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4 崎陽軒シウマイ弁当の茶色い魚
崎陽軒のシウマイ弁当は完璧な弁当である。100点をあげてしまってもよいくらい弁当として完成されている。そんなことは今更私が言うまでもなく周知の事実だろう。
しかしあの茶色い魚。あれははっきり言って美味しくない。味が濃くてパサパサ。あれがメインのおかずであれに白飯と味噌汁だったら正直かなりげんなりする夕食だ。昼食でもげんなりする。一品小鉢が付いて朝食ということならギリ許せるかもしれない。しかしなかなか貧相な食事だ。何よりまず見た目が悪い。あの焼き魚はメインにはなりえない、あくまでサブのおかずだ。
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これ。正式名称を「鮪の漬け焼」と言うらしい。
知らなかったのだが2022年、この鮪の漬け焼が一週間だけ鮭の塩焼きになった。理由は「海外でマグロの人気が高まる中、コロナ禍による世界的な物流の混乱に加えて、円安で購買力が落ち、十分な量のマグロを調達できなかった」から、とのこと。約59年ぶりのことだと言うから驚く。この話を聞いて私は「これから先ずっと鮭の塩焼きでいいじゃん」と思ったのだが、この鮭の塩焼きバージョンのシウマイ弁当を食べたという母親曰く、鮭の塩焼きだと弁当全体のバランスが崩れるらしい。うーん、なるほど。たしかに鮭の塩焼きだと鮪の漬け焼に比べて味の主張が強い。シウマイ弁当の主役はあくまで「シウマイ」である。なるほど。やはりシウマイ弁当は鮪の漬け焼を含めてシウマイ弁当なのか。
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ここまで散々こき下ろしておいてなんだが鮪の漬け焼は酒に合う。美味い。新幹線に乗るときはやはりシウマイ弁当に限る。最高。ごめん、鮪の漬け焼。ありがとう、崎陽軒。