Duolingo English Testを受けた話
Duolingo English Testを受けたので記録を残します。
動機
アメリカに来て半年強、大学院に進学して学位を取るのもいいなあと思ったので出願要件を調べてみると英語のスコアが必要でした。出願するかどうか、進学するかどうかはさておき、したくなったときのためにまずはスコアを取ろうと思い調べてみた。候補の大学院は次の英語のスコアが必要らしい。
TOEFL IBT: 90
IELTS Academic: 6.5
Duolingo: 110
英語のスコアはしばらく取ってなかったので全然相場観がわからないのだけど、ブログ記事を参考にするとどうやらDuolingo English Testが一番取りやすいとのこと。公式のスコア比較表によるとDuolingo(左のトリのマークの数字列)110はTOEFL iBT換算で76-81、IELTS換算で6なので単純に比較しても難易度が下がりそう。なんでこの表に従ったスコアを要求しないのかは不明だけど、大学の何らかの思惑があるのかな?
Duolingo English Testとは?
簡単に言うと、安い、早い、便利な英語のテスト。メンヘラ気味なDuoくんをご存じの方もいるかもしれませんが、語学アプリのDuolingo社が作っている英語テストです。DuolingoはCAPTCHAの開発者のLuis von Ahnが「誰もが平等に教育を受けられる」を目指して創業したとか。その思想を受け継ぐような特徴があります。
安い:1回$59。他のテストと比べて圧倒的に安いです。確かTOEFLは$245とか?あとは、大学をいくつも受験する人は各大学に結果を送る必要がありますが、Duolingo English Testの場合はいくつでも無料送付可能。別の試験だと受験大学が増えるとその都度手数料がかかる場合がある。
早い:オンラインで完結するので申し込みから結果受取まで2日程度で終わります。クレジットカードで費用を支払い、自宅のPCで60分弱の受験をし、試験終了後48時間以内に結果が届きます。本当に急いでいる人は追加費用を支払えば12時間以内に結果がもらえるようです。試験時間が短いのも助かる。適応型テスト(試験途中の出来具合によって難易度が随時変わるテスト)なので試験時間が短いのだと思われる。これは逆に試験の難しさからおおよそのスコアが予測できる。
便利:自宅で受けられるという便利さ、自分の慣れたPCを使えるという気軽さ、インターフェースが洗練されていてゲーム感覚取り組める楽しさ、30分で終わる練習テストを何度でも無料で受けられる心遣いがとてもいいです。
公式の説明だとこんな感じ。
スコアを取るためにしたこと
今回はスコアを取ることが目的なので、数値目標をハックすべくいい方法を探しました。結局やったのは、公式の練習テスト、Youtubeによる解説、語彙強化。
公式の練習テスト
Duolingo English Testは他のテストには出ないような形式が出るから入念な対策が必要!!みたいなブログが多かったので、とりあえず練習テストをやってみることに。練習テストはログイン後にできて、予想スコアも出るのでやりがいがある。ダウンロードは不要でブラウザ上でサクサクできるのもよかった。
1回30分で終わるのがよい。何回もやったけどデータセットが多いのかあまりかぶらなかった。問題形式は、語彙選択、文章穴埋め、ディクテーション、写真の説明、会話要約、ショートエッセイ、スピーキングといった感じ。細かな形式は定期的に変わるらしい。インタラクティブにできるのでやってる時も楽しい。確かにあまりやってこなかった形式なので慣れが必要だと思った。問題の内容は大学進学を前提とした話題が多い。ビジネス向きというわけではない。やってみると言いたいことがわかると思う。
練習テストでもこんな感じにスコアが出る。このときは予想の幅が10点だったけど、20点の時もあった。予想スコアの下限が目標スコアになるよう定期的に練習していった。
Teacher Luke - Duolingo English Test
ある程度テスト形式に慣れてきて、点数が低位安定したところでTipsを求めYoutubeにたどり着いた。このチャンネルではテストの形式、答え方の一例、スコアの見方、テストの規則まで様々なことを提供している。動画が英語(イギリス英語)なのもよい。自分が役に立った内容はこんな感じ。
存在する単語を推測して選んではいけない。知っているものだけ選ぶ
文の始め方
便利な表現、イディオム、高得点を取るために必要な表現
メモを取ってはだめ
語彙強化
語彙問題が出るのでとりあえず読んでわかるように語彙を増やしていた。これはリソースによらずに何でもいいと思うけど、自分はiKnowのライフタイムアカウントがあったのでひたすらこれをやってた。
iKnowも昔は無料でできたんだけど、気づいたら有料化して、気づいたら月額プランでしか利用できなくなってしまった。自分が学生の頃と比べると無料かつ広告なしで使える便利なアプリやサービスは減ったなあと感じる。まあ、世の中がソフトウェアサービスに慣れてきたということなんだろう。
推移
毎日のように練習テストをしてたのせっかくなのでグラフを作ってみた。予想スコアの下限と上限、必要スコアを示す。1月24日あたりで急上昇したところで確かYoutubeを見始めたのだと思う。知らない単語を推測せずにちゃんと無視したのがよかった。2日連続で予想スコアの下限が必要スコアに達したので、これはもう受験できるのでは、ということで受験することにした。
いざ受験と結果
今年はスコアを取ろうと決めて1か月弱で本試験。早くできるのがとても良い。さて、体調を整えて、部屋の片づけをして、静かで集中できる時間帯を確保して、支払いをしようと思ったら、支払いプランが複数あって迷ってしまった。
2回一気に支払うと一番お得だよ!とのプラン。微妙に自信がなかったので一番お得プランを買ってしまった。受験しようと思った矢先にこういう選択肢を出してくるのはとてもうまい。ちなみに、1回目の試験はテスト購入後21日以内に開始する必要があり、2回目の試験は1回目の試験結果が到着後21日以内に開始する必要があるとのこと。
支払い後、テストは専用のソフトウェアをダウンロードして行った。さすが、練習版とは違って安定性は重視されていた。ただ、面倒なことはなくてすんなりダウンロード、ログインでできた。
そしてテスト終了後47時間58分後、結果が届いた。本当に48時間以内ぎりぎりに返してきたのがすごかった。結果は必要スコア達成。総合の他にサブスコアがあって、よくあるReading, Writing, Listening, Speakingではなくそれらを複合的に評価したLiteracy, Comprehension, Conversation, Productionという軸で得点をつけているらしい。読むだけとか聞くだけで英語を使うこと日常ではあまりないから、「読んだこと元に文章にする」、みたいな能力を測っているらしい。
あと面白かったのはOverallスコアに対するサブスコアの各四分位が公開されていた。それによると自分は110の割にはLiteracyとComprehensionが高めで、ConversationとProductionが低め、ということがわかるらしい。このあたりの分布の差が他のテストのスコアの差として出てくるのかもね。
何はともあれ必要スコアは取得できたのでこれにてDuolingo English Testは終了。2回分のテストを買ってしまったので21日以内にもう一度受験しようとは思うけど。結果論だけど1回分買えばよかったな。
ところで
そういえば過去にTOEICやGTECを受けたことがあったけど、その時と比べて少しは上達しただろうか?TOIECは学生の頃で605点が最高値、GTEC Busineeは日本で仕事をしていた時で海外出張可能レベル?とかだった気がする。まあ、これらはビジネス系のシチュエーションが多いので同様に比較はできないのだけど。住んで生活するのとスコアはあんまり関係ないしね。
Duolingo English Testは安くて早くて手軽だから日本国内での認知度が高くなって、証明書として使えるところが増えるといいなとは思うけど、英語ビジネスによって海外に富が流出することを考えると日系のGTEC、PROGOSとかが広まった方が良いのかなあ。
追記
2回目のテストを受けてみた。115点だった。1回目と2回目のテストの間には練習テストをやって予測値をトラッキングしてたんだけど、やっぱり練習テストの下限に張り付くなあ。ライティングがあまりできてないからProductionのスコアが低いみたい。130が取れるとC1レベルになれるので、現地で働いてキャリアを追うならそのレベルを目指したいね。
2024年8月2日
久しぶりに模擬テストをやってみた。少し問題が変わっていて、練習テストの結果が簡単にダウンロードできるようになっていた。Duolingo English Test用の勉強はせずにいきなりやったけど、とりあえずスコアはほぼ維持はできているみたい。もう一度Tipsを繰り返し練習したらあと5-10点は上がるかな。とりあえず記念に記録しておこう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?