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ソフトバンクGが生成AI関連の特許1万件以上出願しているらしいので調べてみた

先日の「SoftBank World 2023」の講演にて孫さんが、グループ全体で1万件以上の特許を出願しているとの発表をされており、どのような内容なのか気になったので調べてみました。

調べた結果

J-PlatPatで調べてみた結果、まだ公開されていなかった
※もしどこかで見れる場所あれば教えてください🙇‍♂️

J-PlatPatで孫正義と検索した結果

仕方がないので、生成AI関連の特許を調べることにしました。

生成AI関連で面白いなと思った特許3選

① 求人情報の情報取得に関する特許(特許7349219)

ChatGPTを利用したキャリアコーチングのサービスを提供している株式会社フォワードの特許のようです。広告を見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

特許自体は、公開されている求人情報からデータを取得し、jsonデータを受け取るといったもの。

例えば、

こういったテキストデータから

このようなプロンプトで情報を取得する情報処理の特許です。意外とみんなやっているであろう処理も実は特許取得済みなので、事業化すると訴えられる可能性があることに驚きました。

また、有料職業紹介事業をやっている会社が求人情報処理の特許を取得しているのも面白なと思いました。

②AIで米の銘柄判定するプログラム(特許7248963)

2023/10/17にプレスリリースが出たもので、お米が好きなので取り上げます。

お米の銘柄、確かに目で見ただけで判定するのは難しそう。どうやら一般的にはDNA鑑定によって銘柄判定を行っているらしいです。

もちろん装置は高いだろうから、各流通の段階で検査すると言ったことは現実的には難しくなっている状況。

特許の説明を読むと、過去にも米の銘柄判定の特許が出ているようですが、米粒の着色粒、死米、胴割粒、或いは砕粒等の不良の有無を判定するものに止まっているそうです。

違いは写真を複数の角度から複数枚取ること。ちょっと工夫を加えることで、特許取得できるということが分かりました。

③面接支援システム(特許7334913)

AIさくらさんシリーズ「面接サポートさくらさん」に搭載されている面接支援システムの特許のようです。

音声での面接ではこのようなフローで動いているそうです。採用面接にChatGPTを用いるアイデアをお持ちの方も多いと思われますが、これも特許が取得されています。

PR動画の採点を行うサービスも提供しているようです。

AIさくらさんの面白いところは、面接だけでなく日程調整やフォローメールの作成もAIで行ってしまうことです。一度ホームページを見てみると面白いと思います。

特許を取得する理由

では、そもそも特許はなぜ取得するのでしょうか。ソフトバンクGはなぜ特許申請をたくさんしているのでしょうか。

攻め・守り両面が考えられます。

▼攻め
・ライセンス収入の獲得
・競合他社との差別化
・M&Aや資金調達の材料
▼守り
・訴訟リスクの低減
・ネゴシエーションの材料
・競合からの侵害を防ぐ

このようにまとめられるのではないでしょうか。特に技術系の人はトラックレコードとして特許取得に積極的になる傾向もあるのではないでしょうか。

特許権が事業化の妨げになりそうな場合の対処法

では逆に、特許が妨げとなって事業化ができなそうな場合はどのような対応が考えられるのでしょうか。

(1) 代わりの技術を採用する
(2) 相手の特許権を無効にする
(3) ライセンスを受けて実施する
(4) 特許権を譲渡してもらう
(5) 特許権の存在を無視して実施する

ドリームゲート Vol.28 「このままでは他人の特許権を侵害しそうだ、とわかったときに何をすべきか?」

なるほど。代わりの方法を考えたり、譲渡・ライセンス・無視あたりは想像できますが、無効にするという手段もあるのですね。

公知技術が見逃されて特許権になってしまった場合、証拠を集めて成立させるべきではなかったことを立証することによって、その特許権を初めからなかったものとすることができるそうです。

特許取得にかかる費用

となると、たくさん特許を取ったほうが良いようにも思えますが、どのくらいの費用がかかるものでしょうか。

ご自身で手続する場合には特許印紙代(14,000円)と書面手続は電子化手数料(1200+700×枚数)、弁理士に依頼する場合には特許印紙代に加え弁理士手数料(約25~35万)が必要となり、出願審査請求料(請求項の数3で13万)も必要となります。

日本弁理士会

つまり個人で15万円、依頼すると45万円くらいはかかるということですね。

流れや費用は、特許庁がまとめてくれています。

まとめ

特許を取ると事業を守れたりブランディングに繋がったりする反面、時間的金銭的コストが掛かってしまうことが分かりました。

とはいえ特許は公開されている良いアイデアなので、たまに眺めてみて参考にし、少しアレンジを加えていくのも良いのではないかなと思いました。

経験として、一回特許取ってみたい。。。

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