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2020/10/17読書メモ②
映画「miles davis:birth of the cool」のパンフレットにおける黒田卓也氏のインタビュー
2011年にジャワ・ジャズ・フェスティバルに出演した時のことです。当時の僕はロイ・ハーグローブのパクリのようなことばかりやっていたんです。ロイの次に同じステージで演奏することになり、ホンモノのあとにニセモノが出てきたらダメじゃないか、と心底焦りました。
ニューヨークに戻り、師事していたローリー・フランク先生のところに駆け込みました。
「じゃあ、今日からこれを練習しなさい」と先生から渡されたのが、これまでと同じ教則本。「2年前に君が初めてこのドアを叩いた時を思い出して。当時から比べると、すごく上達したでしょう?これからも練習を積み重ねていけば、もっと上達する。突然上手くなるようなジャンプはないのです。」
(そういえば以前にjazz life紙で読んだ岡崎好朗さんの文章によると、ロイ・ハーグローブもデビュー当初は、ブルー・ミッチェルそっくりなフレーズを吹いていたそうだ。最初は人を真似るのは当然で、問題は目の前の課題に集中しながらも、目先ではなく長期的なスパンを意識できるか。能力は同じ練習の反復で確実に強化される。出来ることが増えていき、表現の自由度が高まる。黒田さんは良い先生を持ったということだろう。)