心理学検定キーワード第2章【学習・認知・知覚】2.14(記憶と感情)★★★
沈んでるときはとことん沈んだ気分になる
悪いことはたびたび続くとは言いますが
何か引き寄せるものがあるんでしょうかね。
気持ちが沈んでいるなんて時は
目の前で起こることをネガティブな方向に捉えがちです。
私の場合は失恋した時でしたw
まー、失恋直後から一気にどん底の気分になって
そこから起こること起こること悪い方に捉えていってしまう。
失恋とは全く関係のない出来事さえもそうです。
負のループですよw
このように、人の感情は記憶にも影響をあたえています。
本日のテーマは記憶と感情について
感情による記憶の想起、符号化にどのように影響を与えるのか。
その部分をやっていきたいと思います。
それでは、まとめの方はじめていくぅー
→感情による記憶の促進
私たちは普通に生活している中で
色々な感情を生み出しているわけですが
感情によって記憶が影響を受けることがあります。
快でも不快でも、感情が喚起された情報は喚起されない情報よりも想起されやすいといいます。
気分が良くても、悪くても、特になんの感情も起きないよりは記憶が促進されるということなんですね。
感情が起きることで差異性が生まれるからという理由です。
また、感情が情報を検索する手がかりになるという可能性もあります。
タルミ(Talmi,D.et al.)はこれを
情動促進と呼びました。
→覚える時と思い出す時の気分による影響
まず最初に2つの研究を紹介します。
1つ目の研究はバウアー(Bower,G.h.)が行ったものです。
催眠を用いて、参加者に幸せな気分と悲しい気分を誘導した後に
物語を読ませました。
後日、その物語を思い出してもらうと
・幸せな気分を誘導された→物語の幸せな出来事を多く再生
・悲しい気分を誘導された→物語の悲しい出来事を多く再生
という結果になりました。
もう一つの研究はスナイダー(Snyder,M.)とホワイト(White,P.)が行ったものです。
良い気分を誘導するグループと、悲しい気分を誘導するグループに分け
参加者に過去の出来事を回想してもらうと
・いい気分を誘導→過去の快な出来事を回想
・悲しい気分を誘導→過去の不快な出来事を回想
という結果になりました。
このように
参加者の気分に一致する内容の記憶が想起される現象を
気分一致効果といいます。
また、その中で
覚える時(符号化)と思い出す時(検索)の感情や気分が一致している場合の方が、一致していないときよりも再生率が高い現象があります。
それを気分状態依存効果といいます。
この二つの効果のベースとなる考え方は
符号化特定性原理です。
2.12「再生と再認の規定要因」で説明してますのでそちら確認してください。
→快と不快どちらが強い!?
悲惨な体験をした場合に
心理的苦痛が心的外傷として残ることがあります。
その体験の特定の場面が、突然鮮明に思い出されることがあります。
フラッシュバルブメモリー(閃光記憶)が生じさせるこのような現象を
これをフラッシュバックといいます。
不快な強い感情を伴う記憶は、回想される可能性が高いとされています。
→本日の内容‐箇条書きまとめ
・快でも不快でも感情が喚起された情報は喚起されない情報よりも想起されやすい事と記憶促進という
・記憶促進はタルミによって提唱
・記憶促進の原因は感情が差異性を生むから
・バウアー、スナイダー、ホワイトの実験
・気分一致効果とは参加者の気分に一致する内容の記憶が想起される現象
・気分状態依存効果とは符号時と検索時の気分の一致によって再生率が高くなるという現象
・気分一致効果と気分状態依存効果は符号化特定性原理がベース
・フラッシュバックを起こすのはフラッシュバルブメモリー
以上、記憶と感情についてまとめました。
次回は記憶の発達についてですが
ちょっとコラム挟むかもしれません。
また、来週は3日連続で修行にでますので、キーワードのまとめというよりは修行の内容をおおくりするかもです。
2章も折り返し地点まで来ました。
いつも、読んでいただいてありがとうございます。
少しでもわかりやすくするために頑張っております。
忌憚のない意見などいただけるととてもうれしいです。
それではまた次回!