10年かけて、夢をかなえて海外へ
「こんな自分では無理、できない」
こんな風に、夢をあきらめていませんか?
実は、わたしもそうでした(いえ、今も日々悩んでいます……)。
わたしは海外に行きたいという夢を持っていましたが、10代から腰痛持ちで保守的な家庭・地域に生まれたため、周囲から理解されずむなしい日々を送っていました。
そんなわたしが気づけば、10年かけて夢をかなえていました。世界一周の船旅で、海外へ。これは今振り返って思う、夢をかなえたコツと自己紹介の記事です。
本当にやりたいことを胸の中にしまっている方、
海外へ行きたいけれど……今いる場所から動きたいけれど……
「無理だよな」と思っている方へ向けて書きました。
この記事を読めば「こんな人でも海外に行けたんだ」と夢をかなえることへのハードルが下がるかもしれません。
【12歳】海外へ行きたい
「海外なんて、危ない! 海外より、日本がいいだろう!! 生まれた場所で生きていくのが当然だ!!」
保守的な父の言葉。父の機嫌一つで雰囲気が変わってしまう家に生まれたわたし。故郷は市外・県外に行く人を不思議な目で見るような地域だった。海外に興味を持っていると口にすれば、さらに奇異の目で見られていた。
けれど気がつけば、わたしが夢中になるものは海外ものばかり。海外映画にドラマ、小説など。親が寝静まった深夜にボリュームを下げて、こっそり海外映画を見るのが至福の一時だった。いつか、海外に行きたい。自然にそう思い始めていた。
ただ、集団が苦手で、英会話教室は続かず。
交換留学生に応募するも、落選。
海外に憧れているくせに、英語の勉強が苦手。
高校も中退。
わたし自身は高校中退を気にしていなかったけれど、ここは周りの目が気になる地域。家族は私が昼間出歩くことをよく思わず、私は昼間部屋にこもり、夜に買い物や犬の散歩に行っていた。
この頃から、ときどき腰痛で寝込むように。整形外科に何度かかかるも、特に異常はなし。痛みが出たら薬を飲み、しのいでいた。
それでも、海外に行きたい気持ちは変わらない。東京に進学したら、自分の好きなことができる!家を離れたら自由になり、夢がかなうのではないかと思い始めた。
そして大検(現:高卒認定)を取得。反対する親を説得し、一浪を経て東京の大学へ進学した。
【診断】失望、それでも……!
晴れて、東京の大学へ。いよいよここからわたしの人生が動き出す……!
そう信じていた大学一年生、初めてのGW。それはやってきた。
車から出ようとしたとき、腰のど真ん中に走る激痛。一週間ほど痛みのため動けず、這いつくばりながら病院へ。後々、MRIを受けて腰痛の原因が分かった。
診断:椎間板ヘルニア
名前を聞いただけで恐ろしかった。手術が頭をよぎった。
医師は私の症状から手術をするよりも、筋肉をつけていく方がよいと判断し、リハビリが始まった。
当時まともに社会生活を送れない自分の体、毎日続く痛み、いつ治るかわからない不安でいっぱいだった。こんな状況なんだから、海外に行くなんてもう無理……言うなれば、絶望していた。毎日、泣いてばかりいた。
しかし、いつからだろう。
やっぱり海外に行きたい! と強く想うようになった。そのとき頭に浮かんだのは、昔見た世界一周の船旅のポスターだった。
まずは、ゆっくりでもいいから動けるようになろう。
今できることから、一歩ずつ始めよう。そう思った。
試行錯誤の日々の中、よい先生に出会い腰痛も改善。
定期的なケアで日常生活が支障なく送れるように。バイトも始め、夢のために貯金を始めた。とにかく、大学在学中に乗船!と決めた。
そして、同じく世界一周の船旅を夢見る友人たちと出会い、週に一度会って励まし合うようになった。今まで、夢を否定され続ける環境にいたわたしが、仲間を得た瞬間だった。
【22歳】夢が、かなってしまった
そして、わたしは大学4年次に世界一周の船旅に乗船できた。
初めての海外、行ってみてわかったこと
・人って意外と優しい
・適当でもなんとかなる
・意外と、日本語英語が通じる
・みんな自由に、人間らしく生きている
・日本にはない雄大な景色に、地球のすごさを実感
・世界の人たちの暮らしを見て交流して、心が広くなった
・東南アジア系の人との英会話が楽しい!!→英会話への抵抗感がなくなる
ちなみに帰国当日、さっそく腰痛に。家までの道がとても長かった……!
その後。もっと海外に行きたい、と夢はさらに広がった。
いつか海外就職、半年は海外で暮らすことを決意。
これまた10年かけて(偶然)海外就職と、海外長期滞在をかなえた。
ときには、うまくいかないことや落ち込むこともあった。腰痛もいまだにお友だち。
その度に旅先でのワンシーンがふと浮かんで、心を温かくしてくれた。
まぁ、なんとかなるでしょう。
本当にやりたいことを胸の中にしまっている方。
少しでも、この記事があなたの背中を押す一助になれば幸いです。
もし、何でも夢がかなってしまうとしたら。
何をしたいですか? どこへ行きたいですか?
今できることから始めれば。
時間がかかっても、かなってしまうかもしれません…!