心理学検定キーワード第4章【社会・感情・性格】4.6(ステレオタイプ)★★
誤解されて伝わっているステレオタイプの意味
ほとんどの方が
「昔の古い考え方」って思ってるんじゃないでしょうか。
私自身も、母親に
それ、ステレオタイプやでって普通にいうてましたからw
全く見当違いというわけではないですけど
意味としてはずれてますね。的を得ていません。
本日はそのステレオタイプのお話です。
それでは、まとめの方はじめていくぅー
→ステレオタイプの本当の意味
ステレオタイプとは
特定集団にいる成員が、ある社会的出来事に関して過度に単純化された固定的な概念やイメージを共有していることをいう。
個人でどうというよりは
集団的な考え方ととらえることができます。
一言でいうと「型にはまった考え方」です。
そして、ステレオタイプを当てはめることをステレオタイプ化といいます。
ステレオタイプ化は
・複雑な環境を単純化することで迅速に対応する
・コントロール感覚を高める
というメリットはありますが
・他者に対する性格な判断が妨げられる
・それにより、偏見や差別につながる
という否定的な側面が多いのが特徴です。
→ステレオタイプと内集団バイアス
ステレオタイプがどのようにして生まれるのかというと
・人の知覚の偏り
・社会化の過程
・集団に所属すること
があげられます。
特に所属した集団からアイデンティティの多くを得ていて
内集団と外集団とを比較して社会的アイデンティティを高めようとします。
これはタジフェルとターナーが提唱した
社会的アイデンティティ理論に基づくものです。
結果として
外集団に対して単純化した均一な否定的ステレオタイプを形成しやすくなります。
いわゆる
内集団バイアスというものです。
→自己成就的予言とステレオタイプ脅威
自己成就的予言というのは
自分で「こうなるのではないか」と思って行動していると、実際にその予言が現実のものとして成就してしまうという現象をさします。
たとえば、人前で話すのが苦手だと思っている人は、人前に出ると緊張してしまうことが多くなります。
そして、実際にうまくしゃべれなくなると、人前で話すのがますます苦手になるという現象が自己成就的予言です。
ステレオタイプもこの傾向にあります。
性、人種、職業に属する人々がとる行動への期待を生み出すことが多く
(例えば女性らしく、男性らしく等)
その期待に沿った行動をとることでステレオタイプが強固になることがあります。
特にステレオタイプに当てはまる自己成就的な現象の事を
ステレオタイプ脅威といいます。
よくある例が
「女性は数字が苦手」とみられそうな状況で、実際に女性の成績が悪くなってしまうという現象です。
→本日の内容‐箇条書きまとめ
・ステレオタイプは考え方が古いという意味ではない
・ステレオタイプは単純化、固定化された概念やイメージの共有のこと
・本人が自覚していないステレオタイプが存在する
・ステレオタイプの影響として内集団バイアスがある
・ステレオタイプは自己成就的予言と関係性がある
・否定的なステレオタイプを実現させる行動をとってしまう事とステレオタイプ脅威という
以上、本日はステレオタイプについてでした
次回は援助とサポートについて
それではまた次回