2月の読書メーター感想まとめ
2月はAudibleのキャンペーンでまた会員登録してしまったので、追われるように本を聞いていたので冊数は増えた気がします。今月はダーウィンとニーチェに衝撃を受けたのでやはり読書はするべきだなと改めて思いました。来月は誰と出会えるのか。
読んだ本:15冊
読んだ量:3425ページ
感想:15件
ナイス:53ナイス
論語と算盤
audible で読了。流行りなので。講演を集大成したものということでオーディオブックと相性が良い。明治時代の口語ってちょうどかっこいいし、真似して喋りたくなる。余も職場の青年諸君らに語って聞かせるのを禁じえないのだが、いわんや嫌がられんことを思うわけである。にしても、誰に対しても何に対しても偏見にとらわれず、特に儒教の上辺だけに掬わずに、その「実」を見ようとしている様が感じられる。まさに「実業家」たる所以を感じた次第である。内容的には「ろぉ!ん!ごぉ!!とそろばん」ぐらいに儒教で溢れてる。
ダーウィンが愛した犬たち: 進化論を支えた陰の主役
ガラパゴス諸島とかのイメージが強いダーウィンの一生を、飼い犬とそして家族の面から切り取って、家族との手紙のやりとりからその内面を説明しようという本でした。可愛い動物を解剖するのが億劫で従兄弟にお願いするダーウィンかわゆす。あと、種の起源を出したあとのストレスや動物愛護精神、そして良い父としてのダーウィンの愛、というか愛らしさの面が感じられてよかった。
大人のための図鑑 脳と心のしくみ
全ページカラーで絵や写真が載ってて、読みやすかった。脳と心については、何もはっきりした事が分かってない事が判った、まあそれこそが科学なんだろうけど。まだ哲学が僕には必要だ。
超訳 ニーチェの言葉
audible で読了。手に取りやすく読みやすいのは良かった。出典が書いてあるので原著に当たりたくなるのも良かった。でも、文章が事務的に聞こえて芸術を愛するニーチェならもっと、声に出したくなる文章にしただろうとか。僕の知ってるニーチェじゃない云々、入門書しか読んでない僕が言ってみる。とりあえず原著を読みたくなったのはマジ。
独学大全 絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法
独学を成功させるには、マネジメント力や習慣化が必須である。誰に指図されるわけでもなく、自分を律しなくてはいけない。独学には仕事に重要なスキルが必要とされるので学生のうちから取り組むべきだったと思う、学校から与えられる学びだけでなく。多分絶対やらないけど。本書はハッとさせられる金言と独学の技術が散りばめられているので参考書感覚で使いたい。買おうかな。ただ、会話部分は寒くて、資料検索部分は冗長と感じた。4章はだいぶ読み飛ばした。難解本は自分という殻を壊しながら読むもの的な記述に共感する。
知識ゼロからのニーチェ入門
ニーチェの人生はマンガになっていて、思想や用語の解説は半分図になっていて、大変読みやすいしわかりやすかった。この本を読んでその人生を含めてニーチェ良い!ってなった。ニーチェが予言したとおり、現在は、キリスト教や昔の道徳が失われて、その後の資本主義の成長第一主義の規範が崩れて、ニヒリズムがはびこってるし、自分を含めて末人のゾンビだらけ世の中だと感じている。生を愛し、力の意志を発揮出来るか、その挑戦は続くと思うと今後の人生に希望が持てる。
ガンダムで英語を身につける本―あの名セリフは英語だとこうなる
ガンダム好きということなので妻から貰いました。色々な場面の会話がビックアップされていてそれが英語で書かれてます。英語版だとこんな感じなのだろうか?へ~と思いながら読めて面白かったです。しかし、ファンとしてはその場面のチョイスは微妙とかが多かったです。ザクレロとかククルス・ドアン出してくれれば興奮するのに。あと、やっぱり日本語だから感情移入出来る、感情の機微がわかるということがあって英語で聞いてもなんかカッコイイとか、悲しい!とか無くなるのが微妙。ただし、ランバ・ラルの辞世の言葉は英語でもガチかっこいい。
飲茶の「最強! 」のニーチェ
audibleで読了。大学生や高校生の時の自分に読ませてやりたい。対話形式で読みやすく、流れも良くて面白いし、頭に入りやすかった。ものすごいニーチェに興味が出てきた。何より飲茶さんに親近感が湧くし、ニーチェ(飲茶さんの解説するニーチェ)に共感する。多分、いきなりニーチェの原著を読んだらこうはならないと思う。ある忙しい日の職場で昼休みに一息して日向ぼっこしてた時に急に感じた、ゆっくりとした時間の流れとフラットなあの感情は、永劫回帰と大いなる正午(時間的にも笑)だったのではないか。ニーチェ掘り下げたい。
お経の意味がやさしくわかる本―各宗派の「お経」は何を語りかけているか?
本の半分ぐらい、法華経まで読んで失望してやめた。僕の身勝手な理解だと 南無阿弥陀仏→ズンドコきよし。般若心経→執着しないこと大事。阿弥陀経→阿弥陀仏すごい、浄土いいとこ。法華経→仏の教えムズカシ、考えるのやめよう。そして嘘をついてでも無理矢理人を改心させようよ。 多分、僕の受け取り方が良くないし、こんなのでわかったつもりになっているのが危ういと思う。けど、お経って漢字で難しく見えるし、もうちょっと濃いことが説明して書いてあるかと思ってた。やさしくわかるっていうところに問題があるのかも。またどこかで。
世界遺産で見る仏教入門
空海に興味出てきたので図書館で借りて読了。すべてカラーページと写真付きで読みやすいが、文章は余り頭に入ってこないような、図がもっとあってもいい。でも世界、日本での仏教の流れが確認出来て良かった。高校時代に日本史学んでた頃は大乗仏教って鎌倉の念仏とか言い始めてからだ。って勝手に思っていた。中国に入ってきた時点で既に大乗仏教ってのに仏教は奥が深い。地域で根付く仏教に差があるのも面白い。宗教は生活と密接に絡むものしか残らないんだろうな。あと政治。
新版・図説 種の起源
図書館で借りて延長してやっと読み切りました。文章読みにくい、1文もめちゃめちゃ長いわけでもないんだけど、最後に「なくはないかもしれない」的な書き方されて、毎回、どういうこと?ってなった。日本語の性質の問題かな。この本は学問というより「思想」であるという指摘は言い得て妙だな思いました。経験からくる信念や確信を状況証拠を集めて実験しながら、常に疑いや検証を忘れないようにする、けど証明したい、まさに反証からの科学を実践するんだという意気込み。ダーウィンの文章から感じるのは、くどく、しつこく、そして真摯である。
自然は飛躍することなく、ゆっくり着実に前進するもの。このダーウィンの捉え方は凄い大局的な見方な気がする。人生も同じ、日々の生活の中で急な成功や大きな失敗があっても揺り戻しが必ずある。長い人生を俯瞰してみれば、着実にゆっくり前進しているものだ。だから目の前の事に一喜一憂せずに、正しい事を粛々と行うべき。
本書ではダーウィンの「融合遺伝」という考え方は否定されている的な書かれ方をしているが、つまり子供は両親の特徴の平均的に受け継ぐという考え方だけど、集団遺伝学の量的形質の相加的遺伝効果は両親の平均値となるので、回り回ってダーウィンが正しいんじゃね?ってなった。意味の捉え方の問題もあるけど。
父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。
まずもって読みやすくて、面白かった。裏表紙みて訳者の本にベストセラーが多いので訳も読みやすさを後押ししてるのかも。資本主義がイノベーションが起こったり新商品が生まれる前提のシステムなんだなと改めて感じた。でも資本主義を完全に放棄するには、既に人類には地球は小さくなりすぎてると勝手に納得してる。あと、やっぱり価格競争は割に合わないんだなと強く印象付けられた。本の終盤で出て来た、地球を救うのは結局、市場原理ではなく民主主義なんだという著者の意見は腹に落ちた。
学び直しの日常漢字 -知っていそうで知らない語源の話
語源の薀蓄を言うのが楽しいので(聞かされる方はそんなに楽しくない)、どんどん勉強していこうと思ってる読了しました。本は二字熟語の由来とそれぞれの漢字の意味を一つづつ解説してくれています。普段は何も気にしないけど、なぜこの漢字が使われてる?っていうのがいっぱいあるもんですね。当て字だともはや意味分からないし。普通の言語の成り立ちと違って日本語って漢字(書き言葉)があるから、書き言葉→話し言葉の流れも結構ありそう。
日本人の知らない日本語2
幼少期に日本人母と離別した外国人が、日本に来て「痛いの痛いの飛んでけ」をあ、聞いたことある!ってなって、日本人に「あなた愛されてたのよ」と言われるところで涙が出てきた。
読める年表 幕末 維新 明治 1848(嘉永元年)-1912(明治45・大正元年)
高杉晋作&吉田松陰に興味が出てきて、幕末の全体像が知りたいなと思って、西南戦争まで読了。一年が見開き1〜2ページで、出来事順に並んで書いてあるので、年毎の関係性がわかる。その反面、どういう背景でそれぞれの事件が起こってるか分からない素人の私には、楽しむハードルが高すぎたかも。