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なぜメキシコの壁を建てると悪性インフレ→ドル高になるのか

壁の建設、不法移民追い出し

米国の労働人口減少

人手不足

賃金上昇の圧力

(コストプッシュ・)インフレ

高金利、日米の金利差拡大

ドル高、円安

 トランプ大統領が就任したことでアメリカ、メキシコ間の壁がより厚くなります。実はバイデン政権でもやってたんですが、あんまり知られてないです。トランプ氏は自国の産業を守るためドル安にすると発言していますが減税、関税、不法移民は寧ろドル高にするような政策です。

 メキシコの壁を建てたり、不法移民を追い出すことで、アメリカには悪性のインフレーションをもたらすようになります。(影響の大小はありますが)それはなぜか、解説します。

 まず今までいた不法移民がいなくなり、労働人口、特に低賃金労働者が減少します。

 その人手不足を補うため、企業は高給で労働者を募集するようになります。ここは日本の人手不足と似てますね。

 そうすると人件費の上昇によるインフレーションが起こります。人件費や原価、搬送費が上昇するインフレーションは、経済がよく回る良性ではなく、悪性のインフレーションになります。これらはコストプット・インフレーションと呼ばれます。
 
 ちなみに商品やサービスの需要が増えることによる良性のインフレーションはディマンドプット・インフレーションと呼ばれます。これは経済が回るようになるので良性なのです。

 そして、インフレを抑えるために米国は金利を上げます。それによって日米の金利差が拡大するので、円売りドル買いが進行し、円安ドル高になるのです。

 円安だから日本株は伸びるぞ!と考えるのは楽観的かもしれません。もちろん、円安であれば日経は伸びる傾向にあります。ですが、米国で起こった悪性インフレが日本に輸出されてしまうことや、悪性インフレにより落ち込んだ米国市場の影響が流れ込むため、寧ろ円安株安に陥ってしまうと予想します。

 トランプ氏だから米国経済は期待できないという決めつけ的な考え方は嫌いです。その上で言わせて頂きますが、関税政策は共に悪影響を及ぼすことが多く、米国経済のためになるとは思えません。不法移民政策に関しては治安や収入層などの問題もあるので安直に結論は出せませんが、、

 あくまで一人の予想ですので、こんなこと思ってるんだな程度に受け取っていただきのですがこの4年間、世界の経済成長は今までより減速すると思います。理由はコロナショックの回復が済んでいること、地政学リスクの高まり、半ブロック経済化などなど、、
 その中でどの国が伸びるかなと考えたとき、東南アジアやインドのような西側でも東側でもない国です。インドに関しては割高感もありますが、、

 関税による貿易摩擦が起こると、双方でものが足りなくなってしまうので他の国で代用する必要があります。特に欧米が欲しい安い労働力で作る製品は南、東南アジアで代用できるので、今まで以上に中国から南に仕事、お金が流れると考えています。

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