絶対に失敗しない起業法 ~わたし、失敗しないので~
日本社会でスタートする起業・創業のうち、95%が失敗や倒産の憂き目に遭うというのはよく知られた話ですね。
この話も言い尽くされてしまったがゆえに、その元ネタも怪しくなっていますが、もしエビデンス(証拠)のありそうなデータを知りたい、という方は
など、いろいろご覧になってみると良いかと思います。
まあ、基本的におおむね、本質的には
「起業の95%は失敗する」
は、間違ってはいないと思われます。
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というわけで、頑張って頑張って立ち上げた起業や、新しい会社というのは、まあたいてい失敗するのですが、もし、
絶対に失敗しない起業法
というのがあれば、それを実践してみたい!と思う人はたくさんいると思います。
そこで、その魔法の方策について答えを示す前に、まずは
「起業が失敗する」とはどういうことか?
について、しっかり定義してゆきたいと思います。
起業を目指す方でなくても、ふだんサラリーマンや、あるいは非正規でも給与をもらって生活している方、事業に関わっておられる方ならば、そうした
「仕事が失敗し、立ち行かなくなる」
ということの意味は、誰もがなんとなくでは理解なさっていると思います。
たとえば「赤字が続けばいつかは失敗する」とか「手持ちの現金が足りなくなった時」とか「ものが売れなくなったら」とか、そうしたいろんな要素が、失敗には関係してきます。
しかし、たとえば、政府財政なんかは「赤字続きなのに、今はまだ破綻=失敗していない」とか、「多重債務だけれど、現時点では破産していない」とか、「どうみても客が入っていない文房具屋だが、まだ続いている」とか、微妙なところではあるものの、失敗に到達していない事例もたくさんあります。
また、日本ではあまりうまくいきませんが、外国だと
◆ 借金や資金調達でお金を集めて事業を立ち上げAさんは社長になり
◆ 会社はうまくいかないが倒産して破産
◆ Aさんはまた別の事業をはじめる
なんてことは山のようにあります。立ち上げた起業は失敗しているけれど、Aさんの人生は全然失敗していない、みたいな話です。
日本では、資金調達の時に、「個人からも担保が取られる」ので、Aさんは事業に失敗すると多額の借金を背負いますが、海外のベンチャーやスタートアップでは、Aさんが個人担保なしで資金調達できることが多々あります。そうすると、Aさんは借金を一ドルも抱えないので、何度でも不死鳥のように蘇ることができる、というわけです。
むしろ海外における「投資」とは、投資家・株主がそのリスクを背負い、事業家は担保リスクから自由でいられる、というよい面があるわけですね。
こうして考えてゆくと、「起業が失敗する」とは3つくらいの意味があることがわかります。
一つ目は、「起こした事業の成果が、投資した資金を回収できないこと」
二つ目は、「 売上や利益が、事業の運転経費を下回ること」
三つ目は、「それらにより、事業者の生活が立ち行かなくなること」
です。もっと細かく分けたりすると、いろいろ定義はできそうですが、最終的に大事なのは3番目です。
この3番目が大事というところが、最大のミソです。
というのも、「借りたお金の元本はほとんど減っていないが、利子だけ返してなんとかつないで動かしている中小企業」なんか山ほどあります。
不動産投資なんかでも「最終的に建物の価値は残っていないが、家賃はなんとか入ってきている」という物件も山ほどあります。5000万のマンションの元本価値はゼロに等しいのに、家賃はちゃんと入るから破綻はしていないだけです。
日本国の財政がそのもっともわかりやすい例で、
「さあ、ほないったん全部清算しましょか!」
ということになったら、その瞬間に財政破綻ですね。
ですから、起業の最大の山場は、「生活が成り立つ」ことを確保する、ことなのです。
えらいてんちょうさんが提唱する「しょぼい起業」は、
◆ 生活の領域と起業活動の領域で、重なる部分を一緒にして、投資資本や経費を減らす
という技法を用いています。
すごくベタですが、「会社と家と2つも建物はいらない」、とか、「出勤と一緒に何か配達はできないかとか」、そういう発想ですね。
こういったことは、聞いてみると「なあんだ、そんなことか!」と思う人もいるかもしれませんが、あなどってはいけません。
えらてんさんシステムをものすごく有効に使いながら、
永続性のある事業を続けている人たちが、実は何万人もいる
ことを、起業をめざすあなたは知らないと思うからです。
こういうことは「言われると、ああそうか!と納得する」のですが、「言われなければ全然気付かない」ことが多いので、今回はきちんと説明しますね。
絶対に失敗しない起業をしている何万人もの起業家、それは
マダム
です。
えらてんさん風に言えば「しょぼい起業」ですが、マダム風に言えば「プチサロン」です。
自宅のリビングで、ネイルサロンを開いたり、リースの作り方を教えたり、お人形作り講座をしている人たち。つまりマダムは、すでに
失敗しない起業
を実行しています。
彼女たちの収益は、もしかすると年に数万円以下かもしれないし、あるいは多くても数百万円といったところでしょう。
しかし、彼女たちはマダムで、夫がいる。夫が生活費を稼いでくるので、けして「生活は破綻しない」のです。
生活に食い込まず、投資したジェルネイル代よりも、仕入れた布代よりも稼ぐことができれば、基本的にはこの起業は成功であり、持続性があります。
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バカいうな!俺がやるのはそんなみみっちい起業じゃない!
とおっしゃる人もいるかもしれませんが、それはマダムのサロンを見下しているからです。
まったく同じスタイル、形式を用いながら、じわじわと生活費まで稼ぐ領域まで総収入を上げている人たちも、少なからずいます。
「自宅でレッスンするピアノの先生」
とか
「華道の先生」
とかもそうだし、もっと今風でネット界隈好きなネタで言えば
「アムロうぇーい」
とかもそうですね。(もちろん、全員ではなく、その多くは夫の生活費に依存している人も多いですが)
ですので、ここから学ぶべきは
「絶対に失敗しない起業の秘密の一つは、生活の糧を別に持つことだ」
と言えるでしょう。
これを男性サラリーマンに当てはめると、
「今すぐ起業とか言って仕事をやめず、本業で生活して副業をやってみろ」
以外にはありません。
だから私は「副業家」を提唱するのです。
「社畜を辞めて起業しろ!」
なんて無責任なことは言わず、
「社畜はするどいツメを隠し持て!」
と言いたいのです。
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さて、ここから後半戦です。
松下幸之助は、「商売は必ず成功する」という考えの持ち主ですが、
などにもあるように、彼は「100円のものを120円で売る」という当たり前のことにこだわります。
「顧客は、仕入れた品が自分に提示された値段よりも必ず安いことを知っている。それでも納得して買ってくれるのだから、商売が成功しないはずがない」
という意味のことも言っています。
これは起業の失敗の2つ目の話とも関係しますが、「かならず利益が出る」ことを続けている限り、失敗はあり得ないのです。
(しかし、なんども言いますが、利益が出てもその総量が少なく、生活に食い込めば破綻します。生活に食い込まない限りは永遠にプラスです)
私の家の近くのとある小さな小さな工房では、木工品を売ったり、木工事をしたりして営業しておられますが、今では県下でもよく知られた工房として成長しています。
しかし、その工房の、いちばんはじめの、スタートアップ時期の主力商品はどんなものだと思いますか?
それが
これ。 木の板を糸鋸で切っただけのくるまのおもちゃです。
日曜大工好きなお父さんからすれば、材料の質やデザインなどは別にしても、
「これくらいなんぼでも作れるわ!」
と誰もが思うちいさなおもちゃです。これがもう、むちゃくちゃ売れた。だから今のそのお店が発展したのです。
松下幸之助の理論ではないですが、どんなものでも、利益を出すことは可能なのです。
木工品で言えば、
こんなのもあります。 どこにもない新しい手作りの楽器ですが、個人でそれこそアップルのようにガレージで作り始めた楽器です。
これは企業ではなく、個人が作っている手作り品ですが、シリーズ累計1000棹くらいは出ています。
少なくとも、副業で売るのではあれば
「こんなもん売れるか!」
「こんなもんでいいのか」
でも必ず利益は出るし、コストはペイできるということです。だから、絶対失敗しないのであれば、あなたも何かをやったほうがいいに決まっているのです。
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いよいよ最後です。
私が実際にやっている副業は、「投資金額より成果が下回ることがない」ことにも気をつけています。
1000万円かけて店舗を作っても、売上が極小であれば、いつになったら回収できるかわかりません。
(でもくどいほど言いますが、生活の糧が別にあればそれでもOKです。永遠に余力があればいつかは回収できます。困りません)
ですから、私は、投資金額がゼロであることをモットーにしているのです。ズバババン!!!
投資金額ゼロ!
在庫も持たない!
でも売上だけは上がり続ける!
これが小塚井流・起業の極意です。いったい全体どんな方法を使ってそんなことをやっているのか?!と思われるかもしれません。
たしかに、これの詳しい手法を説明すると、それだけで本が一冊かけてしまいます。同時にまるで情報商材のようになってしまうので、こればっかりはお教えしませんが、ヒントはいくらでも提供できます。
もちろん、あなたにだって同じことができます。
たとえば、先ほど例に挙げた木工品であれば、材料仕入れというコストがどうしてもかかります。工具や、ものづくりをする場所(それが小さなガレージであっても)も必要です。
それに対して、「ネットで完結するもの」には、基本的に物理的な材料費はほとんどかかりません。
だから、ネットで起業・副業しよう!というスタンスは基本的には間違っていません。
しかし、「イケている早い人」や「はあとがチューしている人」などが提唱するように、ブログなどで稼ごうとすると、
「自身の労働を集約しながら数をこなす」
ことになります。なので、自身の労働力をものすごくコストとして使ってしまうことになるわけです。
だからたくさんの労働力を常に投入しないといけないのです。
なので、もちろんブログを書くような「積み重ねる作業」も悪くはないのですが、私はめんどくさがりなので、どちらかというと
ブログは好きなときに好きなだけ書く
ようにしています。
それでも、ネットで完結することは重要です。
なので、私はネットから仕入れて、ネットで成果物を販売しています。
そして、仕入れ価格は、常にゼロ円です。
どこにそんなゼロ円のものが転がっているというのでしょうか?
誰かのサイトをパクるの?
どこかの誰か信者に書かせるの?
(オンラインサロンかよ)
いえいえ、そんなことはしません。著作権法だって遵守しています。
その答えは
↑ ここ。
国会図書館には、著作権切れの人類の英知がやまほど詰まっていて、在庫しています。
わたしはそこからクライアントが求める情報を引っ張り出して、提示するだけでお金にしているのです。仕入れ価格は、いつもゼロ円です。だいたい、一件あたり5000円くらいでは売れます。(ちょっと加工はします)
(経営的には、それを探す作業料こそ価格そのものなわけですが、まあ、すべて私の言い値ですからこんなに気持ちのいいことはありません)
「どんなクライアントが、どんな情報を欲しがっているのか?」
は、ぜひみなさんも考えてみてください。
それは本当は多岐に渡るいろんな場面が想定されるのですが、そのひとつひとつを具体的に言ってしまうと、もうそこで事業が作れてしまうので、宿題ということにしておきましょう。
むしろ、私がオンラインサロンをはじめるなら、「そこ」を教えてお金をいただきますね。なーんて。