理的理由
睡眠不足で喫煙リスクが大幅に上がる
社会的時差ボケ(睡眠不足)が深刻な状況であればあるほど、喫煙者になる可能性が高くなるということが、研究の結果からほとんど確実になってきています。
これは1日のタバコの本数が増えるかどうかという話ではなく、単純にその人が喫煙者になるかどうかという話です。
多くの人が10代で喫煙を始める理由
統計的なデータを見ると、生物学的な理由で体内時計が大幅にずれてしまっている10代の頃に、私たちは最もひどい社会的時差ボケを経験します。
これは若者の遺伝子が夜型の暮らしに調整されているのにもかかわらず、朝早くに学校に行かなければいけないからです。
このデータは、私たちの多くが喫煙を始める年齢と重なります。
つまり、人がタバコを吸い始める理由は様々ですが、社会的時差ボケが喫煙のリスクを増加させているということです。
睡眠不足で禁煙に失敗しやすくなる
社会的時差ボケと喫煙の相関関係は、年を取った人生の後半にも続きます。
特に社会的時差ボケが起きている人は、禁煙しにくいという傾向があります。
喫煙者はストレスが少ないほど禁煙しやすくなります。しかし、社会的時差ボケはストレスになります。
なので、体内時計と実際の活動時間の差が小さければ小さいほど、禁煙に成功する可能性が高くなります。
睡眠不足が1時間未満でもリスクが高い
社会的時差ボケが喫煙に与える影響力は、私たちが思っている以上に大きいことが分かっています。
研究では、社会的時差ボケに悩まされる時間が1日に1時間未満の人では、15~20%の人が喫煙者になっています。
さらに、体内時間のズレが5時間以上ある場合には、この数字が60%以上にまで上昇します。
たった1時間に満たない時間であっても、喫煙するリスクは大幅に増えてしまうのです。恐ろしいですね。
若者の意思が政治に反映されない理由
ちなみにルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘン校(ミュンヘン大学)のティル・ロエンバーグ博士の研究では、政治家の人々は朝型のクロノタイプの傾向が強いことがわかっていまして、このせいで若者のウェルビーイングの低下は社会的な問題として扱われにくい可能性があると述べています。
→元記事はこちら:https://kruchoro.com/smoking-for-teenager