75. 全部のせ
日曜日
今日が6月下旬から続いてきた一連のコロナ騒動最終日だ。
本当は、この日まで「コロ日記」にしようかと思っていたが、早々にやめてよかった。
我が家には日常が合う。
今日は1ヶ月以上前にチケットを買った、人形劇団プークの公演を見に行く日。
チケットを買った時は、まさかこんな騒動のオーラスに当てはまるとは知る由もなかったのです、のナレーションが入るやつだな。
久々の家族のお出かけで、次男は電車に乗るのが嫌だなと言い、長男は各停の方が早く着くのに途中で急行に乗り換えたいという。
うむ。我が家の日常。
プークはよく前は通っていたし、Eテレの人形劇なんかでもおなじみの名前だったが、特にスルーしていたものを、少し前にしまおまほさんのインスタ投稿を見てがぜん行きたくなって衝動的にチケットを取った。
演目は『がんばれ!ローラーくん』と『オカピぼうやのちいさなぼうけん』。
小さな子もたくさん来ていて、とても自由におしゃべりする中、それを包み込むように、引き込むように始まり、気付けばみんなおしゃべりはやめて、舞台上の人形たちに釘付け。
小さな舞台に凝らされた趣向と、人形と人間がタッグを組んで見せる技術は素晴らしかった。
おそらくこういった「観劇」が初だった長男はしっかり2演目集中して見、笑ったり真剣な面持ちになったりしていた。
一方次男。
始まった瞬間に表情が曇り、眠いような仕草を繰り返して目を逸らしながら見るような具合。
1演目が終わった休憩中にもう帰りたいとゴネだし、なんとかなだめて2演目はお膝の上で見た。
始まると舞台内容が気になるのかちゃんと見るが、途中途中でゴニャゴニャと身体をくねらせたりする。
恥ずかしいんだろう。
知らない人が一生懸命お芝居などをしているのを目の当たりにした時に感じるあの身の置き場のなさ。
すごーーーくよくわかる。
また登場人物が失敗したり、怖い思いをしたり、寂しい思いをしそうな時はなおさらに目を背けたくなるし、早く帰りたいと思うんだよな。
家でアホみたいにウンコやオナラが連発されるおバカYouTube見てる方が気楽でいいよな。
手に取るように気持ちがわかる。
無事トータル1時間と少しの舞台は終わり、とても満足した。
次男はまだ気持ちを引きずってゴニャゴニャしているので、気持ちを切り替えようとフルーツパーラーへ。
2人ともチョコやフルーツがこれでもかも貼り付けられたタワーのようなパフェにご満悦で、夫も桃が通算4個分ぐらい乗っかったパフェを食べ、私はみんなの残りを食べて全員満足した。
日曜の家族のお出かけらしい日だ。
外に出ると大雨が降った後のようだった。
後でニュースを見ると雹などが降っていたとのこと。
夜は次男待望の焼肉。
焼肉は美味しいなぁ、ぼくはこういうご飯が好きなんだよとよく食べていた。
野菜ないもんね。
食後めずらしく「デザートデザート」と騒がないので、今日はおやつにすごいパフェ食べたしね、というとすんなり納得した。
「足るを知る」のは良いことだ。
歯磨きをしながら「また人形劇行きたい人〜」と点呼を取ると長男は「ハイッ」と手を挙げた。
次男くんはもういい?こんど切符買う時お母さん何枚買ったらいい?と聞くと「それは4枚だよ」と。
よくよく話を聞くと、行かないわけでもないようで、ただ毎週とかは嫌だよと。
いや、そんな毎週とかやってないし。
じゃあまた再来月ぐらいに観に行こうか、というと「いいけど」とのこと。
よかった。
いつもよりは少しだけ早く寝た。