FOMCを終えて
昨日FOMCを終えて利下げを行いましたが、結果としては50bpの利下げで、25bpと事前予想は半々でしたが、大幅に利下げを行ってきました。
実数値としてはハトの数値でしたが、同時に公表された見通しについては、今期残りで50bp、来期以降の見通しとしては当初債券市場が織り込んでいるよりもタカ的なデータでしたので、初動の数値の部分でドルが売られ、株が買われましたが、徐々に戻った動きになります。
パウエル議長の発言としては、米国経済は強いということを強調しつつも、インフレに打ち勝った旨の発言がない事や、大幅な利下げを行うことに関して、多少疑問が残る会見であったと取れます。当日値動きとしてはそんなところでしょう。
素直に25bpであれば、もやもやもなく、強弱ない形であったため素直に株式市場と為替市場は反応をしたと思います。
7月に1度やっておきたかったという印象を受けましたが、残りのFOMCは11月と12月ですので、選挙前にできるのは今回が最後だと考えると、50bpをまず今回行っておいて、現政権へのハリスアシストとトランプ保険をしておくという意味では納得感はあります。
一夜明けて日本株の値動きについてですが、日経、TOPIXともに上昇をしておりますが、売買代金も特に高くなく、先物の積み上がり方を見ても先物主導ではないので、CTAなのでは?と解釈しています。
TOPIX対比では、グロースよりもバリューよりが強く、特にこれまでマーケットをけん引してきた、MIDCAPよりもコアの大型が買われていた印象があります。
数日間、自動車セクター、半導体が下がらなくなり、為替も円安方向に動き出したこともありますから、多少なりともマーケットの印象と節目が変わってきたと判断しつつも、次の米国大統領選に向けて動いていくと思われます。
一方米国においては、マーケットが始まったばかりですが、中期債が売られており、この辺りの代替商品としては、クオリティの高い銘柄を買っているような動きが見えます。
9月、10月という月はパフォーマンスが圧倒的に悪い月になりますが、2000年と2008年が大きく足を引っ張っているのは周知の事実ですが、経済の悪いニュースが無い限りは、大統領選まで引っ張れる環境にはなりそうなので、マーケットがリスクオンなのであれば、それについていく形、大統領選前に落ち込むようであれば、そこで押し目を拾っていくという流れで、マーケットは当面良いのではと考えています。
日本株については、売買代金が上がって実需フローが見えてくると上値を買いに行きやすいですが、本日は特に見えていないので、ショートを削りつつバランスを取りながらの動きをしながら、今月はリバランスフローも入りますし、年金のポートフォリオバランスが悪くなれば、実弾で買いが入ってきますので、下値は限定的な動きになると思います。
少しづつ、夏場マーケットを引っ張て来たディフェンシブ系の上値が重くなってきたので、大統領選に向けた戦略にシフトしていくタイミングに差し掛かった可能性がありますので、ポートフォリオの入れ替えを徐々に行っていくのが吉となります。