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【大相撲五十年 〜大正・昭和 土俵の風雲〜】(1971) 早逝の横綱玉の海に思いを馳せて
まず初めに失礼します。
私が大好きなテレビ東京の相内優香アナウンサーが結婚していたと報道されました。あまりにショックで放心状態です…😢
WBSも、モーニング・サテライトも頑張って観ていたのに…。このところ食欲もいま一つ、音楽を聴く気も失せました。もう正直ロックなんてどうでもいい…(泣)。
恥ずかしながら、いまの私は抜け殻です。もう誰も信じられない。信じない。
投げやりな気分でスイマセン…😭
ハァ、気を取り直して、今回は話題を変えてみます💦
皆さん、大相撲は好きですか?
実は私は大相撲好きで、以前はもっぱらテレビ桟敷で楽しんでおりました。
最近はご無沙汰気味。稀勢の里が引退してからは何だか気が抜けてしまいました…。
私が大相撲にハマったのは80年代後半の中学時代からです。洋楽ロックにハマる一方で、大相撲にも熱中しました。
時は千代の富士の全盛期。強い横綱でしたね〜。あまりに強過ぎて嫌いでした。
昔から主役というのは苦手で、対抗馬、好敵手と言われる存在を応援したくなるのです。
私が贔屓だったのは、大関 北天佑(今の貴景勝の義父です)。北の湖の弟弟子でした。
持ち前の怪力で豪快に相手を投げ飛ばす姿に心酔しました。毎場所、15日間は北天佑の取組をまるで我が事のように手に汗握ってブラウン管の前で観戦しておりました💦
私の性格上、古い歴史を遡るのが好きで、気が付けば大相撲も往年の昭和の名力士に関心が…。相撲雑誌を買っては、歴代横綱や誰が何回優勝したか、なんていうのも暗記したものです(今はだいぶ忘れました)。
さてさて去年、里帰りで名古屋に帰った際、恒例の中古レコード漁りをしていたらこんな盤を見つけました〜。↓↓
![](https://assets.st-note.com/img/1676045769284-uMttSdz3Je.jpg?width=1200)
これ、大正から戦前、戦後の昭和にかけての大相撲50年の歴史を音声で振り返った2枚組レコードなんです。NHKの製作で出ていたんですね〜。ちなみに500円でゲット!
まずジャケット写真が目を引きます。この頃に活躍した北の富士(現在NHK解説の北の富士さんですね)と玉の海の両横綱の熱戦!
中身の方はというと、NHKアナウンサーの北出清五郎さん(懐かしい!)による解説と共に、当時の音声を紹介しながらの進行。
古くは大正期に活躍した横綱、初のラジオ実況を担当したアナウンサーなどのレアな肉声から、各時代の取組の実況が丹念に時系列で収められています。
2枚組の各面はこんな感じです。
A面「双葉山出現」、B面「戦後苦難時代」
C面「栃若時代」、D面「柏鵬の時代」
まさしく大相撲の歴史を紐解く内容。
![](https://assets.st-note.com/img/1676491053951-ZLHI4duhnA.jpg?width=1200)
双葉山の連勝が69で止まる安芸ノ海戦、栃錦-若乃花の全勝対決、柏戸-大鵬の初対戦など相撲史に残る取組はシッカリと収録されています。
感想としては、ラジオ実況ってテレビよりテンポが早いんですよね。言葉だけの情報なので、早口過ぎて所々何を言ってるのか…💦 でも桟敷の声援も聞こえて熱狂ぶりはスゴイ!
付属のブックレットも紹介します。
これがなかなか豪華。白黒、カラーの写真に始まり、相撲近代史の説明、当時の関係者による座談会、巻末には歴代横綱一覧、優勝力士一覧、三賞受賞力士一覧などなど…。
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![](https://assets.st-note.com/img/1676491909323-2AjGpv0lHo.jpg?width=1200)
ガップリ胸が合いましたァ〜!!
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太刀持ちは大麒麟、露払いは金剛かな??
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玉の海と北の富士の両横綱…
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〜日本グラモフォン末期の盤〜
さて、ここでちょっとレコードの話も挟みます。この盤は日本グラモフォンという会社から発売されています。
![](https://assets.st-note.com/img/1676474195794-DkUzdAqiw3.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1676474670123-4BzDSEWl3M.jpg?width=1200)
日本グラモフォンは後のポリドールレコードです。1956年から1971年までは日本グラモフォンの社名でした。
洋楽ではアトランティック系の日本配給をしており、ロックはレッド・ツェッペリン(3枚目まで)、クロスビー・スティルス・ナッシュ(&ヤング)、ヴァニラ・ファッジなど、ソウルではオーティス・レディング、アレサ・フランクリンなどの初回盤を発売していました。
日本グラモフォンは1971年の11月で終了する
ので、本盤はかなり末期のものということになります。
〜大相撲の歴史の転換点1971年〜
さてもうひとつ。この1971(昭和46)年という年は、大相撲の歴史にとって大きな転換期だったことを忘れてはいけません。
このレコードは面白い時に発売されていて、内容も編集の都合上、71年春場所 (3月) までの大相撲史なんです。
実は次の夏場所 (5月) で大鵬が引退。
5日目に新鋭の貴ノ花(若貴の父親であり師匠ですね)に敗れて、ついに大横綱は土俵を去ります。
いよいよ北の富士、玉の海による本格的な北玉時代到来かと思わせた直後、同年の10月には何と玉の海が急死。現役の横綱が亡くなってしまうのです。(死因は虫垂炎の手術後の肺血栓とのこと)
この1971年の2つの大きな出来事が本盤には記されていないのです!!
きっと当時の製作スタッフは慌てたと思いますね。折角、企画して発売したのに一気に古びた内容になってしまったのだから。
〜もし玉の海が生きていれば…〜
![](https://assets.st-note.com/img/1676641149685-E7KR1wuOet.jpg)
27才で亡くなった玉の海というお相撲さん。実は私と同郷なんです。愛知県の出身。私は名古屋市で、横綱は蒲郡市という海沿いの町の生まれ。だから親近感があるのです。
ギターを弾いたり、ボーリングに興じるなど現代的な明るい人柄だったらしい。
映像で観ると、身体は小さいけれど吊り出しの技もあり右四つの本格派。双葉山の再来とも呼ばれ、もし生きていれば大横綱への可能性もあったと言われています。
噂ではプロボウラーの中山律子さんと婚約?の話もあったとか??
玉の海の死後、ライバルを失った北の富士は成績不振に…。
何事にも「たら」「れば」は禁句ですが、もし北玉時代が続いていたなら、玉の海は独走してスゴい横綱になっていたと思いますね。
その後に登場する輪島、北の湖の前にもきっと立ちはだかり、間違いなく彼等のスピード出世は遅れたでしょう。
北の富士勝昭さんも「親族を含めてあんなに泣いた事はなかった」とかつてのライバルの死を回想しておられました。
運命とは不思議だし非情ですね。
偶然に手に入れた大相撲のレコードでしたが、現役の玉の海の取組を聴いていたら、直後の悲劇を思ってつい感傷に耽ってしまいました。