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大統領選は概ね決着

報道の通り、トランプ当選の報道がされている通りで、相場もご祝儀相場となっております。

基本的に各州の強い党は決まっていますから、スイングステートで票を獲得できたことが奏功しましたし、長引くと思っていましたが、大差で早く決着したという印象です。

民主党政権継続による、トランプ陣営の不満や暴騰がないというのもマーケットは安心感を持てるところだと思います。

今回ハリスとトランプの政策の違いとしては、増税か減税か、移民の問題とエネルギーのところが大きく違うのと、対中政策については喫緊の課題というところは変わりはないでしょう。

2016年のトランプ政権の時と異なるのは、今回トリプルレッドもありうる?という報道の通り、ホワイトハウスに加え上院下院ともに共和党になると、政策が行いやすくなります。

元々、米議会には立法権と予算編成権があり、上院は閣僚や大使、連邦最高裁判事の人事承認権を握っており、トリプルレッドが実現すれば、選挙戦で訴えた国境警備強化や減税を実現しやすくなる一方で、チェック機能は弱まり大統領権限強化が進むのが一つリスク懸念として挙げられ各国振り回されることになるでしょう。

減税を行っていく過程では、国債を擦りまくりますのでドル高に動きつつ、インフレが早めに再燃する恐れがあり、自国の高い製品を優先して使用しますので、こちらも同じ。またFRBで抑止力としてブレーキ役であったパウエルを解任するとともに、利上げには反対ですので同時にここもインフレ懸念が付きまといます。

一方で、エネルギー政策ではシェールを掘りますので、原油価格自体の抑制機能とはなりますが、こちらは損益分岐点があるので、ある一定まではインフレの抑止力対策となります。

基本的にインフレについては、金融資産は強いですので保持することは一般的ではありますが、ねじれていない議会の中でトランプ大統領の政策による過度なインフレに伴うダメージは頭の片隅に置いておく必要があります。

また、前半で説明した通り、ドル高政策で自国の問題であるものの、他国に対してドル高はけしからんと難癖をつけてくる恐れがあったり、地政学的なリスクも現在ありますので、ウクライナや中東の早期解決はの全でおりますが、お金を出さなければ米軍は撤退するといった発言によるミスコミュニケーション等も出てくる場合もあり、特に対中政策のところで台湾有事の問題や貿易摩擦等の問題には注意する必要があります。

基本的な短期トレードとしては、ハリスのパターンとトランプのパターンの両面をメルマガに記載させて先週送信をしておりますが、トランプの場合については同時に、2016年のトラウマもありますので、ハリスよりも短期的なトレードとして想定してもらい行ってもらえたらと思います。

選挙の結果ですが、事前のロビーではハリスがリードしていたものの、蓋を開けるとトランプが激戦州を取りました。

多くの著名人がリベラル推進を行っていましたが、今回の選挙には効果はなく、やはり現実の物価高や賃金格差による困窮が表面化し、隠れトランプも多かったのが今回の選挙結果だったのかと思います。

以前、サンフランシスコ出張の話を簡単にこちらでも書きましたが、治安が悪化している中で、富裕層は綺麗なレストランで食事をし、難民がゲート内に入ってこれないゲートシティ内で生活ができ、庶民との生活格差の状況が異常であり、理想とは異なる生活の中でフラストレーションが溜まっていた状況であったともいえます。

本来リベラリズムな政治思想は本来バランスある節度を外さない考え方ではあるものの、それを実践する社会においては果たしてどうなのか?

移民の問題であってもダイバシティ推進により、より巨大テック企業が優秀な人材を獲得する上で、制度や考え方自体が成長を妨げ、採用の重しになっていたりと、本来リベラル寄りな考えを持つ層においてもフラストレーションがあり、前回の選挙時とは違うテック企業家の離反等もみられました。

さいごに、今回はトランプ大統領政権下においては、自国ファーストという考えがど真ん中にありつつ、議会がねじれない形であればそれを更に色濃く出す政策を行う中で、各国は大きく揺さぶられたり、マーケットも個人発言の1つで大きく動く形に変化していく中で、貿易摩擦や早期にくるインフレ再燃については、注意しつつマーケットを見ていく必要があるかと思います。

またトリプルレッドによって自由に政策ができる様になることで、どこまで強硬して色々な政策をするのかだとか、日本のお隣の国との外交問題やら台湾の問題は、いわゆる未知数になりましたので、個人的には懸念事項であるとともに、マーケットについてもとにかく予想がしにくいのでやりにくいという印象です。

米国での移住権は保持していないので誰がなろうと関係はないのですが、唯一米国の大統領についてはマーケットは動かしますし、特にトランプ大統領は発言一つでよく動くのと、外交や貿易問題からも海外側からすると振り回され、緊張感が出て様々なところに影響が出ます。

取り急ぎ今日は感想ですが、減税方面の方を色濃く出すのか、過激な自国ファーストの発言の方によるのかで、ベットする形が大きく異なりますので、ひとまず足許は落ち着くまでトランプ銘柄のラリーという形で動いていくと思いますので、その更に先の考察については書いている途中ですので、11月3週目のメルマガで配信させてもらえたらと思います。

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