泣きたい夜と雨と叶わない恋と行き場のないうれしさの話
泣きたくて泣きたくて仕方がなくって、部屋の電気を消してベッドに潜り込んで、それでも泣けない日ってないですか。
私は今まさに、その状態です。
好きな人と言葉を交わせて、頑張って次の遊ぶ約束を取り付けて、楽しみだなって思いながらも報われないことを自覚する。
泣きたいのに嬉しくって、その嬉しさの行き場がなくて泣きたい。
情緒不安定すぎる。
そんな夜に、雨の音を混ぜたピアノの演奏を聴いて、許されているような気分になりました。
雨の音は「泣いてもいいんだよ」って言ってくれているようで、ふつふつと心の奥底から誰にもぶつけられない思いが溢れくる。
好きなの、好き。一緒に遊びに行きたい、笑って欲しい、声を聞きたい、名前を呼んで欲しい、頑張ったねって言って欲しい、少しくらい意地悪を言って欲しい。
欲深いなぁって思うけれど、それが人の感情なんだと思います。
今まで、周りの人間に「感情がない」とか「人に興味が無い」とか「冷たい」って言われてきたけど、こんなぐちゃぐちゃでどろどろした感情どうやって他人に見せるというの。
まるで傷つかないみたいな、そんな人間のふりをして「今日はこんないい事あってね!」って言うことに疲れてきました。
もちろん、雨が降るなら晴れる日もある。
でも、晴れを装って雨雲を無かったことにして、窓に晴れた景色を貼り付けて「今日もいい天気だね」って言ってるのに気づいて欲しい。
20数年でつくりあげた、精巧な晴れの日の景色は、いつだって誰かに見つけて欲しくて端っこだけ折れてめくれそうになってるのに。
好きになってとは言わないから、どうかこうして泣いていることに気づいてください。
でも、あなたに気づかれるとあなたの心の天気を曇天にしてしまうかもしれないから、気付かれないようにがんばるね。
なんて自分勝手な人間なんだろう。
わかってるかどやめられない。
絶対に振り向いてくれない人のことなんて、さっさと諦めたらいいのに、諦めきれなくて。
こっちむいてって、わがまま言って。
恋ってままならないですね。
苦しくて辛くて吐きそうで泣きたくなって、でもその辛ささえも幸せだったりするの、ずるくないですか。
神様は、恋なんて感情を人間に抱かせて本当にいじわる。
それでも、雨がふりしきる心の中でふと湧き上がる虹のような幸せを抱きしめて歩いていこうと思います。