心理学検定キーワード第6章【神経・生理】6.15(学習・記憶の神経機構:長期増強、長期抑制)★★★
UCWのデニムが育ち始めました
UNIQUE CLOTHING WAREHOUSEのデニムを履いて10日経ちました。
結構いい感じにあたりが出て、くせがしっかりとついて
ヒゲとはちのすが定着しました。
何の話?って感じでしょうけど。
ジーパンの色落ちの話です。
一周回ってファストファッションのデニムを履きこむことにしました。
え?UCWが何かわからない?
いやいや、ユニクロですやんw
ユニクロの80年後半から90年前半のアイテムですやんw。
これから毎日履いて育てていこう。
さて、本日は長期増強と長期抑制について
両者の仕組みを抑えればよいでしょう。
それでは、やっていきましょう。
→学習の4つの基本形
学習とは、経験によって神経系の構造、機能が持続的に変化してそれによって行動が変化する過程をさします。
そしてこのような変化を記憶と呼びます。
学習には少なくとも以下の基本形があります。
①知覚学習:感覚野
②刺激‐反応学習:感覚野と運動野をつなぐ神経系
③運動学習:運動野
④関係学習:広範囲の脳の部位
の4つです。
→ヘッブ則と長期増強、長期抑制
カナダの心理学者ヘッブ(Hebb,D.O.)は
神経細胞と神経細胞が連絡を取り合うシナプスの構造的、機能的変化が
学習・記憶の神経機構であるという、後々の神経科学の基礎的知識となる仮説
を提唱しました。
これはのちにヘッブ則と呼ばれるようになります。
また、レモ(Lemo,T.)は
特定の神経細胞に高頻度で電気刺激を加えると、その神経細胞が情報を伝えるシナプスの伝達効率が上昇することを明らかにして
ヘッブ則の仮説を裏付けました。
この現象を長期増強といいます。
その後、電気刺激が低頻度であると、シナプスの伝達効率が低下することが見出されました。
この現象を長期増強に対して、長期抑制といいます。
→利根川進とツィエンの研究
ノーベル生理学・医学賞受賞者である
利根川進の研究グループは
空間学習の(関係学習の一種)にかかわる海馬で長期増強が起きないマウスをつくりだし
そのマウスで空間学習能力が低下していることを報告した。
また、別のグループで
恐怖条件づけ学習(刺激ー反応学習の一種)に関わる偏桃体で長期増強や長期抑制を阻害すると
学習の成立や消去に影響を与えることを報告しました。
ツィエンの研究グループでは
長期増強が起こりやすいマウスを作り出し
多くの学習課題で通常のマウスよりも良好な成績を示すことが見出されました。
→長期増強と長期抑制の仕組み
長期増強と長期抑制については
その仕組みが非常に重要です。
上図は非常に単純で基本的なわかりやすい図です
・長期増強では高頻度で電気刺激を与えるので、シナプスの伝達効率が上がる→図のシナプスが大きくなるイメージです
・長期抑制は低頻度で電気刺激を与えるのでシナプスの伝達効率が下がる→図のシナプスが小さいイメージ
これが分かりやすいイメージです。
長期増強が起きるために必要なのが
NDMA受容体です。
NDMA受容体は通常の状態ではマグネシウムイオンが蓋をしていてカルシウムイオンが流入しないようになっています。
そこに強い電気信号が流されるとその蓋が外れて
カルシウムイオンが流入すると
グルタミン酸受容体の一種であるAMPA受容体を増加します。
これが長期増強の分子機構の1つであると考えられています。
一方で長期抑制は
AMPA受容体のシナプス硬膜上における減少が分子機構の1つであると考えられています。
以上、本日は長期増強と長期抑制についてでした。
次回は睡眠と覚醒。
それではまた次回。