3月も去って

cotonohaは間に合った。
三月中旬の俺、本当にありがとうございました。
先ほどLINEアカウントは削除しておきました。


マジで本当に勘弁してほしい。

僕がエンジニアをしている業界は医療と福祉の分野だ。医療は二年に一度、福祉は三年に一度のタイミングで報酬改定というものがあって、法律が変わったりする。もちろんシステムにも関わるものだから必ずこの報酬改定がある時期は修羅場になる。

お察しのとおり、六年に一度は医療と福祉の両方の報酬改定が重なる。2024年というのはまさにこの六年に一度の年で、医療の方でも福祉の方でもバタバタと国からアレコレが告示通知されたりしていた。いや、もうそれはそれはギリギリ直前に厚生労働省だの子ども家庭庁だのがやいやいと言ってくるので、それに対応するシステム屋さんとしては「早よ決めてくれよマジで」というのが本音である。何なら未だ決まっていないことがたくさんある。普通の企業でこのスケジュールならとっくに首が飛んでいる。勘弁してほしい。

前述の理由でシステムの開発が満足に進まない、押しに押していく納期のスケジュール、もう3月も終わるぞと思いかけたある日、夫がパタンと発熱した。嫌な予感がして即刻病院に行かせて、LINEで来たメッセージには「インフルB型陽性だった」。勘弁してほしい。

感染リスクを下げるためにも夫は家で一人で療養してもらい、僕は会社に出勤し続けた。体調には問題なかったし、必要なものがあればスーパーに寄って、家に帰れば家事をこなして、何とか乗り越えたその週の土曜日の夜。夫は一週間ほど会社を休んで体調が回復。それと引き換えかのように明らかに僕の喉が痛んで、全面的に信頼をしている銀のベンザブロックとのどぬーるスプレーとはちみつ生姜ポッカレモン湯を口にして、それでも悪寒が走って何かやばくないですかと熱を測った日曜日の夜、見事に発熱した。勘弁してほしい。

翌日の朝には解熱したが念のため病院に、体調はそこまで悪くなかったが、案の定インフルB型陽性がもう本当にうっすらうっすら検出された。だがその日から三日間は地獄であった。発熱はし続け、頭痛で意識は飛び、隣の部屋は低音効かせた音楽が漏れ聞こえ、何度も父方の祖母から間違い電話が鳴り、でも脳内にはずっと居座る「報酬改定」の四文字、夢の中で普通に出勤してた。

三月末が納期のシステムのアップデートがあったが、インフルから復活したのはその前日であった。普通に頭が動いて仕事ができるというのは本当に幸せなことで、「お前どこから来たんだその集中力は」という明らかなる火事場の馬鹿力を発揮して、何とか間に合わせた納期に。すごく仕事が楽しくて、僕はこの仕事が好きなんだと思えた勤務時間であった。

四月に資格試験があるのだが、全くもって勉強の進捗が上がっていない。しかも大学の新学期が始まる。というわけで、週末は大学のスケジュールを作ったり、資格試験の過去問を解いて今の実力をチェックしたりしていた。あまりにも暑くて半袖半ズボン裸足で部屋の中を歩いている。籠った空気を変えようと窓を開けたら、春の匂いが鼻を掠めた。ポカポカを通り越した気温と太陽の熱が伝わってきて、「あぁこれは春なんだな」と確かめた。勢い余って衣替えもして、半袖と夏用のズボンを引っ張り出した。気がつけば桜が咲いているらしい、明日は出勤前に桜を見ようと思う。

ハロー、四月。

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haru
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